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アメリカ合衆国の陸軍 ウィキペディアから
アメリカ陸軍(アメリカりくぐん、英語: United States Army, USA, U.S. Army)は、アメリカ合衆国の軍隊であるアメリカ軍の6つの軍種の1つ。アメリカ合衆国に8個ある武官組織の1つ。
United States Army アメリカ陸軍 | |
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陸軍の紋章 陸軍のロゴ(アーミースターロゴ) | |
創設 |
1775年6月14日(大陸軍として) ( 249年 + 5か月 ) |
国籍 | アメリカ合衆国 |
兵科 | 陸軍 |
任務 |
特殊作戦 兵站 陸上における連合作戦、統合作戦の統制 |
兵力 |
485,000人(現役・2021年) 336,000人(陸軍州兵・2021年) 189,500人(予備役・2021年) 1,005,725人(軍人の合計) 252,747(文民・2021年) 1,258,472人(合計) 4,406機(航空機) |
上級部隊 |
アメリカ軍 アメリカ合衆国陸軍省 |
本部 |
ペンタゴン アメリカ合衆国 バージニア州 アーリントン郡 |
標語 | 「これを守る」"This We'll Defend" |
色 |
黒、金、白 |
行進曲 |
陸軍は進んで行く (The Army Goes Rolling Along) Play |
マスコット | 陸軍ラバ |
記念日 | 6月14日 |
ウェブサイト | Army.mil |
指揮 | |
最高指揮官 | アメリカ合衆国大統領 ジョー・バイデン |
アメリカ合衆国国防長官 | ロイド・オースティン |
アメリカ合衆国陸軍長官 | クリスティーン・ワームート |
アメリカ陸軍参謀総長 | ランディ・ジョージ陸軍大将 |
アメリカ陸軍参謀副総長 | ジェームズ・J・ミンガス陸軍大将 |
アメリカ陸軍最先任上級曹長 | マイケル・ワイマー陸軍最先任上級曹長 |
識別 | |
旗 | |
野戦旗 | |
陸軍組織として、陸上兵力を受け持っており、アメリカ軍内では、最大規模を有する。2020年度の常備軍(USA)の兵力は480,893人、陸軍州兵(ARNG)は336,129人、陸軍予備役(USAR)は188,703人であり、総兵力は1,005,725人とされている。軍政組織は、国防総省内の陸軍省(Department of the Army)の管轄となっている。陸軍省は文民である陸軍長官(Secretary of the Army)が指揮する。陸軍内の最高位の軍人は、アメリカ陸軍参謀総長(Chief of Staff of the United States Army)であり、統合参謀本部のメンバーともなっている。
アメリカ陸軍の起源は、アメリカ独立戦争(1775年 - 1783年)以前に組織された大陸軍にある。大陸軍は1783年に解散したが、小規模ながら常備兵力が設置され、1796年にアメリカ陸軍の名称となった。陸軍は、自らを大陸軍の後継と考えているため、発足年は1775年としている。
合衆国法典第10編第7062条 10 U.S.C. § 7062によれば、アメリカ陸軍の任務は、アメリカ合衆国とその関連領域の平和と安全のために防衛し、国家政策を支援し、国家目標の遂行に努め、アメリカ合衆国に対する侵略行為を打倒することにある。
アメリカ陸軍はアメリカ独立戦争のためにアメリカ合衆国建国の前の1775年6月14日に大陸会議の決議によって、イギリス軍に対抗するため組織された大陸軍を起源としている。大陸軍はアメリカ13植民地の統一された命令系統を持ち、独立戦争の全期間を通じてジョージ・ワシントンがその総司令官を務めた。大陸軍の行動ははじめ武器、食料の不足などで苦戦したが、各植民地の民兵隊やその管制下に残されていた部隊の支援とさらにヨーロッパ諸国からも支援も得て、独立戦争に勝利しパリ講和条約によって13植民地はアメリカ合衆国として正式に独立を認められた。パリ講和条約締結後ウエストポイントと幾つかの辺境の前哨基地に小さな地域軍隊が残されたのみで、1783年11月3日ほとんどの大陸軍部隊は解散されたが、1784年6月3日の大陸会議の決議によってアメリカ陸軍が結成された。
紋章にあるモットーは“This we'll defend”(我等これを護る)。
アメリカ陸軍は下記3兵種から構成される。アメリカ陸軍の兵員は“Soldier”と呼ばれる[要出典]。
上記3つの要素は、全て第一次世界大戦からアメリカが関わった全戦争に参加した。予備軍および州兵の使用権はベトナム戦争の後に強められた。予備軍および州兵の部隊は、湾岸戦争(コソボ紛争における平和維持活動)および2003年のイラク戦争に参加した。2017年4月現在約46万人、予備役約53万人が所属[要出典]。
アメリカ合衆国憲法の規定により、アメリカ陸軍の編成権及び統轄及び規律に関する規則を定める権限は、アメリカ合衆国議会にある。アメリカ陸軍は大まかに以下の編制からなる。コマンドもよく用いられるが、さまざまな規模であるため特定の階梯にはない。
軍は任務によって編制される。
アメリカ合衆国陸軍省本部 (HQDA)
主要コマンド |
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アメリカ陸軍総軍 (FORSCOM) |
アメリカ陸軍将来コマンド (AFC) |
アメリカ陸軍資材コマンド (AMC) |
アメリカ陸軍訓練教義コマンド (TRADOC) |
陸軍統合軍構成コマンド |
アメリカ中央陸軍 (ARCENT)/第3軍 |
アメリカ欧州・アフリカ陸軍 |
アメリカ北方陸軍 (ARNORTH)/第5軍 |
アメリカ太平洋陸軍 (USARPAC) |
アメリカ南方陸軍 (ARSOUTH)/第6軍 |
軍事前方展開・分布コマンド (SDDC) |
アメリカ陸軍サイバーコマンド (ARCYBER) |
アメリカ陸軍宇宙・ミサイル防衛コマンド/アメリカ陸軍戦略コマンド (USASMDC/ARSTRAT) |
アメリカ陸軍特殊作戦コマンド (USASOC) |
作戦コマンド |
第8軍 (EUSA) |
直轄コマンド |
アーリントン国立墓地・兵士及び航空兵国立墓地 |
アメリカ陸軍取得支援センター (USAASC) |
アメリカ陸軍文官人事局 (CHRA) |
アメリカ陸軍工兵司令部 (USACE) |
アメリカ陸軍犯罪捜査局 (USACID) |
アメリカ陸軍人事コマンド (HRC) |
アメリカ陸軍情報保全コマンド (INSCOM) |
アメリカ陸軍衛生コマンド (MEDCOM) |
アメリカ陸軍ワシントン軍管区 (MDW) |
アメリカ陸軍試験・評価コマンド (ATEC) |
アメリカ陸軍戦略大学 (AWC) |
陸軍士官学校 (USMA) |
アメリカ陸軍は、現役、陸軍州兵、陸軍予備役の3つの要素から構成されている。陸軍州兵と陸軍予備役は、いずれも予備役であり、主に月に一度訓練するパートタイムの兵士(戦闘集会や部隊訓練集会(unit training assemblies、UTAs))で構成され、その他に年に一度、2~3週間の年次訓練を実施している。現役と陸軍予備役は合衆国法典第10編で編制され、陸軍州兵は合衆国法典第32編で編制されている。陸軍州兵は、アメリカ陸軍の一部として組織され、訓練され、装備を保有しているが、連邦軍に編入されていない時は州知事や州副知事の指揮下にある。しかしコロンビア特別区陸軍州兵は例外として、連邦軍に編入されていなくても、ワシントンD.C.市長ではなく、大統領の指揮下にある。陸軍州兵の一部又は全部は、大統領令によって、州知事の指揮下から連邦軍に編入することができる。
アメリカ陸軍は、国防長官の権限、指示、管理の下で、陸軍の全ての業務を遂行するための法定権限を有する陸軍長官の統制下にある。陸軍の最高位の軍人はアメリカ陸軍参謀総長であり、陸軍長官の主たる軍事顧問であり執行代理人となる。またアメリカ統合参謀本部のメンバーとして、他の軍種の参謀総長等と共に統合参謀本部議長及び統合参謀本部副議長の指導の下、運用上の軍事問題について大統領、国防長官、国家安全保障会議の軍事顧問となる。1986年のゴールドウォーター=ニコルズ法によって、アメリカ軍の作戦管理権は、大統領から国防長官を通じて、機能別または地域別に組織された統合軍の司令官が実施することとされたため、各省の長官(陸軍長官、海軍長官、空軍長官)及び各軍種の参謀総長等は、組織管理権に限定され、それぞれ軍の部隊を整理、訓練、装備する責任のみを負う。陸軍は、国防長官の指示に従って、統合軍の任務に従事させるために部隊を訓練し、提供する。
2013年現在、陸軍は6個の地域的統合軍(CCMD)に対応する、6個の地理的司令部に整理されている。
陸軍は、その基本部隊を師団から旅団に変更した。師団の組織は維持されているが、師団司令部は特定の旅団だけではなく、全ての旅団を指揮することができる。この計画の核心は、各旅団がモジュール式(同じタイプの旅団は全て同じ組織である。)であり、従って、どの師団がどの旅団を指揮しても問題なく運用可能となる。2013年時点で旅団は、次の3つのタイプの旅団戦闘団が定義されてる。
更に、戦闘支援と後方支援のためのモジュラー旅団が編制されている。戦闘支援旅団には、重航空部隊と軽航空部隊から編制される戦闘航空旅団、砲兵旅団(現在は師団砲兵隊に改編)、戦場監視旅団が組織されている、後方支援旅団には維持旅団が該当し、いくつかの種類が存在し、軍隊の標準的な後方支援を担当している。
アメリカ陸軍は、現在11個の現役師団と1個の展開可能な師団司令部(第7歩兵師団)及び独立部隊で編制されている。アメリカ陸軍の組織は、数年間にわたり軍拡傾向にあったが、現在は縮小傾向にある。2013年6月、陸軍は2015年までに32個旅団戦闘団、現役兵力49万人までに縮小する計画を発表している。アメリカ陸軍参謀総長レイモンド・オディエルノ大将は、更に2018年までに現役兵力45万人、陸軍州兵33万5,000人、予備役19万5,000人に縮小すると発表した。しかし、この計画はドナルド・トランプ大統領により破棄され、2017年10月までに現役兵力を16,000人に増員し、合計47万6,000人とする計画を発表した。州兵と陸軍予備役も、小幅な増員をすると見られる。
陸軍州兵と陸軍予備役は、8個師団と27個旅団戦闘団、複数の戦闘支援及び戦闘業務支援部隊、独立大隊(騎兵、歩兵、砲兵、航空、工兵、支援)によって組織されている。特に心理戦や民事作戦を実施する部隊は、事実上全て陸軍予備役で編制されている。
アメリカ陸軍総軍 (FORSCOM)
直轄部隊 |
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第1軍団 |
第3軍団 |
第5軍団 |
第18空挺軍団 |
第1軍 |
アメリカ陸軍予備役コマンド |
治安部隊支援コマンド |
第20CBRNEコマンド |
第32陸軍航空・ミサイル防衛コマンド |
アメリカ陸軍航空管制業務コマンド |
アメリカ陸軍特殊作戦コマンド (USASOC)
給与等級 | O-1 | O-2 | O-3 | O-4 | O-5 | O-6 | O-7 | O-8 | O-9 | O-10 | Special |
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階級章 | |||||||||||
名称 | 少尉 Second Lieutenant |
中尉 First Lieutenant |
大尉 Captain |
少佐 Major |
中佐 Lieutenant Colonel |
大佐 Colonel |
准将 Brigadier General |
少将 Major General |
中将 Lieutenant General |
大将 General |
元帥 General of the Army |
略称 | 2LT | 1LT | CPT | MAJ | LTC | COL | BG | MG | LTG | GEN | GA |
NATO 階級コード |
OF-1 | OF-1 | OF-2 | OF-3 | OF-4 | OF-5 | OF-6 | OF-7 | OF-8 | OF-9 | OF-10 |
給与等級 | W-1 | W-2 | W-3 | W-4 | W-5 |
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階級章 | |||||
名称 | 准尉1 Warrant Officer 1 |
上級准尉2 Chief Warrant Officer 2 |
上級准尉3 Chief Warrant Officer 3 |
上級准尉4 Chief Warrant Officer 4 |
上級准尉5 Chief Warrant Officer 5 |
略称 | WO1 | CW2 | CW3 | CW4 | CW5 |
NATO 階級コード |
WO-1 | WO-2 | WO-3 | WO-4 | WO-5 |
給与等級 | E-1 | E-2 | E-3 | E-4 | E-5 | E-6 | E-7 | E-8 | E-9 | |||||
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階級章 | 階級章無し | |||||||||||||
名称 | 二等兵 | 一等兵 | 上等兵 | 特技兵 | 伍長 | 三等軍曹 | 二等軍曹 | 一等軍曹 | 曹長 | 先任曹長 | 上級曹長 | 最上級曹長 | 陸軍最先任上級曹長 | 統合参謀本部最先任下士官 |
Private | Private | Private First Class |
Specialist | Corporal | Sergeant | Staff Sergeant |
Sergeant First Class |
Master Sergeant |
First Sergeant |
Sergeant Major |
Command Sergeant Major |
Sergeant Major of the Army |
Senior Enlisted Advisor to the Chairman | |
略称 | PVT ¹ | PV2 ¹ | PFC | SPC ² | CPL | SGT | SSG | SFC | MSG | 1SG | SGM | CSM | SMA | SEAC |
NATO 階級コード | OR-1 | OR-2 | OR-3 | OR-4 | OR-4 | OR-5 | OR-6 | OR-7 | OR-8 | OR-8 | OR-9 | OR-9 | OR-9 | OR-9 |
¹ PVTの略称は二等兵・一等兵の両方に使われる。 ² 特技兵のためにSP4の略称も使われることがある |
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