高崎機関区(たかさききかんく)は、群馬県高崎市双葉町に所在する日本貨物鉄道(JR貨物)の車両基地である。関東支社管轄。
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この項目では、高崎市にある日本貨物鉄道(JR貨物)の車両基地およびその前身である高崎第二機関区の機関車部門について説明しています。
- 初代高崎機関区、高崎第一機関区およびそれらを継承した高崎市にある東日本旅客鉄道(JR東日本)の車両基地については「ぐんま車両センター」をご覧ください。
- 高崎第二機関区の電車検修・運転部門およびそれを継承した前橋市にあるJR東日本の車両基地については「高崎車両センター」をご覧ください。
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高崎線高崎操車場に隣接した位置に所在し、車両(電気機関車)と乗務員(運転士)が所属する。車両の出入区は高崎操車場から行われる。
本機関区には検修部門も設置されており、所属する機関車の交番検査や重要部検査を行っている[1][2][注 2]。なお、埼玉県熊谷市の熊谷貨物ターミナル駅構内に設置されている検修施設(貨車の交番検査を行う[3][注 3])に、かつて本機関区の派出所(高崎機関区熊谷貨物ターミナル駅派出[4][5][6])があった[注 4]。
1943年(昭和18年)10月の高崎操車場開設時[8]に高崎機関区(初代)の貨物部門[注 5]が移転して設けられた車両基地を前身とし、1945年(昭和20年)2月に高崎機関区から高崎第二機関区[9]として改組・分離した[注 6]。1947年(昭和22年)10月の上越線全線電化[12]に伴い高崎第二機関区にEF12などの電気機関車が配置され[13]、本機関区は貨物専門の車両基地から電気機関車担当の基地となった。国鉄時代末期の1987年(昭和62年)3月には貨物部門を高崎機関区と改称[14]、同年4月の国鉄分割民営化によりJR貨物が継承した[15]。
2011年(平成23年)から、碓氷峠鉄道文化むらで動態保存されている国鉄EF63形電気機関車の車輪削正などの検査を請け負っている。
高の異体字である「髙」を使用している。なお、「高」は四国旅客鉄道(JR四国)高松運転所に所属する車両の一部が表記している。
2019年3月現在の配置車両は以下のとおり[17]。運用区間は2022年3月12日改正時点のものである。
- EH200形電気機関車
- 900番台1両、0番台24両の計25両が配置されている。
高崎第二機関区時代
- 蒸気機関車
- 9600形 -(在籍1947年-1951年)
- D50形 -(在籍1947年-1951年)
- D51形 -(在籍1947年-1951年)
- D52形 -(在籍1947年-1951年)
『国鉄動力車配置表』1931年より1965年までの1945年を除く隔年分から『世界の鉄道』1967年、朝日新聞社
- 電気機関車
『国鉄動力車配置表』1931年より1967年までの1945年、1957年を除く隔年分から『世界の鉄道』1969年、朝日新聞社
注釈
新形式車両であるEH200形のみが所属しているため、台車検査は行っていない[1]。
『貨物時刻表』の「コンテナ取扱駅構内図 熊谷貨物ターミナル」では、同ターミナル駅南西の高崎方コンテナホームに検修線が7本(検修1番線から7番線)、その内5番線から7番線に検修庫が図示されている[3]。
高崎機関区熊谷貨物ターミナル駅派出は、JR貨物の現業機関を掲載している書籍『JR気動車客車編成表』[7]にも、公益法人 鉄道貨物協会が発行する『貨物時刻表』の「機関区・車両所・保全技術センター・工事監理事務所・鉄道総合部所在地」[2]にも記載されておらず、その存在については不明である。ただし、前者においては高崎地区の貨車の交番検査を行う区所として「高崎保全区」が記載されている[7]。
この際、客貨車の検修を担っていた高崎検車区および高崎車電区においても、貨物部門が高崎操車場付近に移転している。
出典
『鉄道ピクトリアル 2010年3月号』第60巻第3号、電気車研究会・鉄道図書刊行会、2010年3月1日、21 - 23頁。
「機関区・車両所・保全技術センター・工事監理事務所・鉄道総合部所在地」『貨物時刻表』 各年、公益法人 鉄道貨物協会、218 - 219頁。
「コンテナ取扱駅構内図 熊谷貨物ターミナル」『貨物時刻表』 各年、公益法人 鉄道貨物協会、270頁。
鉄道ジャーナル社『鉄道ジャーナル』1990年10月号「特集●JRの車両基地'90」内 日本貨物鉄道㈱技術部運用車両課著 JRの車両基地PART.2 JR貨物 p.85
『鉄道ピクトリアル』2000年1月号(No.680)、電気車研究会、pp.35-36
『鉄道ピクトリアル』2008年1月号(No.798)、電気車研究会、pp.28-30
『鉄道ジャーナル』第21巻第8号、鉄道ジャーナル社、1987年7月、84頁。
鉄道図書刊行会『鉄道ピクトリアル』2017年8月号「特集:上越線電化70年」内 祖田圭介(元㈶鉄道総合技術研究所)著 上越線の線路をたどる p.53
鉄道図書刊行会『鉄道ピクトリアル』2017年8月号「特集:上越線電化70年」内 伊藤威信著 一九五〇〜六〇年の代 上越線を往来した列車の思い出 p.30
鉄道図書刊行会『鉄道ピクトリアル』1987年5月号「特集:国鉄分割民営化関連特集号」内 編集部著 国鉄分割・民営化関連Q&A <別表>現業機関名所変更(昭62.3.1)p.44
「JR東日本の車両基地 高崎運転所」『鉄道ジャーナル 1987年7月号 特集●JR・東日本旅客鉄〈第一部〉』第21巻第8号、鉄道ジャーナル社、1987年7月、84,85。
鉄道ジャーナル社 『鉄道ジャーナル』1983年10月号「特集●輸送の中枢-車両基地」内 鳥取彰(富士計測器㈱開発部長/もと国鉄本社運転局計画課)著 国鉄車両基地のあゆみ p.56
「2019JR貨物時刻表」(社団法人鉄道貨物協会)