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チック・コリアChick Corea1941年6月12日 - 2021年2月9日[2])は、アメリカジャズピアニストキーボーディスト作曲家ミュージシャンである。本名はアルマンド・アンソニー・コリアArmando Anthony Corea[3]

概要 チック・コリア, 基本情報 ...
チック・コリア
チック・コリア(1992年)
基本情報
出生名 アルマンド・アンソニー・コリア
生誕 (1941-06-12) 1941年6月12日
出身地 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国マサチューセッツ州チェルシー
死没 (2021-02-09) 2021年2月9日(79歳没)
ジャンル
職業
担当楽器
活動期間 1966年 - 2021年
レーベル
共同作業者
公式サイト www.chickcorea.com
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来歴

1941年6月12日に、アメリカ合衆国マサチューセッツ州にあるチェルシーにて生まれた。父親はイタリア南部にルーツがあり、チック・コリアはイタリア系である[4][5]。また父はジャズ・トランペッターでもあった。4歳の頃よりピアノを習い始めた。高校を卒業後、ニューヨークにあるジュリアード音楽院に進学する。1964年頃からブルー・ミッチェルハービー・マンモンゴ・サンタマリアらとの共演からキャリアをスタートする[6]。1966年にはデビュー・アルバム『トーンズ・フォー・ジョーンズ・ボーンズ』を録音(発表は1968年)[7]

1968年後半からハービー・ハンコックに替わりマイルス・デイヴィスのグループに加入。『イン・ア・サイレント・ウェイ』、『ビッチェズ・ブリュー』などのアルバムに参加する。この頃からマイルスの指示でエレクトリック・ピアノフェンダー・ローズ)を弾くようになる[8]。当初この楽器を嫌っていたチックだが、1970年代にはチックのサウンドに欠かせない楽器となっていく。

1960年代末、彼はアバンギャルドなアプローチを見せ、マイルス・グループでもライブでの演奏はフリー・ジャズの要素が強い。1970年、マイルス・グループを脱退した後、ベースのデイヴ・ホランド、ドラムのバリー・アルトシュルとグループ「サークル」を結成。後にサックスのアンソニー・ブラクストン英語版が加入し、[7]フリー・ジャズ寄りの演奏を展開する。

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1970年代(1976年)

1971年に、ベーシストスタンリー・クラークらとクロス・オーバー/ジャズバンドリターン・トゥ・フォーエヴァー」を立ち上げ、ECMレコードからアルバム『リターン・トゥ・フォーエヴァー』を1972年に発表[9]。カツオドリ(カモメとするのは間違い)のジャケットで有名なこのアルバムは1970年代ジャズ・フュージョン・アルバムとしてはヒット作となる。卓越した演奏技術に裏打ちされたこのバンドは数々の作品を生み出し、トップアーティストとしての地位を確立する。中でも『ライト・アズ・ア・フェザー』に収録されている「スペイン」は現在でも他の演奏家にプレイされ続ける、ジャズの、また彼自身の代表曲である。当初、フローラ・プリムアイアート・モレイラなどブラジル系のメンバーが中心であったためラテン色の強いグループであったが、彼らの脱退後1973年にはギタリストのビル・コナーズが、1974年にはビルに替わってアル・ディ・メオラが加入し、よりロック色の濃い方向性になった。

1978年にリターン・トゥ・フォーエヴァーを解散したチックは、『フレンズ』、『スリー・クァルテッツ』などエレクトリックにもストレート・アヘッドなジャズにも、時にはクラシックに挑戦したりと多彩な活動を続ける。1985年にはジョン・パティトゥッチデイヴ・ウェックルと「チック・コリア・エレクトリック・バンド」を結成[10]。圧倒的なテクニックと楽曲で話題を集める。1987年には、やはりパティトゥッチとウェックルをリズム・セクションに迎えた「チック・コリア・アコースティック・バンド」としてのライブ活動も開始し[11]、1989年にはスタンダードを中心としたアコースティック・バンド名義のアルバム『スタンダーズ・アンド・モア』を録音・発表した。

1992年にはユニバーサル・ミュージック配給の元、自己レーベル「ストレッチ・レコード」をスタート[12]。だがGRPレコードとの契約上、ストレッチからの自作のリリースは、1995年発表の『タイム・ワープ』からとなった。1997年、アコースティック楽器によるセクステット「オリジン」を結成し、ライブ・アルバム2作のリリースを経て、1999年にはコリアの自宅で録音されたスタジオ・アルバム『チェンジ』を発表した[13]

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晩年期(2019年)

2004年にはエレクトリック・バンドをオリジナル・メンバーで復活、『トゥ・ザ・スターズ』を発表。2006年には、かつての盟友スティーヴ・ガッド、そしてクリスチャン・マクブライドとアルバム『スーパー・トリオ』を制作・発表[14]、2007年にはリターン・トゥ・フォーエヴァーの再々結成発表、2008年には上原ひろみとのピアノ・デュオで日本武道館公演を行う[15]など、その活動のエネルギーと多彩さは晩年まで衰えることがなかった。

夫人はマハヴィシュヌ・オーケストラへの参加などで知られるキーボード奏者ゲイル・モラン[16]で、彼女はコリアの作品でボーカルを聞かせる場合もある。

2021年2月9日、癌により死去[2]79歳没

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音楽性

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チック・コリア・アコースティックバンド(2019年)

ジャズを基本に、ボサノヴァロッククラシックなどの要素を織り交ぜたプレイを見せた。

初期にはビバップ、フリージャズ、マイルス・デイヴィスとのエレクトリック・ジャズ/ジャズ・ロック、リターン・トゥ・フォーエヴァーでのクロスオーバー、フュージョンと作風を変えていった。さらにロイ・ヘインズゲイリー・バートンとも共演した。オーケストラと共演しクラシック音楽を演奏するなどの活動も行った。

ジャズ界でも多作家として知られ、1970年代には1年に2枚以上のペースで、多い年には4枚を発売した。

ディスコグラフィ

リーダー作品

コンピレーション

  • Inner Space(1966年)(Atlantic) 1973年
  • Chick Corea Compact Jazz (Polydor) 1987年
  • Best of Chick Corea(1966年-1970年)(Blue Note) 1993年
  • Selected Recordings (ECM) 2002年
  • Very Best of Chick Corea (Universal) 2004年
  • ハービー・マンと共同名義, Herbie Mann-Chick Corea: The Complete Latin Band Sessions (Gambit) 2007年(CD 2枚組)
  • 『ファイヴ・トリオ BOX』 - Five Trios (Stretch) 2007年(CD 6枚組)
  1. Dr. Joeアントニオ・サンチェスジョン・パティトゥッチと共演)
  2. From Milesエディ・ゴメスジャック・ディジョネットと共演)
  3. Chillin' in Chelanクリスチャン・マクブライドジェフ・バラード英語版と共演)
  4. The Boston Three Party (エディ・ゴメス、アイアート・モレイラと共演)
  5. Brooklyn, Paris to Clearwaterアドリアン・フェロー英語版リッチー・パーシェイ英語版と共演)
  • 『エレクトリック・チック』 - Electric Chick(1976年~1978年)(Verve/jazz club) 2008年

サークル

  • 『サークリング・イン』 - Circling In(1968年3月、1970年4月、8月録音)(Blue Note) 1975年
  • 『サーキュラス』 - Circulus(1970年4月、8月録音)(Blue Note) 1978年
  • 『サークル 1:ライヴ・イン・ジャーマニー・コンサート』 - Circle 1: Live in Germany Concert(1970年11月録音)(CBS/Sony) 1970年
  • 『パリ・コンサート』 - Paris Concert(1971年2月録音)(ECM) 1971年
  • 『サークル 2:ギャザリング』 - Circle 2: Gathering(1971年5月録音)(CBS/Sony) 1971年

リターン・トゥ・フォーエヴァー

チック・コリア・エレクトリック・バンド

チック・コリア・アコースティック・バンド

  • Summer Night-live(1987年10月録音)(Jazz Door) 1994年(ベオグラードにおけるライブ)
  • スタンダーズ・アンド・モア』 - Chick Corea Akoustic Band (GRP) 1989年 ※第32回グラミー賞(最優秀ジャズ・インストゥルメンタル・パフォーマンス(グループ))
  • 『ラウンド・ミッドナイト』 - Alive(1989年録音)(GRP) 1991年(ライブ)
  • 『ライヴ・フロム・ザ・ブルーノート東京』 - Live from Blue Note Tokyo(1992年録音)(Stretch) 1996年(「ブルーノート東京」におけるライブ)
  • 『LIVE』 - Live(2018年1月録音)(Stretch) 2018年(イタリアにおけるライブ。CD 2枚組)

チック・コリア&オリジン

  • 『チック・コリア&オリジン』 - Live at The Blue Note(1997年12月録音)(Stretch) 1998年(ニューヨーク「ブルーノート」におけるライブ)
  • 『ア・ウィーク・アット・ザ・ブルーノート』 - A Week at The Blue Note(1998年1月録音)(Stretch) 1998年(ニューヨーク「ブルーノート」におけるライブ。CD 6枚組)
  • チェンジ』 - Change (Stretch) 1999年
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脚注

外部リンク

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