Loading AI tools
日本出身のブラジルの指揮者 ウィキペディアから
宗像 直美(むなかた なおみ、1955年5月31日 - 2020年3月26日)は、日本出身のブラジルの指揮者。彼女はサンパウロ州立交響楽団合唱部(現オセップ合唱団)の設立当初から指揮に携わっている。その後はサンパウロ市立合唱団首席指揮者を務めていた。2020年3月26日に新型コロナウイルス感染症(COVID-19)が原因で死去した。
『ケンブリッジ版 合唱音楽必携』(The Cambridge Companion to Choral Music)によると、「合唱音楽を力づけることに貢献した」(have contributed to the strengthening and stimulation of choral music)南米の合唱指揮者の1人であるという[1]。
広島県出身[2]。父・宗像基(1924〜)は元日本海軍少尉、特殊潜航艇蛟龍艦長。戦後は日本キリスト教神学専門学校に入学し、牧師になった人物である[3][4]。1957年、ブラジルに宣教師として赴任した父に連れられて移住[2]。4歳の頃からピアノを習い始め、次いで父の影響で7歳の頃から合唱を始めた[5]。ヴァイオリンとハープも学び、サンパウロ市立音楽学校音楽学部(1978年卒業)では作曲と指揮を専攻した[5][6]。
彼女はエレアザール・デ・カルヴァーリョ、ヒュー・ロス、セルジョ・マグナーニ、ジョン・ネシュリング、ハンス・ヨアヒム・ケルロイターに師事している[2][7]。その後、ヴィテイ財団(Vitae Foundation)から奨学金を得て、スウェーデンでエリック・エリクソンに師事した[2]。また、1986年に日本政府から奨学金を得て、東京音楽大学に留学している[7][5]。サンパウロ芸術評論家協会からは「ベスト合唱指揮者」賞を受賞した[5]。
その後、サンパウロ音楽院の校長、州立交響楽団合唱部指揮者および芸術監督を務めた[2]。特に州立交響楽団合唱部は1995年の設立当初から、2001年のオセップ合唱団改名などを経て、2013年まで指揮者として活動した[2]。2014年、州立交響楽団合唱部の名誉指揮者となる[7]。同年よりサンパウロ市立合唱団(コーラル・パウリスタリノ・マリオ・デ・アンドラーデ)首席指揮者を務める傍ら[2][8]、カルチュラFMのラジオ番組も持っていた。
2003年、日本人移住95周年を記念し、中田喜直作曲女声合唱組曲「蝶」を披露したほか、2016年にサンパウロ市立合唱団の「モザイコ・インテルナショナル」演奏会シリーズに「日本とブラジルの友情」をテーマとして取り上げ、日本の歌唱曲を紹介するなど日本文化紹介に貢献している。また、2011年の東日本大震災の際には、震災支援コンサートを開催した。その功績により、2017年に日本国在外公館表彰を受けている[9]。
2020年3月16日に体調不良を訴えてサンパウロ市のオズワルド・クルス病院に入院。19日に新型コロナウイルス陽性と申告された。コロナ発症後はそのまま回復することなく、26日正午ごろ死去した。64歳没[10]。
Seamless Wikipedia browsing. On steroids.
Every time you click a link to Wikipedia, Wiktionary or Wikiquote in your browser's search results, it will show the modern Wikiwand interface.
Wikiwand extension is a five stars, simple, with minimum permission required to keep your browsing private, safe and transparent.