呉市交通局
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呉市交通局(くれしこうつうきょく)は、かつて広島県呉市で公営バス事業(呉市営バス)・軌道事業(呉市電)を行っていた地方公営企業法及び地方公営企業法施行令、呉市交通事業の設置等に関する条例による地方公営企業。
呉市営バスは、2010年3月31日時点で路線数18、乗合営業キロ 288.3 km [1]。2010年度の輸送人員は約1600万人であった[2]。呉市電は1967年に廃止されている。交通局の本局は広島県呉市宝町1番10号に所在していた。呉市営バスの廃止に伴い、広島県内から公営交通事業者が消滅した。
いずれも特記ない限り、内容は廃止時点のもの。
乗合車164両、貸切車5両が在籍(2010年3月末時点)[1]。
主力は三菱ふそう・日野自動車製。日産ディーゼル製大型CNGノンステップバス、日本初の日野自動車製中型CNGノンステップバス[要出典]も保有していた。
車体塗装は白地にスカイブルーと赤。バリアフリー法適合車は配色が異なっている。かつて循環線には黄色とスカイブルーが使われていた。
末期は購入費用抑制のため積極的に中古車を導入しており、高槻市交通部、横浜市交通局、名古屋市交通局などからの購入実績がある。
いすゞ自動車製ボンネットバスも保有しており、1985年11月まではいすゞ・BXD30型ボンネットバスを一般路線で使用していた。観光目的以外での運行としては、日本で最後までボンネットバスを使用していた事業者である。ボンネットバスは観光目的での運行や「ひろしまバスまつり」での展示や保管が行われていたが、広島電鉄への経営移譲時には呉市産業部に移されることになった[3][7]。
ボンネットバス以外の在籍車両のうち、141両は広島電鉄へ移譲され、廃止時点での車両デザインは移譲後に「広電バス」のデザインに塗り替えられた[3][6]。移譲直後は暫定的に「呉市交通局」表記を「広島電鉄」に書き換えた上で広電方式の車両番号を追加、正面の市章を垂れ幕で隠した状態で運行され、車内放送も社局名のみ差し替えたものが使用されていた。
呉市の小村和年市長は2010年9月8日、市議会協議会において市営バス事業の民営事業者への譲渡を2012年4月より行う方針を表明した[8]。
市営バスは2010年4月時点で、約160台の車両と224名の職員によって運営されていたが、市の一般会計から年間12-13億円程度を繰り入れており、市税の1割を市営バス維持に使われていた。またバス利用者もこの10年間で約3割も減少していることから、赤字解消のめどが立たず市の財政負担削減が課題となっていた。市は職員の給料をカットして維持する市営維持案、一部営業所を民営事業者へ委託する管理の受委託案、子会社化(第三セクター化)、完全民営委譲の4案から検討していたが、市の財政負担の削減効果が大きく、接客水準やサービスの向上が見込めるとして、完全民間移譲案を選択した[8]。なお、職員は市内他部局への配置転換や民営事業者での再雇用を協議する意向とした[9]。また、路線については民営化後も2年は維持するとした[8]。
譲渡する民営事業者の公募の条件として、規模が市営バスと同等以上で県内にある事業者を条件としており、広島電鉄、JRバス中国、広島交通、広島バスの4社が候補となり[8]、2010年11月上旬に事業者を募ると広島電鉄と中国ジェイアールバスが説明会に出席し[10]、応募した。その後に選定委員会が書類・プレゼンテーションで審査した結果、2010年11月30日の市議会公共交通問題対策特別委員会で委譲先を広島電鉄に決定した。
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