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森岡 正博(もりおか まさひろ、1958年9月25日 - )は、日本の哲学者[1]。早稲田大学人間科学部教授。生と死を総合的に探求する生命学を提唱。2006年より「生命の哲学」という新しい哲学ジャンルを提唱している[2]。代表的な著作は『無痛文明論』『感じない男』など。
1958年高知県高知市に生まれる。1977年に東京大学入学。当初は物理学と数学を学んだが、後に哲学・倫理学に転じた[3]。大学院ではヴィトゲンシュタイン後期哲学とともに、当時登場してきた生命倫理学と環境倫理学を専攻した[4]。生命倫理学に関する二つの書籍『生命学への招待』『脳死の人』を出版後、1988年に京都の国際日本文化研究センターに移った。そして『宗教なき時代を生きるために』『意識通信』など数冊の書籍を刊行した。前者は1995年に東京で起きたオウム真理教事件を哲学的・心理学的に扱ったものであり、後者はコンピュータ通信時代の深層意識の交流について議論したものである(後者は1993年電気通信普及財団テレコム社会科学賞受賞)。1991年には米国ウェスレイアン大学に客員研究員として1年間滞在[5]。
1997年に大阪府立大学に移った。2001年に『生命学に何ができるか』を出版し、脳死臓器移植、フェミニスト生命倫理と中絶、障害者運動、新優生学について生命学の視点から論じた。この本では、「根源的な安心感」「〈揺らぐ私〉のリアリティ」などの概念が提唱された。それらは1970年代日本の生命倫理運動についての分析によって見出されたものである。2003年には『無痛文明論』が出版された。これは現代文明において、痛みと苦しみを避け続けようとする絶え間ない運動が人々から喜びを奪っている様を批判したものである。2005年にはロリコン・男の不感症など男性の性の暗部を描いた『感じない男』が刊行され話題となった。2008年には『草食系男子の恋愛学』が刊行され、「草食系男子」が流行語となるのを手助けした。2013年には『まんが 哲学入門』が刊行された。臓器移植法改正においては脳死者本人の意思表示を必要条件とする立場を取り、杉本健郎とともに「子どもの意思表示を前提とする臓器移植法改正案の提言」を発表。2015年に早稲田大学人間科学部に移った。2020年に『生まれてこないほうが良かったのか?』を刊行し、反出生主義の批判が話題となった。博士(人間科学)(大阪府立大学)。
ネット学術誌『現代文明学研究』(1998-2010年)編集長。『朝日新聞』書評委員(1996-1998年)。『朝日新聞』「悩みのレッスン」「生きるレッスン」回答者(2008年-2013年)Journal of Philosophy of Life 編集長(2010年 - )。現代生命哲学研究編集長(2012年 - )早稲田大学現代死生学研究所所長(2021年 - )
人と人との関わり合いとしての脳死
意識通信
生命学
根源的な安心感
無痛文明
「身体の欲望」と「生命の欲望」
感じない男
草食系男子
生命の哲学
誕生肯定
人間のいのちの尊厳
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