ウィキペディアから
『クロノクルセイド』(英字表記:CHRNO CRUSADE(英語圏および新装版ではCHRONO CRUSADE) 、サブタイトル:Mary Magdalene)は、森山大輔による日本の漫画作品、およびそれを原作とするテレビアニメ、およびドラマCD。小説も1冊ある。
クロノクルセイド | |
---|---|
ジャンル | アクション、ファンタジー |
漫画 | |
作者 | 森山大輔 |
出版社 | 富士見書房→角川書店(旧版) 少年画報社(新装版) |
掲載誌 | 月刊コミックドラゴン 月刊ドラゴンエイジ |
レーベル | ドラゴンエイジ・コミックス(旧版) ヤングキング・コミックス(新装版) |
発表号 | 1999年1月号 - 2003年4月号 (月刊コミックドラゴン) 2003年5月号 - 2004年6月号 (月刊ドラゴンエイジ) |
巻数 | 全8巻 |
アニメ | |
原作 | 森山大輔 |
監督 | 紅優 |
シリーズ構成 | 冨岡淳広 |
キャラクターデザイン | 黒田和也 |
メカニックデザイン | 川原智弘 村松尚雄(銃器デザイン) |
音楽 | 七瀬光 |
アニメーション制作 | GONZO DIGIMATION |
製作 | フジテレビ、福音弾 |
放送局 | フジテレビ |
放送期間 | 2003年11月24日 - 2004年6月9日 |
話数 | 全24話 |
小説:クロノクルセイド 翼よ、あれが魂の灯だ | |
著者 | 富永浩史 |
イラスト | 宮沢波宏 |
出版社 | 富士見書房 |
レーベル | 富士見ファンタジア文庫 |
発売日 | 2004年4月20日 |
巻数 | 全1巻 |
テンプレート - ノート | |
プロジェクト | 漫画・アニメ |
ポータル | 漫画・アニメ |
富士見書房のメディアミックス系漫画雑誌、『月刊コミックドラゴン』および『月刊ドラゴンエイジ』に連載された。連載期間は『コミックドラゴン』掲載分が1999年1月号から2003年4月号まで。『ドラゴンエイジ』掲載分が2003年5月号から2004年6月号まで。移籍理由は角川書店系列企業において過剰創刊されていたメディアミックス系雑誌の再整理のため。なお連載時は両雑誌のどちらにおいても看板連載作品となった。
角川書店より『ドラゴンコミックス』レーベルにてコミックス発刊。全8巻。2010年には少年画報社より新装版が発刊された。こちらも全8巻。
2003年から2004年までフジテレビにおいてアニメ化もされた。原作(コミック)連載終了の時期とアニメ放送終了の時期がほぼ同じという当時としては珍しい作品。
第一次世界大戦終結後の1920年代。それはまだ現代よりも夜の闇が濃かった時代。アメリカ合衆国は大戦による軍需景気に湧き、同国に生きる人間たちはその繁栄を謳歌しながら、自らの持つ「心の闇」に捕らわれていた。好景気と投資によるにわか成金。マフィア・カジノ・禁酒法……。その光と闇に狭間に乗じて、ヒトの心の弱さを突き、暗躍する者たちがいた。悪魔と呼ばれる人外たちである。
宗教改革の時代において魔女狩りに端を発し、当時の宗派を超えて集った有志の人々によって設立された「マグダラ修道会」は「学問として魔女・魔法の本質を知る」ことと「その知識を利用し、悪しき者の災禍より人々を守り救う」事を目的とする、国家からの信頼も篤い悪魔退治(エクソシスト・悪魔祓い)を専門に行うプロテスタント系キリスト教教団である。マグダラ修道会ニューヨーク支部に在籍する、悪魔祓い専門のシスターロゼット・クリストファは、相棒であるクロノと共に激動と繁栄と闇に満ちた米国を駆け巡る。それは、かつて悪魔アイオーンによって連れ去られた弟ヨシュア・クリストファを取り戻す為。この事は2人にとって忘れえぬ大きな影でもあった。
1914年に起こった海難事故により両親を失いセブンスベル孤児院に引き取られたクリストファ姉弟は、1920年に近くの森の地下遺跡(霊廟)で自らを悪魔と名乗る少年クロノと出会う。だが姉弟はそんな事を気にする風もなく彼を遊び仲間に交えた。クロノも当初は当惑していたものの、姉弟との交流に心を開き安らぎを感じるようになる。だがクロノはかつて自らが犯した過ちとそれによって起こされた悲しみを原因として、自ら力を封じた悪魔だった。彼が解放された事でその存在はかつての仲間であるアイオーンに知られる事となり、そのために地上代行者という「力(天上の「魂の大河」アストラル・ラインを制御する力。主には治癒能力の形で発現する)を持つ存在」であるヨシュアが目をつけられることとなる。そしてアイオーンの企みによってセブンスベル孤児院は時を止められ、ヨシュアは連れ去られる。ロゼットはクロノによって辛くも被害を免れたが、ただ一人の生き残りとなってしまった。
自分たちの身に降りかかったこの災禍に対抗する術を問うロゼットにクロノは自らの持つ「悪魔の力」の解放を語る。しかし、それはロゼットがクロノの「契約者」となり、自らの「魂の時間」を彼に与えることで力を引き出すという事。すなわちクロノが本来の力を使えば使うほどロゼットの寿命が縮まっていく、という事を意味していた。ロゼットは迷わなかった。弟を助け出す術を得るため、彼女はクロノの契約者となる。そして自分を保護したユアン・レミントン牧師の属するマグダラ修道会に入り、悪魔祓いとして修行を積む事で自身の戦う術を身につけようとする。一方でクロノ自身もまたマグダラの管理下に置かれ、普段はロゼットの助手として悪魔祓いを手伝うことになる。
悪魔祓いの任務を続ける中、ロゼットとクロノは後見人であるレミントン牧師や上司であるシスター・ケイト、武器開発の「長老(エルダー)」であるエドワード・ハミルトンに見守られ、ヨシュアと同じ地上代行者で後に後輩ともなるアズマリアや宝石使い(宝石に精霊を封じ使役する能力者)サテラなどの仲間と出会い、彼らと共に世の人々に害を成す悪魔たちやアイオーン一派と戦っていく事になる。
担当声優は「アニメ版 / ドラマCD版」。
ドラマCD版キャストはマリン・エンタテインメントより2000年から2001年に発売されたドラマCDのものである。
2003年11月24日 - 2004年6月9日にフジテレビで放送。全24話。
放送期間が長いのは、度重なる放送休止(そのほとんどが、放送機器メンテナンスによる)があったため(特に終盤)。
また、2007年3月30日 - 9月7日にAT-Xでも放送された。
話数 | サブタイトル | 脚本 | 絵コンテ | 演出 | 作画監督 |
---|---|---|---|---|---|
1 | シスターロゼット | 冨岡淳広 | 紅優 | 黒田和也 | |
2 | 契約者 | 神戸洋行 | |||
3 | 御使い | 加藤敏幸 | 吉田隆彦 | ||
4 | 罪人 | 阿部達也 | 秋田谷典昭 | 田畑壽之 | |
5 | 修道騎士 | 川瀬敏文 | あべたつや | 清丸悟 | |
6 | 宝石の魔女 | 吉村清子 | 加藤敏幸 | 清水一伸 | LEE SIM IN |
7 | 悪魔 | 冨岡淳広 | 中山勝一 | 米本リョウ | |
8 | 傀儡 | 高橋ナツコ | 佐山聖子 | 熊谷哲矢 | |
9 | ヨシュア | 冨岡淳広 | 加藤敏幸 | 吉田隆彦 | |
10 | 尖角 | 石踊宏 | 飯田清貴 | ||
11 | けだもの | ほそのゆうじ | 神戸洋行 | 市川敬三 神戸洋行 | |
12 | 聖夜 | 吉村清子 | 阿部達也 | 秋田谷典昭 | 田畑壽之 |
13 | 姉 | 高橋ナツコ | 加藤敏幸 | 木村寛 | 斉藤和也 |
14 | 祈り | 鵜飼ゆうき | 本村晃一 朝来昭子 | ||
15 | 追手 | 冨岡淳広 | 阿部達也 | 清丸悟 | |
16 | 信仰者 | 吉村清子 | 佐山聖子 | 熊谷哲矢 | |
17 | 共犯者たち | あべたつや | 紅優 | 斉藤和也 | |
18 | 四人 | 加藤敏幸 | 米本リョウ | ||
19 | 首 | 冨岡淳広 | 井硲清高 | あべたつや | 清丸悟 |
20 | 毒 | もりたけし | 中山勝一 | 野崎真一 | |
21 | マグダレーナ | 阿部達也 | 秋田谷典昭 | 江上夏樹 | |
22 | さよなら | 吉村清子 | 加藤敏幸 | 吉田隆彦 | |
23 | ノイズ | 冨岡淳広 | 佐山聖子 | 神戸洋行 | 本村晃一 |
24 | クロノ | 紅優 鵜飼ゆうき | 香川久 |
DVDの映像特典として、アズマリアを講師として、本編に登場する用語について解説する「アズでもわかるクロノクルセイド講座」が収録されている。全11回。
中盤まではストーリー展開がほぼ同じであったが、アニメ放送時には原作は終盤とはいえ未完結状態であったこともあり、それ以降はストーリーも設定も大きく異なっている。アニメではキリスト教における様々な書物や伝説を独自に解釈して制作されている。
単行本は、角川書店より1999年12月から2004年9月までの約5年間に渡り全8巻が発刊された。2007年に絶版。
2010年1月に、森山大輔の作品『ワールドエンブリオ』を発行している少年画報社より新装版が刊行された[3]。毎月2巻ずつ発刊し、全8巻。
本作のアルファベット表記はChrno Crusadeだが、北米版のコミックおよびアニメ放送ではChrono Crusadeと表記されている。
後に新装版第2巻(少年画報社刊)の後書きにて作者により、Chrno Crusadeは誤りでありChrono Crusadeが正しい表記であることが説明された。タイトルロゴを発注する際に誤ってChrnoとしてしまったため、Chrno Crusadeがそのまま正式な表記として使用されることになったと述べている。なお、新装版ではChrono Crusadeと訂正された新デザインのロゴが使用されている。
Seamless Wikipedia browsing. On steroids.