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漫画『美少女戦士セーラームーン』の登場人物 ウィキペディアから
天王 はるか(てんおう はるか)は、メディアミックス作品『美少女戦士セーラームーン』に登場する架空の人物。
美少女戦士セーラームーンのキャラクター | |
登場(最初) |
Act 24「無限1—予感」 美少女戦士セーラームーンS・第92話「素敵な美少年? 天王はるかの秘密」 |
作者 | 武内直子 |
声優 |
緒方恵美(テレビアニメ) 皆川純子(『Crystal』シリーズ) |
俳優 | #キャストを参照 |
プロフィール | |
別名 | セーラーウラヌス |
種類 | 地球人 |
原作漫画第三部、『Crystal』第三期、テレビアニメ『S』から登場。DICエンターテイメントによる北米版の海外名はAmara Tenou(アマーラ・テンノウ)。
セーラーウラヌスに変身する天才レーサー。原作漫画では男の姿と女の姿を行き来する人物で、テレビアニメでは男の心を持つ男装の麗人として登場。すらっとした長身で、淡い金髪のベリーショートヘア(原作のみ銀髪)、青に近い灰色の目を持つ。セーラーネプチューンに変身する海王みちるとは「お似合いのカップル」と噂されている[1]。
初登場時は私立無限学園の高等部1年生。常にみちると行動を共にし、デス・バスターズの本拠地である無限学園に潜入した。クールでワガママなお坊ちゃんタイプで、キザで風のように気ままな性格。スポーツ万能で人当たりもよく女子にモテる。途中からは冥王せつな(セーラープルート)、土萠ほたる(セーラーサターン)を加えた四人で行動する。
高層マンションでみちると同棲している。原作によるとマンションの家賃は月100万で「パトロンがいるからお金には困らない」とのこと。幾原邦彦監督によるテレビアニメでは、先に戦士に覚醒したみちると出会って運命の恋に落ちるエピソードが登場した[2]。みちるとの肉体関係を仄めかすなどの描写は原作者の武内直子の提案で[3]、武内の初期案の中ではるかが光でみちるが影と設定されていた[4]。アメリカ版テレビアニメでは同性愛的な描写を抑えるため、みちるとは従姉妹同士という設定になっている。
中学生の頃は陸上競技、バスケットボール、フェンシング、ハンググライダーをしていた。テレビアニメではモトクロスレース優勝経験がある。車にも乗るが、数種類のバイクやヘリコプターの「天王丸」も所有している。原作の愛車は武内の好きなメタリックブルーのFerrari F512M、テレビアニメのイエローの愛車はTOYOTA 2000GTオープントップにそっくりだが左ハンドルでリアシートがある。
テレビアニメでは少なくとも高校1年の頃から、制服姿で愛車のスポーツカーを公道で走らせている[注釈 1]。原作ではヘリコプターの送迎で無限学園に通学した(十番高校編入後はみちるを後ろに乗せた自転車通学)。テレビアニメではウラヌスの姿でネプチューンとヘリ移動していた。バンダイ版のミュージカルではヘリ送迎がネタとなっており、はるかはジャガーの自転車通学に、みちるは徒歩通学に変更されている。
ピアニストの才能があり、ヴァイオリニストが本業のみちると二重奏を披露した(テレビアニメはパーティー、原作はファンタスティック国際音楽祭)。テレビアニメにおけるウラヌスとネプチューンのテーマ曲「ウラヌス、そしてネプチューン」も二人をイメージしたバイオリンとピアノの二重奏である。
プロフィールはほとんど原作のもの。
男性体にも女性体にもなれる力を持つ。男性体で初登場し、無限学園に男子高校生として潜入した。女性体での一人称は「アタシ」、男性体での一人称は「オレ」。ウラヌスに変身すると一人称は「あたし」になり、女性形態と男性形態を足した言葉遣いになる。性別で服装を使い分ける。
みちるとは肉体関係もあるようだが、恋人というよりは戦友に近い仲にある。無人の宇宙空間を単身警備する使命に生きていた前世では月のクイーンとプリンセスを心の支えにし、その生まれ変わり・月野うさぎに憧れて今度こそ守りたいと思っている。最初からタリスマンを所持し、通常なら出会わない外部太陽系セーラー戦士のタリスマンが三つ揃うと、セーラーサターンが目覚める。
クラウンで対面したうさぎを「まだまだコドモって感じでかわいかったよ」と気に入り、地場衛のように「おだんご」と呼んで普通の男子高校生を装い接触し続けた。ウラヌス形態は仮面とマントを装備して初登場、うさぎが変身するセーラームーンにいきなりキスをし、男性時もうさぎにキスしようとしたが未遂に終わる。うさぎに正体をバラすと性別を聞かれて「男とか、女とか、そんなに大切なコト?」と答え、以降もうさぎを女性として意識する節が見られる。性別に囚われて能力を発揮しきれない武闘派の木野まことに男性体で柔道対決に勝ち、「女だから男に勝てなくて当然と思っていたら本当に大切な人を守れない」と激励。性別に縛られずに自分らしく生きる姿でまことに「憧れの女性」として認識される。
デス・バスターズとの戦いをめぐって四守護神にうさぎとの接触を禁止されるが、妖花テルルンに襲われた覚醒前の冥王せつな(セーラープルート)に共鳴して仲間に加えた。シプリンとプチロルとの戦いでは四守護神と敵対するが、セーラー戦士が心を一つにすることを願うセーラームーンに反応して「伝説の聖杯」にエナジーを注ぐ。前世の世界を破壊したセーラーサターンの覚醒前である土萠ほたるを殺そうとしたが、ミストレス9及びファラオ90の復活によるセーラームーンの特攻でサターンも目覚め、「幻の銀水晶」の光で世界が救われると転生したほたるを連れて街を去った。
第四部ではみちるとせつなとの三人でほたるを育てる誓いを込め、薬指に指輪をはめて家族のように暮らしていた。ほたるには『はるかパパ』と呼ばれ[注釈 3]、おしめ替えと遊び相手を担当。ほたるの養育の傍らでテストレーサーの仕事に専念していたが、デッド・ムーンが現れても変身できず、うさぎに必要とされていないと落ち込むが、覚醒したほたるにセーラークリスタルを授けられてうさぎ達の窮地に駆けつける。
うさぎに正体をバラした後やデス・バスターズ崩壊後は女性体で過ごし、番外編ではみちると同じ無限学園の女子制服を着ている。第五部では青春を夢見てうさぎ達と同じ十番高校に編入した。うさぎの親友・大阪なるとも昼食を取る仲の様子。所属の陸上部ではエース部員で、新入部員の星野光に記録を更新されて悔しがった。シャドウ・ギャラクティカの調査に「ミランダ・キャッスル」へ向かうが、セーラーギャラクシアにセーラークリスタルを抜かれて消滅する。ギャラクシアの傀儡にされてセーラームーンに倒され、ギャラクシーコルドロンの海でうさぎと再会。数年後のうさぎと衛の結婚式に出席した。
男装の麗人であり実存主義的アンチヒーローとして登場。一人称は「僕」。月野うさぎ達を「子猫ちゃん」と呼ぶ。男性的な女性で、恋愛対象も女性。キザな遊び人風の人物だが、相棒で恋人でもあるみちる一筋。ナンパ癖があるものの、みちるが男に言い寄られていると不機嫌になる。みちる曰く「モテる男は嫌い」。
ウラヌス形態を除いて女性的な服は着ず、十番高校に転入した設定のミュージカルでも男子制服を着用。青年の顔つきと体格で初登場してうさぎと美奈子に憧れられるが、性別が判明してうさぎと美奈子は失恋する(しかし当の本人は希望を持たせようとした)。以降は男装の少女として作画される。ウラヌスとしてはシルエットで初登場。
みちるに『女の子』、うさぎ達にも『女の人』と呼ばれ、モノローグではクイーンを自称したことからも性自認は女性。美奈子には「自分が普通の女子高生だったらと思ったことはあるか」と聞かれたことも。ただし、放送当時のアニメ誌では三人称を「彼」とされた。
自由な風に憧れ、中学時代は天才陸上選手として優勝を総なめにしたが満たされず、モータースポーツにのめりこんでいった。中学時代に先に覚醒したみちると運命的な出会いを果たし、ダイモーンの攻撃で負傷した彼女を守ろうとウラヌスに初変身。ネプチューンと一緒に犠牲者を出しながらデス・バスターズと戦ってきた。
人間の「ピュアな心の結晶」に隠されているという「タリスマン」と、世界を救う力を持つ「沈黙のメシア(救世主)」を探している。ピュアな心を抜き取られた者はやがて衰弱死してしまうので、タリスマンになるピュアな心の持ち主を殺してしまう覚悟だった。自分の手を汚すことを恐れるが、タリスマンを手に入れるためには手段を問わないと改めて決意し、みちるに「私はあなたの手が好きよ」と手を握られる。
無邪気なうさぎ達を微笑ましく思う一方、浄化能力で簡単に人を助けてしまい、全ての人を守ることを訴えるセーラームーンの甘さを認められずに反発し、自分達らしいやり方を貫こうとする。第110話ではうさぎと対立して変身ブローチを奪ってしまうが、ネプチューンがユージアルの攻撃から自分を庇って倒れ、そのピュアな心がタリスマンに変わるのを見て愕然とする。助けに来たうさぎに後を託し、ネプチューンに「自分だけの世界にいくなんてずるいじゃないか」と言いながら自らのタリスマンを抜いて倒れていく。しかしセーラープルートの出現で三つのタリスマンが揃うと、タリスマンからピュアな心が分離して息を吹き返した。
プルートを仲間に加え、タリスマンが揃って現れた「伝説の聖杯」の真の持ち主であるメシアを探しながら、世界の終わりに目覚めて全てを滅ぼしてしまう破滅と誕生の戦士・セーラーサターンが転生した土萠ほたるの命を狙ったが、セーラームーン達に阻止される。
無限学園に乗り込む途中でプルートの犠牲に救われて最終決戦に挑むが、ミストレス9に捕らえられて聖杯強奪の人質にされてしまう。構わずセーラームーンに聖杯を守らせようとしたが、ほたるを想う土萠教授に心を打たれたセーラームーンはミストレス9の奸計に騙されて聖杯を渡してしまい、ファラオ90をパワーアップさせてしまう。世界の終わりが近づき、サターンまでも復活してセーラームーンを非難するが、予想に反してサターンはファラオ90の消滅に動いていく。そして聖杯を失った状態でサターンを助けようともがくセーラームーンに心を打たれ、彼女に力を送って結末を見届けた。世界が救われると、ほたるを守るために世界を滅ぼしかけたセーラームーンに怒って攻撃するが、それはサターンをも味方にした彼女を「真のメシア」と確信して自分達の心にケジメをつけるための芝居であり、未来のクイーンとして攻撃を跳ね返したセーラームーンの力を確認して和解。晴れやかな様子でみちると街を去る。
第四期『SuperS』にはスペシャルおよび劇場版にしか登場していない。テレビアニメ第五期『セーラースターズ』には時折登場する。
「アニメイトカセットコレクション」によると、魚屋やゲイバーでバイトしたことがある。
『スターズ』では土萠教授からほたるを預かったプルートと再会し、ギャラクシアの陰謀で急成長したほたるを世話していた。ネヘレニア編ではみちると引き離されて水野亜美と行動した。スリーライツ、特にみちるに接触した上にうさぎに付きまとう
バンダイ・ネルケと共にテレビアニメに近い設定で描かれている。また、一部の公演では原作・テレビアニメでは見せなかったみちるとのコントも見せていた。
天王星を守護星に持つ天空と飛翔の戦士。ミュージカルでは「戦いの戦士」「疾風の戦士」も自称。外部太陽系三戦士の1人で、遠い宇宙を監視する存在。風のように速く走り、肉弾戦も得意。攻撃を司る剣のタリスマン「スペース・ソード」を持つ。外部太陽系戦士の事実上のリーダー格[注釈 4]。
コスチュームの色はダークブルー。金色の胸のリボンとダークブルーの腰のリボン、金のフープピアス(テレビアニメでは男らしさを意味する左耳ピアス)、ネプチューンと同じ無地の襟と短い手袋、ハイヒールのショートブーツを着用する。
風と光[5]を操る。ネプチューン曰く「男であり女でもある、双方の性と双方の強さを持つ戦士」。決め台詞は「風の星!天王星を守護にもつ天空の戦士!セーラーウラヌス!」(原作第三部及び『Crystal』)、「天空の星・天王星を守護に持つ飛翔の戦士セーラーウラヌス!」(原作第四部・『Eternal』・旧作テレビアニメ『スターズ』)。『Crystal』及び『Eternal』での名乗りシーンの背景は、天王星と紅白の薔薇の花。
風と重力[6]を操る。決め台詞は「天王星の風騒ぐ 新たな時代に誘われて セーラーウラヌス華麗に活躍!」。抜群のパワーとスピードで、いままでのセーラー戦士たちを上回る攻撃力を発揮する[7]。敵の強さを表現するにあたり、「ウラヌスですら適わない=強い敵」と演出される。
バンダイ版ミュージカルでは、切り込み隊長のように先制攻撃を仕掛けることが多く、「パワーならジュピター、格闘ならウラヌス」と評された。
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