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2006年に日本の高知県春野町で発生した死亡事故 ウィキペディアから
高知白バイ衝突死事故(こうちしろバイしょうとつしじこ)は、2006年(平成18年)3月3日に高知県吾川郡春野町弘岡中で発生した白バイ警察官の死亡事故。
本記事の被告人・片岡晴彦は、積極的に実名を公開し訴求活動を行っていることから、削除の方針ケースB-2の「削除されず、伝統的に認められている例」に該当するため、実名を掲載しています。 |
この項目では、死亡者の実名は記述しないでください。記述した場合、削除の方針ケースB-2により緊急削除の対象となります。出典に実名が含まれている場合は、その部分を伏字(○○)などに差し替えてください。 |
2006年(平成18年)3月3日午後2時30分頃、高知県吾川郡春野町弘岡中にある道路左側のレストラン駐車場を出発したスクールバス(日野・メルファ)が、国道56号の交差点へ道路外から右折横断して進入しようとしたところ、高知県警察交通機動隊の巡査長が運転する白バイと衝突し、当時26歳の巡査長は胸部大動脈破裂で死亡した。スクールバスの運転手と乗客の仁淀川町立仁淀中学校3年生22人と教員3人にけがはなかった。
スクールバス運転手は、安全確認不十分のまま道路へ進入して事故を起こしたとして逮捕されて起訴されたが、運転手は、起訴事実はなくバスは停止しており複数証人もいる冤罪として無罪を主張した。
高知県警は高知県議会や記者会見で、証拠捏造や白バイの過失を否定した。県警の交通部長は同年3月30日にあった定例記者会見で、「普通に考えて、スリップ痕の偽造なんてやろうと思ってもできるわけがない」と述べ、上告して争っている元運転手側の「スリップ痕は捏造された」という主張に反論した[1]。
公道で白バイを高速運転で訓練することは全くありません。ただし、速度違反を取り締まるときには、追跡が必要ですから高速で走ることは当然であります。訓練をすることはありません。訓練は別のところでやります。 — 交通部長、高知県議会総務委員会 2007年12月21日議事録より
過失の、委員のおっしゃっているのは、その私も新聞報道で裁判の推移は見守っているんですが、過失が例えば白バイ隊員の、2割とか、3割とか、4割とか、あるいは何か最近の報道によりますと、すべてスクールバスの方は過失はなかったんだと。あれは警察の捏造であったとかいうような、そういうふうな形で、集会とか何か開いたというのを先般の新聞記事で読みました。そこへ行く前に、我々の方は、現場で捜査をするし、きちっとしたことで、これは明らかに殉職であるということで、認定をして殉職の手続をとり、その他についても、既に支給を受けている部分もあります。 — 会計課長、高知県議会決算特別委員会 2007年10月22日議事録より
2008年(平成20年)8月20日に最高裁判所は被告人の上告を棄却し、一審通り禁錮1年4か月の刑が確定した。元運転手は同年10月23日に高知地方検察庁へ出頭し、高知刑務所で数週間収容されたのち、同年11月から加古川刑務所(交通刑務所)で服役し、2010年(平成22年)2月23日に出所した。身元引受人が居るにもかかわらず仮釈放が認められず、量刑を満期まで務めて出所した。
一方、元運転手が、何者かによりスリップ痕を偽装されたとする告発を行った件につき、2009年1月に高知検察審査会が不起訴不当との決議を行ったことを受け、高知地方検察庁により再捜査が行われたが、同年3月に不起訴処分となり、小野正弘高知地方検察庁次席検事から「必要な捜査をした結果、バスが急ブレーキを踏んだことでついたスリップ痕だと判断した」とのコメントがなされた[2]。
この節の加筆が望まれています。 |
ブレーキ痕がバスの急ブレーキによってできたものか、警察に捏造されたものか
とりわけブレーキ痕がバスによってできたものか、警察に捏造されたものかという点に争いがある。
隣県香川県と岡山県をエリアとするローカル局であるKSB瀬戸内海放送(ANN系列。本社・香川県高松市)記者の山下洋平が、視聴者から事件の当事者を紹介され「これは放っておけない」[9]と、高松高裁での控訴審開始前の2007年9月から取材を開始した[10]。
山下はその後も継続して事件の経過報道、検証報道を行っているほか、KSB瀬戸内海放送のウェブサイトでも特集動画を配信している(KSBニュース 『高知白バイ衝突死』)。
全国ネットでも同系列のテレビ朝日が、KSBの取材を元に、交通事故調査の専門家を呼んで実地検証を行うなど再三報道している。
なお高知県にはテレビ朝日系列のテレビ局が存在しないため、当時高知放送(日本テレビ系)へ系列外ネットされていた『スーパーモーニング』のような例外を除き、KSBやテレビ朝日の報道は地元では放送されていない。
地元のテレビ局や新聞社、高知に支社を置くその他の大手マスメディアはこの事件について報道しておらず、事件が起こった地元よりも、他県での方が事件の知名度が高いという現象が見られる。
ジャーナリストの田中龍作によると「冤罪とすぐに決めつけることはできないにしても、冤罪の疑いは濃い。にもかかわらず、大マスコミの記者たちは事実を追及しようとしない」と指摘している[11]。
元運転手が再審請求を開始した前日の2010年10月17日には、高知市の高知商工会館において、元運転手の再審請求を支援する集会が開催された。冤罪事件に関わってきたジャーナリストの大谷昭宏を進行役に、元運転手本人をはじめ、足利事件、布川事件、志布志事件、また隣県の愛媛県で起きた白バイ事故による冤罪が指摘されている事件「愛媛白バイ事件」の冤罪被害者らが出席した[12]。
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