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Adobeの画像編集ソフトウェア ウィキペディアから
Adobe Photoshop(アドビ フォトショップ)は、アドビが販売しているビットマップ画像編集アプリケーションソフトウェアである[1]。
開発元 | アドビ |
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最新版 |
2023年9月リリース
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対応OS | 2015年以降の、Windows、macOS、Chrome OS上のGoogle Chrome, Microsoft Edge 102以降(64 ビット)、Firefoxバージョン 111以降 |
種別 | 画像編集ソフトウェア |
ライセンス | プロプライエタリ |
公式サイト | https://photoshop.adobe.com/discover |
主に写真編集(フォトレタッチ)としての役割を担うソフトウェアとして、画像加工、イラストレーション、印刷業界などあらゆる画像分野で使用されており、この分野では代表的な存在である[2][3]。主に写真などの加工に適しており[4]、さまざまなフィルタやプラグインを追加することによって、機能を拡張することができる[5]。また、Illustrator や InDesign といった同社の他のソフトとは、シームレスな連携がはかられている[6][7]。
2次元コンピュータグラフィックスを代表するソフトでもあり、編集・加工機能や入稿時のカラーマッチングに優れているPhotoshop、ペンタブレットでの描画機能やナチュラル表現に優れているPainterという位置づけで定着している[要出典]。
Photoshop の標準画像ファイルフォーマットはPSD形式であり、レイヤーやパス、印刷情報や著作権情報などを付加して保存できる。また多くの画像フォーマットに対応しており、ビットマップ画像だけでなくベクターイメージを扱うこともできる。
フォトショップという単語自体が「画像加工する・加工された画像」という意味で使われることもあり、英語でもPhotoshopが「画像を加工する」動詞として使われる[要出典]。
1987年、当時ミシガン大学の学生であったトーマス・ノールが Macintosh Plus 向けにグレースケールの画像を扱うソフトウェアを開発した。これに惹かれたインダストリアル・ライト&マジックの画像編集部門の社員であり、トーマスの弟でもあるジョン・ノールが開発に参加し、最初ImageProとして、後にPhotoShopとしてプロトタイプを完成させた[8]。後にこれをAppleとアドビにデモして見せ、1988年9月にアドビがライセンスと販売権の取得を決定し1989年4月に正式契約[8]、1990年に最初のバージョンである Photoshop 1.0 が発売された。2013年にPhotoshop 1.0.1のソースコードがコンピュータ歴史博物館に寄贈され、公開された[9]。
アドビの印刷業界でのノウハウを生かして、その方面の機能強化や、機材やソフトの連携を練り込まれた Photoshop は、それまで高価な機材が必要だった作業をパソコン上で安価に実現させ、デザイナー・出版業・印刷業などのプロフェッショナル業界に浸透していった。Photoshopを使うためにMacintoshを導入するケースも多く、キラーアプリケーションの代名詞的存在であった[10][11]。
バージョン 2.5からはMicrosoft Windows版も登場し、パソコンの高性能化、低価格化に伴い、そのハードルは低くなり、プロフェッショナルユーザーだけでなく、アマチュアのイラストレーターや写真家、画像加工に興味ある一般ユーザーにも浸透し、画像加工・調整を行う上で、デファクトスタンダードとなっている。英語では動詞にもなっており、"写真をphotoshopする" とは、(自分の顔写真を綺麗に見せるためなどで)デジタル写真をPhotoshopで加工修正することをいうが、これはアドビのイメージダウンになるので、アドビは「photoshopという動詞やphotoshopedという用語は使用しないように」とガイドラインで呼びかけている。
2008年に発売されたCS4(11) から、Windows版には32ビット版に加えて新たに64ビット版も投入され、これにより使用可能なメモリの量からくる制約が軽減されている。Mac OS X版ではPhotoshop CS(8.0)以来利用してきたAPIのCarbonが32ビットのみであったことから、64ビットへの移行に時間が掛かり、2010年に発売されたCS5(12)でCocoaに移行するまで待たされることとなった。
2019年11月4日にiPadOS版がリリースされたが、従来のPhotoshopとUIが大きく異なる上、多くの機能がない為に、当初は芳しくない評価を受けていた[12]。2023年現在では1.3万ユーザによる5段階評価で4.3と非常に高い評価を得ている[12]。
バージョンの数字の表記は 7.0 まで[13]で、その後は Photoshop CS (Creative Suite) という新ブランドネームに改訂されている。バージョン 5.5 からは当初別パッケージで供給されていたウェブ用画像作成ソフトウェア ImageReady とセットで販売された(CS3 から機能の統合が行われ、セットでの販売はなくなっている)。その後バージョン 6 になって、インターフェースの変更が行われ、同時にこれまで、弱いとされていた画像プリントエンジンの強化が行われた。
1995年、Windows 95 の発売を機に一般の間にパソコンが爆発的に普及してからは、CGイラストやデジタル同人誌制作に必要不可欠なソフトと認識されるようになった。しかしながら、10万円前後という商業利用を想定した価格設定は一個人が趣味のために利用するにはあまりにも高価なものであったことから、主にバージョン 4 から 5.5 の世代において、金銭的に余裕の無い者を中心に CD-ROM などにソフトウェアをコピーし配布するなどの手段による不正使用が横行した。この影響もあり、バージョン 6 以降からは Adobe Online Manager を利用したシリアル番号情報の回収による不正使用状況の調査を開始し、その結果をもとに Windows 版では CS1(8) から、Mac OS X 版は CS2(9) から不正使用を防ぐ為のアクティベーションが具体的に導入されることとなった。
パーソナルユース向けに機能を限定した廉価版として、Photoshop Elements が発売され(過去には Photoshop LE、Photo Deluxe など)、各種のデジタルカメラやスキャナ、ペンタブレットなどに付属ソフトウェアとして同梱されていたり、パッケージとして販売されている。付属ソフトウェア版は商品版よりも実質的に安く入手できるかわりに、通常商品版よりも1世代前のバージョンのものが同梱されていることが多い。通常版との違いは、レイヤー機能の一部に制限があり、トーンカーブ・パス機能がなく、CMYK画像の編集ができない点などがある。画像管理面の機能も付加され、直感的な操作で作業が行えるなど、パーソナルユース向けの性格を強くしている。また、高機能なデジタルカメラの普及にともない、RAW現像に特化したソフトウェアとして、Photoshop Lightroom が Photoshop ファミリーとしてリリースされている。
オンラインサービスとしてモバイルデバイスに特化したPhotoshop Expressがある[14]。利用には無料のアカウント登録が必要で、用意された2GBのストレージに画像や動画をアップロードして編集・管理できる。また、Facebook、Flickr、Photobucket、Picasaなどの外部サービスと連携することもできる。
CS3(10) からCS6(13)まで、通常版のPhotoshopに加え、映画制作やエンジニア、製造、建築、医療、科学分野を対象に3次元コンピュータグラフィックスや動画ファイルの簡易編集機能が付加された Extendedシリーズも提供されていた。(Image Readyは統合された。)
なお、2013年5月に発売されたAdobe Creative Cloudの登場により、パッケージ版の生産が終了し、店頭ではダウンロードカードのみの取り扱いになっている(Photoshop Elements、Lightroomを除く)。
CreativeCloudは、CS6かCCのどちらかをダウンロードでき、3ヶ月もしくは12ヶ月の使用期限が切れた場合は、再度カードを購入するかクレジットカード決済で継続することが可能である。
2023年9月に発表されたバージョン25.0から、同年3月からβテストが始まっていたAIを使用した描画ツールである「生成塗りつぶし」および「生成拡張」が正式機能として搭載されることとなった。
また同じ2023年9月には、インターネットに接続されたパソコンであれば、プログラムをインストールせずにオンラインで作業が可能となるWeb版(Version:2023.19.1.0)が正式にリリースされた。
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