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日本の映画監督、脚本家、映画プロデューサー ウィキペディアから
木俣 和夫(きまた かずお、1930年11月23日 - )は、日本の映画監督、脚本家、映画プロデューサーである[1][2][3][4][5][6][7][8]。青年期に手がけた連続テレビ映画『海底人8823』(1960年)、『快獣ブースカ』(1967年)、『炎の青春』(1969年)、『チビラくん』(1970年)等の監督として知られる[1][8]。
1930年(昭和5年)11月23日、静岡県浜松市に生まれる[1]。
学歴等は不明であるが、第二次世界大戦後に大映東京撮影所に入社、助監督を経て、1959年(昭和34年)3月7日、満28歳のときに同社が製作して放映を開始した連続テレビ映画『海の非常線』で監督に昇進する[1]。同社のテレビ映画製作セクションは「テレビ製作室」といい、前1958年(昭和33年)10月に発足している[9]。以降、大映テレビ室が製作する連続テレビ映画『海底人8823』(1960年)、『愉快な仲間』(1961年)等でそれぞれ数話ずつを監督した[1][8]。「日本最初の本格的テレビドラマ」と同室の後身「大映テレビ」(1971年分社化・独立[9])が自負する連続テレビ映画『人間の條件』(原作五味川純平、1962年 - 1963年)では、同作の各話の監督である赤坂長義、阿部毅、難波敏夫のチーフ助監督を務めた[8]。1964年(昭和39年)8月24日 - 同年12月26日に放映された連続テレビ映画『別れて生きる時も』(原作田宮虎彦)では、浜野信彦とともに監督を務めたが[1][8]、同作を最後に大映を退社した。
1965年(昭和40年)11月、共栄企画(代表・美村晃宏)が製作した左京未知子主演の成人映画『灰色の悶え』で劇場用映画を初監督する[2][4][5][6][7]。『日本映画発達史』の田中純一郎は、同書のなかで成人映画の黎明期のおもな脚本家・監督として、若松孝二、高木丈夫(本木荘二郎の変名)、南部泰三、小林悟、新藤孝衛、糸文弘、小川欽也、小森白、山本晋也、湯浅浪男、宮口圭、藤田潤一、小倉泰美、浅野辰雄、渡辺護、片岡均(水野洽の変名)、福田晴一、深田金之助の名を挙げているが、木俣については言及されていない[10]。西原儀一は、既存の映画監督のなかでこの時期に成人映画を手がけた監督として、小川欽也、福田晴一、田中徳三、萩原遼、深田金之助、倉橋良介の名を挙げたが、木俣については触れていない[11]。木俣は、独立系成人映画界にとって、『裸虫』(1964年)の今野勉、『可愛い悪女 このまま殺して』(1965年)の藤雄三と同様に、1作のみの作家である[2][4][5][6][7]。
ふたたびテレビ映画に戻り、1966年(昭和41年)11月9日 - 1967年(昭和42年)9月27日に放映された円谷特技プロダクション(現在の円谷プロダクション)・東宝製作の連続テレビ映画『快獣ブースカ』に後半から加わり、1967年5月31日放映の第30話『スピード銃に気をつけろ!』(脚本藤川桂介)を始め、5話を監督した[8]。1968年(昭和43年)には宝塚映画製作所(現在の宝塚映像)に移り、『37階の男』や『プロファイター』を数話、監督する[1][8]。1969年(昭和44年)5月12日に放映を開始した連続テレビ映画『炎の青春』では最終回を含めた4話、1970年(昭和45年)3月30日に放映を開始した連続テレビ映画『チビラくん』では第1話を含めた3話を監督した[1][8]。同年10月2日に放映を開始した連続テレビ映画『おさな妻』では、第41話『女高生の条件』(監督馬越安彦)に脚本を提供した記録が残っている[8]。以降、木俣がテレビ映画・テレビドラマに関わった記録は残っていない[1][8]。『基督教年鑑1977』によれば、1976年(昭和51年)に自主上映が行われたドキュメンタリー映画『告発』を監督したという[3]。
1991年(平成3年)11月16日に公開された唐沢寿明主演による劇場用映画『ハロー張りネズミ』(監督松本泰生)は、木俣にとって古巣の大映が製作しており、橋口一成とともにプロデューサーとして名を連ねた[4][5][6][7]。1996年(平成8年)11月9日、東京地方裁判所八王子支部民事第4部で破産者として免責する旨の通達が記録されている[12]。満66歳以降の消息は不明である。存命であれば2014年(平成26年)には満84歳である。
特筆以外のクレジットはすべて「監督」である[1][2][4][5][6][7][8]。
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