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日本のアニメ『ガンダムシリーズ』に登場する架空の人物 ウィキペディアから
ブライト・ノア (Bright Noa[1][2] / Bright Noah[3][注 1]) は、アニメ『機動戦士ガンダム』に始まる宇宙世紀を舞台にしたガンダムシリーズに登場する架空の人物。
英国系[5]で宇宙世紀0060年生まれ。最終階級は大佐[6]。複数の作品で主人公が所属する艦の艦長を務め、幾多の戦場で指揮を執っている歴戦の軍人。特にシリーズ最初の主人公であるアムロ・レイとは戦友と呼べる間柄[7]。若きパイロットたちの辿るニュータイプの覚醒の道のりも見てきている。
『機動戦士ガンダム』『機動戦士Ζガンダム』『機動戦士ガンダムΖΖ』『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』『機動戦士ガンダムUC』の本編5映像作品に登場しており、ガンダムシリーズ登場人物の中で最多の映像作品登場数を誇る[注 2]。
階級についてはテレビアニメ版に準拠。
アムロ同様全話に登場。戦争以前の経歴について詳細は不明だが、テレビ版第3話で「宇宙に出るのは今回が初めて」と語っていることから、生粋のアースノイドであったことが窺える[注 3]。ただし両親はスペース・コロニー建設に従事しているとも言われ、共に一年戦争で戦死しているという[8](父親は軍人であるとする資料もある[5])。
アーガマの艦長としてハマーン・カーン率いるネオ・ジオン(アクシズ)との戦いに参加。ティターンズ崩壊直後でエゥーゴが目的達成で元の連邦正規軍に戻りつつあるこの時代で、まだエゥーゴ構成員でもあり連邦正規軍人でもある状態である。艦の修理のためサイド1のシャングリラに立ち寄り、そこで乗りこんできたジュドー・アーシタらに翻弄されながらも、ネオ・ジオンと戦う。深刻な人手不足により半ば自棄的になって態度を軟化させ[注 7]、シャングリラ育ちの子供たちに対してはアムロやカミーユに対してほど厳しい顔は見せず、おだてたりエサで釣ったりして利用することもある。
特にジュドーに対しては、直感でかつてのアムロとカミーユに感じたものと同様の雰囲気を漂わせていたので積極的にスカウトするという、自身は妻のミライほどニュータイプの素質はないがガンダムタイプの超高性能モビルスーツ(MS)のニュータイプパイロットをプロデュースする人材発掘や呼び寄せの才能に優れている。アムロとカミーユとジュドーの他にカツやバナージ、自身の息子のハサウェイまでもがニュータイプ能力を発揮している。
艦の補修のために立ち寄った補修ドックのラビアンローズで、艦長代理のエマリー・オンスに興味を持たれ、急接近されて困惑する。それほど悪い気はしていないようだが、さすがに妻ミライを差し置いて一線を越えた不倫関係にはなっていない。
その後、地球へ降下しネオ・ジオンの作戦の阻止へ動くが失敗し、宇宙に戻るとアーガマの後継艦ネェル・アーガマの艦長になるが、間もなく月へ異動することになりビーチャ・オーレグに代理を任せ、艦を降りる。そして、月からネェル・アーガマに補給物資を送り続けるために奔走する。
終盤においてブライトを含むエゥーゴの主力艦隊がネェル・アーガマに合流した時には、既にジュドーとハマーンの決戦に決着がつき、アクシズの勢力は瓦解していた。影武者と発覚したミネバ・ザビの前で戦後処理を話し合うエゥーゴ上層部(グリプス戦役時代は志高かったウォン・リーでさえティターンズ崩壊後のわずかな期間で日和見主義に落ちぶれた)に対し、ジュドーは激しい怒りを感じ、高官たちに詰め寄る。そんなジュドーの心境を理解するブライトは、彼のやり場のない怒りを受け止めるため、「情けない大人」の代表として、その鉄拳を敢えて受ける。
その後、ジュドーとルー・ルカは、ジュピトリスIIに搭乗し木星圏へと向かうが、その旅立ちをリィナ・アーシタとセイラ・マスを含めたエゥーゴのクルーたちとともに月面フォン・ブラウン市の宇宙港で見送る。
宇宙世紀0093年3月、地球連邦軍・独立新興部隊「ロンド・ベル」の旗艦ラー・カイラム艦長兼艦隊司令(大佐)として、アムロと共にシャア率いるネオ・ジオンと戦う。前作で見せていた柔弱な態度は影を潜め、一軍の指揮官としての厳しさを滲ませる。一年戦争以来の戦友となるアムロとは心を許す間柄となっており、連邦政府議員とのコネクションも持つなど上級将校らしくなっている。
地球から逃れてきた息子のハサウェイを保護し、決戦前には遺書を書かせ軍人としての生き方を見せる。地球に落下する小惑星アクシズを止めるため、核攻撃を行うが失敗。工作部隊を自ら指揮し内部に潜入、アクシズを爆破しようとする。爆破・分断し工作に成功したと思われたが、爆破の衝撃が強すぎたため、分断したアクシズの片割れ(地球を寒冷化するのには十分な大きさのもの)にブレーキをかけ、地球への落下コースに入らしめてしまう。
艦に戻ったブライトは、アムロがアクシズを止めるために単機で取り付いたのを知り、自分たちもそれを助けるためにラー・カイラムでアクシズを押せとまで言う。しかし、最後には地球から離れるアクシズをラー・カイラムのブリッジから呆然と見つめ、激戦の中、劇中の主要人物で数少ない生き残りとなる。
なお、この作戦中にハサウェイがジェガンに無断で搭乗して出撃しているが、その後の時代を描いた劇場アニメ『機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ』では、ハサウェイが「父に迷惑をかけた」と語った上で、彼の経歴には「敵(ギラ・ドーガ)を1機撃墜」の記録のみが残っている事が描写されている。
宇宙世紀0096年、トリントン基地におけるジオン軍残党迎撃任務から本件への関与を開始する。この戦いの後にバンシィと鹵獲されたユニコーンガンダムをラー・カイラムへ収容し、そのまま両機をガルダへ移送する任務を受ける。このとき、ユニコーンガンダムのパイロットであるバナージ・リンクスと出会い、彼にかつてのガンダムパイロットたちを重ねて見て、助言を送っている。
ユニコーンガンダム、ひいては「ラプラスの箱」の情報をビスト財団の手元に置くことに危険性を感じたブライトは、カイ・シデンを介してガランシェール隊と接触、移送任務内容をリークすると同時に、宇宙で単艦行動をとるネェル・アーガマへと特命を下すことで、実質的にユニコーンガンダムとバナージの一時逃亡を手引きする。
直後に自身もラー・カイラムで宇宙へ上がり、改めてガランシェールを拿捕しようとするが、この時既にユニコーンガンダムとクルーはネェル・アーガマへ乗り移っており、無人のガランシェールが自爆したことで彼らの所在を見失ってしまう。手がかりのないままユニコーンガンダムの捜索に当たるが、その最中にカイからビスト財団の不穏な動きについて報告を受けたことで再び地球へ降下。シャイアン基地のコロニーレーザー制御施設「カフカスの森」を強襲して、マーサ・ビスト・カーバインを拘束することでラプラス事変の収拾に一役買っている。
なお乗艦ラー・カイラムの艦長室には、長年の戦友であったアムロ・レイの写真[注 8]が飾られている。
宇宙世紀0105年、階級は大佐[6]。ブライトはマフティー・ナビーユ・エリン討伐の南太平洋方面軍(キルケー部隊)司令に着任のためビーム・バリアー装備のラー・カイラムで、他二隻の艦艇を伴い地球に降下する。降下中も、なにかと地球にいるハサウェイのことを考えている。ブライトが基地に到着する頃には前任のケネス・スレッグ准将によりマフティーは逮捕された後であった。ブライト本人は、マフティーが息子のハサウェイであるとは知らされておらず、庭でケネスの手によりマフティーが処刑される同時刻、屋敷で待機している(ケネスはブライトに息子殺しを行わせないよう内密に迅速にマフティーを処刑する)。
その後、メジナウム・グッゲンハイム大将の策略によって、マフティーを処刑したのはブライト本人だという新聞社独自のインタビューが世間に発表され、皮肉にもブライトはマフティーの正体をこの報道で知ることになる。この報道後のブライトの心境は語られていない。
また、この頃の彼は軍退役後に、今まで戦争で知ったことを無駄にしないよう「人類はニュータイプに変革しなければならない」という高邁な理想を掲げ政治に出馬しようかと考えている。だが、アムロやハヤトなど戦友が目の前で亡くなっていったことで精神的に疲弊しており、しばらくは妻と一緒にレストランでも開いて英気を養い、世俗の中で政治家としての方法論を学んでいく計画を立てる。それを実現するためクッキング学校に通おうとも考える。しかし提出した退官届は無視され続けており、その理由はあくまで噂であるが、もしブライトが政治家にでもなりニュータイプに有利な発言をした場合や、軍内でニュータイプの再来や反逆があった場合に、優秀なニュータイプパイロットであったアムロやカミーユを統括していたブライトを拘束し人質にするといった考えが連邦政府の閣僚や軍のトップにあるからとされる。
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