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登場キャラクターとゲーム上での交際を行い、仮想恋愛を体験するコンピュータゲーム ウィキペディアから
恋愛ゲーム(れんあいゲーム)は、登場するキャラクターとゲーム世界の中で交際し、仮想恋愛を体験するゲームである。恋愛をテーマにしたゲームの中でも交際の疑似体験をプレイヤーに提供するところに特徴がある。
この項目には性的な表現や記述が含まれます。 |
基本的には男性プレイヤー向けの製品と女性プレイヤー向けの製品は明確に区別されるが、「男女兼用恋愛ゲーム」という、ひとつのソフトで両方楽しめるゲームも存在する。
男性プレイヤー向けの恋愛ゲームは、プレイヤーキャラが男性、交際相手となるキャラクターは女性である。結果として女性キャラクターが多数登場する傾向にあるため、性的描写がないものは「ギャルゲー」の一種に分類される。性的描写のあるアダルトゲームの中にも恋愛ゲームは多い。
女性プレイヤー向けの恋愛ゲームは、プレイヤーキャラが女性のものと男性のものに大別される。いずれも交際相手となるキャラクターは男性である。
しかし、最近の傾向としてプレイヤーキャラが女性の成人向けゲームである『星の王女』が発売されたり、ボーイズラブゲームが家庭用ゲーム機に移植されて対象年齢が下がるなど、両者の違いは曖昧になりつつある。また、プレイヤーキャラが女性で交際相手も女性という百合を題材とした「百合ゲーム」というジャンルも存在する。百合ゲームが男性向けなのか女性向けなのかは今一つ明確ではない。
『同級生』や『ときめきメモリアル』等の初期の恋愛ゲームは、偶発的要素や育成要素などが盛り込まれ「恋愛シミュレーションゲーム」とも呼ばれていた。一方、『To Heart』や『リフレインラブ』以降、よりストーリー重視の恋愛ゲームが増え「恋愛アドベンチャーゲーム」と呼ばれるようになった(恋愛シミュレーションゲームと恋愛アドベンチャーゲームを混同している者もいる)。大半の恋愛ゲームはこの2つの内のどちらかに分類されるが、他にも「恋愛RPG」や「恋愛アクションゲーム」といったタイプも存在する。また、学校(大学を除く)の恋愛ゲームというのはほとんどが高校を舞台にしている。
2003年に発表された『青春クイズカラフルハイスクール』はゲームの形式を採用した恋愛ゲームとしても知られている。
2010年現在、上記のシミュレーション系は衰退し、アドベンチャー系もゲーム性よりストーリーに重点を置いたビジュアルノベルが大半を占めつつある。
現在では恋愛ゲームのタイトル数は膨大な数に及び、また、その全てを把握することは難しい。
また、コンピュータゲームに特有の事情として、コンピュータの性能は時とともに大きく進歩している。例えば、1987年の『学園物語』と1992年の『同級生』ではデータ量が単純比較で18倍にもなる。また、1990年代中期から普及し始めたCD-ROMの容量は、1992年の『同級生』の60倍近いものである。このことはゲームの中で声優の演技が楽しめるだけではなく、画像の品質も向上させることになる。また、最近では当たり前になったDVD-ROMの容量はCD-ROMの6.8倍にもなる。
また、パソコンの演算能力の飛躍的な向上は、3次元人体コンピュータグラフィックスの導入を容易にした。いわゆる「アニメ調」の画風が主流である恋愛ゲームにおいてリアルな3次元人体コンピュータグラフィックスはほとんど用いられず、痴漢や強姦をテーマにした成人指定のポルノゲームに用いられることが多かった。しかし、2003年に発売された『ゆめりあ』(PlayStation 2用:12歳以上推奨)、2005年に発売された『らぶデス』(Windows用:成人指定)では、3次元人体コンピュータグラフィックスでありながらトゥーンレンダリングなどでアニメ調の人物表現が行われ、あらかじめ用意された肖像ではなく、コンピュータが状況に応じて描き出した画像によってキャラクターが表現される様になった。しかし、3次元人体コンピュータグラフィックスによるアニメ調の映像が実現されても、人気イラストレーターによるキャラクター表現も長く愛されるであろう。そもそもコンピュータグラフィックスであっても、最初にフィギュアに準じるような造形が行われるという違いになるのであって、キャラクターデザイン自体にはクリエイターの力量が反映されることになる。
こうしていわゆる「ヴァーチャルリアリティー」が実現されていく訳だが、これは何も映像や音声と言った視聴覚効果に限ったことではない。ゲームのストーリー性や演出を多様化させることにも繋がった。また、作品のテーマ曲やアニメ・漫画作品、キャラクターのフィギュアと言ったメディアミックスは、今日では恋愛ゲームの世界を楽しむ上で重要な要素になっている。
8ビットパソコンが普及し始めた1980年代の前半には、『野球拳』の様なゲームや、光栄(現:コーエー)が発売したストロベリーポルノシリーズの様な、アダルトソフトしか存在しなかった。これには、当時のパソコンの外部記憶メディアの主流がカセットテープであり、画像データの扱いに時間が掛かってしまう事や、フロッピーディスクを搭載した機種がビジネス向けの16ビットパソコンに限られていた事も関係している。
8ビットパソコンにもフロッピーディスクが普及し始め、また16ビットパソコンが低価格化して行った1980年代後半に入って、ナンパケームや恋愛アドベンチャーゲームが出る様になり、「擬似恋愛」の過程を楽しむ事へのニーズが掘り起こされて行くことになった。
多様なジャンルの人気作品が現れていくことになる。据置型ハード・携帯型ハードを問わず多様な作品が登場しているが、据置型ハード向けの作品はPlayStation 2(PS2)で展開されるケースが多く、PS2自体のシェアが衰退した2009年以降もこの傾向は根強い。またPlayStation Vitaに移植される事が多い。その理由としては開発、費用ともに安価なためである。過去にはドリームキャスト(DC)で展開されたケースも多く、DC本体の生産が終了した後もしばらく新作が登場し続けていたが、現在は発売されていない。男性向けの作品はPS2からXbox 360や携帯型ハードのPlayStation Portable(PSP)へ移行したソフトが多いが、女性向けの作品の中にはPS2のみ(またはPSP・PCとのマルチ)で展開するソフトが数多く残っていた。双方共に、PlayStation 3やWii向けの作品は非常に少ない。
コンシューマ機やパソコンの3D演算能力の向上により『ゆめりあ』(2003年)、『ドリームクラブ』(2009年)、『ラブプラス』(2009年)、と言った3Dグラフィックスを利用した恋愛ゲームも見られるようになる。
mobageやGREEといった携帯電話向け、Yahoo! MobageといったPC向けソーシャル・ネットワーキング・サービス(以下「SNS」)にも恋愛ゲームが登場している。多くはソーシャルゲームと呼ばれるSNSを利用したブラウザゲームで、基本利用料は無料、一部コンテンツ有料となっている。
据置型ハード向けの作品はPlayStation 4[2]及びNintendo Switch[3]への移植・マルチタイトルが主となっている。
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