木原功仁哉
日本の弁護士、政治活動家 ウィキペディアから
木原 功仁哉(きはら くにや、1984年〈昭和59年〉 - )は、日本の弁護士、政治活動家、反ワクチン訴訟弁護団主任弁護士[2]、「祖国再生同盟」代表[3]。ワクチン接種中止などを求めて国に「反ワクチン訴訟」を起こし、反ワクチン団体「神真都Q」や、マスク不着用の町議が行う「反マスク訴訟」で弁護人を務める[4][5][6][7][8]。
略歴
兵庫県神戸市出身、滝川中学校・高等学校を経て京都大学工学部卒業。2013年、大阪市立大学法科大学院を修了し司法試験に合格。2014年、東京弁護士会に加入し弁護士登録[9]。
2021年に兵庫1区から衆院選に出馬して落選[2][8]した。選挙では、「マスクの着用は不要」「ワクチンは人口の削減が目的」「ウクライナは日本にとって敵性国家」「日本が受け入れているウクライナ難民は、本当に難民かわからない」「日本国憲法は無効で、大日本帝国憲法が現在も有効」「食料品等の物価高はユダヤ系の国際金融資本のせい」などと主張した[8][10][11]。街頭演説には、兵庫県尼崎市の長尾和宏医師も応援に駆けつけた[12][13][14]。
2022年には兵庫県選挙区から参院選に立候補して落選[15]、2023年には神戸市東灘区選挙区から神戸市議選に立候補して落選、2024年には兵庫1区から第50回衆議院議員総選挙に立候補して落選している[16]。
祖国再生同盟
2021年、「祖国再生同盟」を結成し、「GHQ占領下で制定された日本国憲法は無効であり、大日本帝国憲法が現在も有効である」などの主張を行う[3][11][17]。団体の代表は木原が、最高顧問は南出喜久治が、特別顧問は西村眞悟が務めている[3]。
反ワクチン運動
2019年 - 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の流行時、ビル・ゲイツが講演会で行った発言から、「COVID-19ワクチンは、ビル・ゲイツが人口減少を目論んだものである」と主張した[6]。ビル・ゲイツは、妻と「ビル&メリンダ・ゲイツ財団」を作り、無償で発展途上国にワクチンを供給しているが、講演で行った「発展途上国では乳幼児の死亡率と出生率が高いが、ワクチンで乳幼児の死亡率を抑えれば、出生率も低下して人口爆発が防げる」といった趣旨の発言が、反ワクチン派の陰謀論「ビル・ゲイツによる人口削減計画」の根拠に使われている[6][18][19]。
2021年、国を相手に「COVID-19ワクチンの接種中止」などを求める「反ワクチン訴訟」を、南出喜久治と起こした[4][20][11]。2021年10月12日、訴訟の第1回口頭弁論が東京地方裁判所で開かれ、数百人がマスクを着用せずに庁舎内に入り混乱した[21]。また木原が意見陳述で、再三の注意にもかかわらず「訴訟と関連性のない」発言をやめなかったため、強制的に退廷させられた[22]。2022年8月、一審で敗訴し、控訴をした[4]。
2022年、反ワクチン団体「神真都Q」の裁判で、南出と弁護人を務めた[23]。神真都Qの元代表などのメンバーは、ワクチン接種会場やクリニックで妨害行為を行い、建造物侵入で逮捕・起訴されている[24][25][26][27][28][29][30]。木原は「ワクチン接種阻止活動は祖国防衛権の行使であり、神真都Qは反ワクチン運動のスケープゴートにされている」と主張した[31]。神真都Qは、トランプ元大統領を支持するQアノンの陰謀論に影響を受けた『光の戦士』を自称しており、「コロナワクチンは『闇の政府(ディープステート)』が人類滅亡を目論んだもの」だと考え、接種会場には「殺人行為を止めに入った」と主張している[32][33][34][35][36][37]。
反マスク運動
マスクの着用は酸欠や熱中症、雑菌の汚染により健康被害を引き起こすとし、「脱マスク」「鼻出し・あごマスク」を勧めている[11][38]。
2021年の衆院選で没収された供託金などの返還を求めた裁判で、マスクをせずに出廷し、裁判長から着用を促され、従わなかった[39]
マスク不着用の北海道白糠町議が町に起こした「反マスク」裁判で、南出と弁護人を務める[7][4][40]。2022年6月、一審で敗訴し、控訴をした[7][4]。控訴審では、町議と共にマスクをせずに入廷し、裁判長から着用を促され、従わなかった[41]。
池田利恵日野市議会議員が、「自民党から除名されたのは無効」とする裁判で、南出と弁護人を務める[42]。池田は、全国で「反ワクチン・反マスク」の講演会を行うが、参加者にマスク着用を促さなかったことで、自民党を除名された[42][43]。
選挙
当落 | 選挙 | 執行日 | 年齢 | 選挙区 | 政党 | 得票数 | 得票率 | 定数 | 得票順位 /候補者数 | 政党内比例順位 /政党当選者数 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
落 | 第49回衆議院議員総選挙 | 2021年10月31日 | 37 | 兵庫県第1区 | 無所属 | 7174票 | 3.37% | 1 | 5/5 | / |
落 | 第26回参議院議員通常選挙 | 2022年 7月10日 | 38 | 兵庫県選挙区 | 無所属 | 2万5113票 | 1.09% | 3 | 9/13 | / |
落 | 2023年神戸市議会議員選挙 | 2023年4月9日 | 39 | 神戸市東灘区選挙区 | 無所属 | 4386票 | ーー | 9 | 10/14 | / |
落 | 第50回衆議院議員総選挙 | 2024年10月27日 | 40 | 兵庫県第1区 | 無所属 | 9731票 | 4.65% | 1 | 6/7 | / |
脚注
関連項目
外部リンク
Wikiwand - on
Seamless Wikipedia browsing. On steroids.