フランスのカレーに生まれる。マルセル・モイーズに師事したパリ音楽院の学生時代に、学費捻出のため演奏していたダンスホールでジャズに傾倒、プロ・ミュージシャンとして活動を始める。同院卒業後、フランク・プゥルセル楽団でのピアニストを経て、1956年9月に女性歌手ダリダのデビュー曲『バンビーノ』の編曲と伴奏指揮を担当、レイモン・ルフェーヴル・グランド・オーケストラ(Raymond Lefèvre et son Grand Orchestre)としてのスタートを切る。その後、「ミュジコラマ」「パルマレス・デ・シャンソン」などフランスの人気音楽番組や「サンレモ音楽祭」などで指揮者を歴任。レコードでは1958年に『雨の降る日』、1968年には『ばら色の心』『ラ・ラ・ラ』が相次いで全米ヒットチャートにランクインし、注目を集める。映画音楽も手がけ、ルイ・ド・フュネス主演作品などでサウンドトラック盤を数多く発表している。日本では1969年にシングル・カットされた『シバの女王』がロングヒットとなったことから知名度が一気に上昇、ポール・モーリア、フランク・プゥルセル、カラベリとともにイージー・リスニング全盛期を迎える立役者の一人となった。
『シバの女王』 La Reine De Saba - フランスのシンガーソングライター、ミッシェル・ローラン(日本コロムビア LL-2225-AZ、当初のアーティスト表記は「ローラン」。)の自作曲。オリコンシングルチャートに110週に渡って100位以内にランクイン、同期間のみで約32万枚を越えるレコードセールスを記録している[5]。TBSラジオの深夜番組「白石冬美・野沢那智のパック・イン・ミュージック」で長くエンディングテーマとして使用された。グラシェラ・スサーナのヒット曲『サバの女王』(EXPRESS ETP-2685)としても知られる。なおルフェーヴル版のスタジオ録音としては1967年のオリジナルの他、日本向け特別録音として[6]アルバム『ソロモンの夢』(キング GP-470)の先行シングル(同 CM-50)B面で1977年2月5日に発表された『新・シバの女王』、ジャン・ミッシェル・ルフェーヴルの編曲による2002年版の3ヴァージョンが発表されている。
『とどかぬ愛』 Que Je t'aime - 1969年ジョニー・アリディのヒット曲をカバー。日本ではラジオのリクエスト番組で長く1位を獲得した。
『恋に祈りを』 Comme J'ai Toujours Envie D'Aimer - 日本テレビ系「日曜映画劇場」初代テーマ曲。
『涙のカノン』 Le Canon De Pachelbel - パッヘルベルの『カノンとジーク ニ短調』を原曲とするポップ・クラシカル。
『愛よ永遠に』 Allegro De La 40eme Symphonie - モーツァルトの交響曲第40番が原曲。
『ジュ・テーム』 Je T'aime Moi Non Plus-セルジュ・ゲンスブール(PHILIPS SFL-1229)の代表曲であり、『ジュ・テーム・モワ・ノン・プリュ』の邦題でも知られている。
『コンドルは飛んで行く』 El Condor Pasa - サイモンとガーファンクル(CBSソニー CBSA-82061)が取り上げたことでも有名なフォルクローレ。コンサートでは、オーケストラの奏者とルフェーヴル自身によるツイン・フルートで演奏されることが多かった。