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『ファイナルファンタジータクティクス』(FINAL FANTASY TACTICS、略称: FFT)は、1997年6月20日にスクウェア(現・スクウェア・エニックス)より発売されたPlayStation用のシミュレーションRPG。ファイナルファンタジーシリーズの外伝的な作品である。
ジャンル | シミュレーションRPG |
---|---|
対応機種 |
PlayStation [PS] ゲームアーカイブス [GA] |
開発元 | スクウェア |
発売元 |
スクウェア [GA]: スクウェア・エニックス |
人数 | 1人 |
メディア | [PS] CD-ROM1枚 |
発売日 |
通常版: 1997年6月20日 スクウェアミレニアムコレクション版: 2000年6月29日 PS one Books: 2001年12月20日 PSアルティメットヒッツ: 2006年7月20日 [GA]: 2009年5月13日 |
対象年齢 | CERO:B(12才以上対象)(アルティメットヒッツ、GA) |
売上本数 |
135万本[1] 245万本[2] |
シミュレーションRPGとしては日本国内史上最高の本数記録となる135万本を販売した[3]。その後も幾度か廉価版が販売されたほか、2009年5月13日にはゲームアーカイブスで配信された。
のちに『ファイナルファンタジータクティクス 獅子戦争』(英語:FINAL FANTASY TACTICS: The War of the Lions)というタイトルで移植されており、PlayStation Portable版が2007年5月10日に発売され、国内出荷40万本・実売35万本弱を販売した。その後iOS版が2011年8月4日、Android版が2013年2月14日に配信された。
ファイナルファンタジーシリーズ初のシミュレーションRPGである。製作スタッフにはクエストより移籍してきた松野泰巳(ディレクション・シナリオ担当)・吉田明彦(キャラクターデザイン担当)が参加しており、『タクティクスオウガ』のシステムと、『ファイナルファンタジー』・『ファイナルファンタジーIII』・『ファイナルファンタジーV』の「ジョブチェンジ」が組み合わされている。全編を通して主要キャラクターの殺戮が繰り返されるなど血生臭い描写が多い。
PSの通常版には『サガ フロンティア』の体験版が同梱されていた[4]。1997年の本編発売後「スクウェア ミレニアム コレクション」第一弾として、特製時計・特製トランプと、ピクチャーレーベル仕様のオリジナル版本編ソフトとセットで、『スクウェアミレニアムコレクション ファイナルファンタジータクティクス』が、2000年6月29日に発売されている。
国家間の問題や貧富の差が題材の社会派ストーリーであり、それが歴史的描写という視点で展開される。前半は身分や貧富から生まれる格差、そこから生まれる考え方、そして生き方の違いまでを目の当たりにし、苦悩する主人公の成長を中心に描き、後半では諸勢力による謀略や内戦と、それらに巻き込まれていく主人公を中心にストーリーが展開される。
かつてイヴァリースを二分して争われた後継者戦争「獅子戦争」は、ディリータという名の若き英雄の登場によって幕を閉じた。一人の無名の若者が立ち上がり、雄々しく戦い、英雄となり戦争を収める。イヴァリースで暮らす者ならば誰もが知っている英雄譚ではあるが、歴史学者アラズラムが入手した「デュライ白書」によると、本当の英雄は歴史に名前が残っていない、名門ベオルブ家の末弟であるという。しかし、教会によれば神を冒涜し国家の秩序を乱した元凶そのものだという。プレイヤーはどちらが「真実」なのか、アラズラムと共に「真実」を探求する旅へと出かけることになる。
ストーリーは重要な事件を挟みながら4章に分けて展開される。
本作はクォータービューの戦略シミュレーションRPGであり、フィールドの探索よりも戦闘に重点が置かれている。
戦闘は箱庭状の3次元的なマップで繰り広げられる。本作の戦闘システムはこれに時間を加えて4Dバトルと名づけられている。FFシリーズのアクティブタイムバトルに似たシステムを持っており、戦闘が始まると各自のスピードに応じてチャージタイム (CT) 値が溜まっていく。最初に最大値の100になったユニットがアクティブターンとなり、ユニットを移動させる「移動」と、攻撃やユニットの持つアビリティを使用できる「行動」のコマンドを行うことができる。どちらか、もしくはどちらも行わずに「待機」することで次にCT値を若干保持しておくこともできる。そのユニットのアクティブターンが終了すると、再び全ユニットのCT値が溜まりはじめる。この繰り返しで戦闘は進んでいく。各ユニットがアクティブターンになる順番をあらかじめ確認することができ、これを活用して戦略を練ることが重要となる。
武器や技によって射程が違い、それも戦闘フィールドの高低差によって補正を受けるため、どの行為が使えるかといった判別が難しい。高低差は移動にも制限をかけるため、計算的にどこまで移動できるか完全に把握しにくい。魔法をはじめとする一部のアクションアビリティは、行動決定から実際に行動するまでにCTを要し、アビリティのCT中に攻撃を受けると大ダメージは免れないため、相手の隙をつくような使い方が求められる。また、行動の予想ダメージ・回復量や命中率が行動前に表示されるため、それを元に最善の行動を探っていくことができる。
ダメージを受け、HPが0になると戦闘不能になる。ユニットが戦闘不能になってから3回行動ターンが回ると、そのユニットはアビリティの継承かHP・MPの全回復ができるクリスタル、もしくは装備・回復アイテムの一つを入れた宝箱に変化する。こうなるとそのユニットは死亡扱いになり、二度と使用することができなくなる。主人公のラムザがこの状態になるとゲームオーバーとなる。勝利条件に無関係なゲストユニットはこれに当てはまらない。逆に、勝利条件に関係あるゲストユニットがいる場合、そのユニットが戦闘不能になるだけでゲームオーバーとなる。
戦闘は2種類あり、1つはイベントやストーリーの都合上、強制的に発生するイベントバトルと、もう一つはフィールド移動中のランダムバトルが設けられている。イベントバトルの場合、主人公のラムザは強制参加となるが、ランダムバトルの場合、ラムザを含めた正式な仲間となった固有ユニットと汎用ユニットを自由に参加させることが可能(最大5人までなら参加人数は任意で行える)。また、イベントバトルに登場する敵ユニットのレベルは決まっているのに対し、ランダムバトルの敵ユニットのレベルは味方のレベルに応じて高くなっていく。そのため、味方のレベル上げとアビリティ習得による強化は、主にランダムバトルで行うのが基本となる。
本作に登場する装備品は、アイテム士のサポートアビリティ「メンテナンス」をセットしない限り、戦闘中に敵から盗まれたり破壊されて消失する可能性があるため、消耗品の意味合いが強い。また、消失した装備品は手元に戻ってくることはないため、貴重な装備品(主に「盗む」「アイテム発見移動」「密猟」でのみ入手可能な非売品)を消失したら取り返しのつかないことになる。 ランダムバトルに出現する可能性のある敵の人間ユニットの装備品は、レベルに応じて変化していくのと、主に店頭販売される装備品を占めている(弓使いのみ例外あり)。そのため、敵の人間ユニットのレベルが高くなるほど店頭販売される上位の装備品になる(レベルの高いナイトが出現した場合、チャプター4で購入可能な剣「ルーンブレイド」と盾「クリスタルの盾」をチャプター2の時点で装備していることがある)。ただし、敵の人間ユニットの装備品の種類によっては、最弱クラスの装備品が含まれていることもあるため、店頭販売される上位の装備品を必ず装備しているわけではない。
本作では戦闘に参加するキャラクターをユニットと呼ぶ。ユニットには人間とモンスターの2種類が存在し、さらに人間には男性ユニットと女性ユニットの分類がある。また、特定のユニットはそのユニット専用のジョブを持つ。専用ジョブを持たないユニットを特に「汎用ユニット」と呼び、固有のキャラクターとして物語に係わることは少ない反面、ジョブチェンジでその外見が変わるのは汎用ユニットのみである。逆に、ストーリー中で何らかの役割を担うキャラクターは専用ジョブを持っていることが多く、ジョブチェンジしても専用ジョブでの姿から変化しない。ユニットの名前は冒頭の主人公(ラムザ)と後述の戦士斡旋所での汎用ユニット登用時以降は変更不可能で、汎用ユニットの性格・個性もデフォルト名毎に決められていて、ユニットを一から自由にキャラメイクするのは出来ない仕様になっている。後は好みや戦略に合わせたプレイヤーの育成によって能力の成長度合いが決まる。
本作では戦闘に登場する全てのユニットにジョブが設定されている。本作ではアビリティが「アクションアビリティ」「リアクションアビリティ」「サポートアビリティ」「ムーブアビリティ」の4つに整理されており、キャラクター1人につきジョブの固有アクションアビリティと、4種類のアビリティを1つずつ装備することができる。
アビリティは戦闘中に行動することによって手に入るJP(ジョブポイント)を消費することによって習得できる。JPはジョブごとに蓄積されていき、JPが一定まで上がるとジョブレベルがアップし、それによりチェンジできるジョブが増えていく。
また、キャラクターがクリスタル化した場合にそのクリスタルを入手することでキャラクターが覚えているアビリティの一部を継承することができる。
本作では、モンスターの種類もジョブとして扱われる。例えばチョコボの場合、そのユニットは「チョコボというジョブに就いている」ものとして扱われる。モンスターのユニットは人間ユニットのようにジョブチェンジやアイテムの装備ができず、新たにアビリティを修得することも無い。最初からいくつかのアクションアビリティがセットされており、そのアビリティとジョブ特性として備えているアビリティのみ使用できる。一定の条件を満たすと、一時的にアクションアビリティが増える。
本作はゲームスタート時から男女各3名ずつの汎用ユニットが仲間になっているが、各町や城の戦士斡旋所でお金を支払う事で仲間を増やすことができる。なお、戦士斡旋所で仲間になるのは全て人間の汎用ユニットであり、専用ジョブを持つユニットやモンスターを仲間にすることはできない。雇う仲間は男性ユニットか女性ユニットかを選ぶことができ、男性ユニットは物理ATが、女性ユニットは魔法ATが高いのが特徴。
本作中に、ミニゲーム的要素として登場するのが儲け話である。儲け話は各町や城の酒場で仕事を請け負い、自分のパーティの中から汎用ユニットを数名派遣、数日後に報酬を受け取るという流れになる。
滞在した町の酒場で「儲け話を聞く」を選択すると、マスターからいくつかの仕事が呈示される。その際、仕事の概要を確認できるが、ランダムでマスターから仕事に関するヒントが出されることがある。請け負う仕事を決定すると、派遣日数と派遣ユニットの選択画面になり、請け負ってから規定日数以上が経過すると仕事が終了する。また、仕事をうける際にいくらかを支払う必要があるので、仕事の結果によっては赤字になる場合もある。規定日数以上が経過していないにもかかわらず、派遣した汎用ユニットを戻したい場合は酒場に行けば呼び戻せる。ただし、その場合儲け話は途中放棄となり、完遂することはできない。
仕事を終了すると、請け負った町の酒場にユニットが戻っているので、そこで仕事の結果を聞くことができる。成功か失敗か、どのくらいの報酬があったのかなどを確認でき、また、このときに財宝(後述)の有無を知ることができる。戻ってきた汎用ユニットにはアビリティポイントが加算され、効率良くアビリティを成長させる際にも儲け話は利用される。仕事の成功失敗の条件は、必要ジョブ、必要レベルなど仕事によって違う。例えば、アイテム士が必須ジョブの仕事にアイテム士のユニットが派遣されていれば成功となり、報酬金額も高く財宝も手に入れることができる。
財宝とは、儲け話の後に手に入れることができるアイテムで、メニューから閲覧できる。ただし、普通のアイテムのように使用することはできない。財宝の中には書物のようなものもあり、中を読むことによってノベルゲームができるようになる。また、財宝のほかにも仕事の結果として秘境を発見することもあり、財宝や秘境を多く発見することで、酒場の主人から「冒険家Lv1」などの称号が与えられる。
ブレイブストーリーはマップ画面のメニュー欄で確認することができる項目の一つ。それまでの冒険のイベントや人物、儲け話や入手した財宝などのあらゆる事柄が記録されている。また、人物の説明文はイベントが進むごとに最新の内容に更新され、移動日数に伴い年齢も重ねていく。
神の御子「聖アジョラ」を主神とするイヴァリースの国教。かつては事実上、国王以上の権力を誇っていたが、現在は五十年戦争の影響で支配力が低下している。
イヴァリースに古くから伝わる伝説。内容は、遥か昔、イヴァリースがまだルザリア・ガリオンヌ・ゼルテニア・フォボハム・ランベリー・ライオネル・ミュロンドの7つの国に分かれていた頃、世界の覇権を狙うミュロンド王が魔界から召喚した「ルカヴィ」を、どこからとも無く現れた聖石を携えた12名の勇者「ゾディアックブレイブ」が撃退するというものである。その後もイヴァリースが危機に瀕するたびに、聖石を携えた勇者が現れたという。
ゾディアックブレイブの伝説には聖アジョラの伝説も含まれているため、イヴァリースの国教であるグレバドス教でも語られているが、一般的には御伽噺だとされており、余程敬虔でない限り、グレバドス信者でも御伽噺と認識している(アグリアス、メリアドールなど)。
ジャンル | シミュレーションRPG |
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対応機種 |
PlayStation Portable [PSP] iOS Android |
開発元 | スクウェア・エニックス |
発売元 | スクウェア・エニックス |
人数 | 1人 |
メディア |
[PSP]: UMD1枚 [iOS]/[Android]: ダウンロード販売 |
発売日 |
PSP版: 2007年5月10日 PSPアルティメットヒッツ: 2009年7月30日 PSPダウンロード版: 2011年3月9日 iOS版: 2011年8月4日 Android版: 2013年2月14日 |
対象年齢 |
CERO:B(12才以上対象) ESRB:T(13歳以上) USK:12(12歳未満提供禁止) PEGI:12 |
売上本数 |
30万本[9] 116万本[9] |
『ファイナルファンタジータクティクス 獅子戦争』(英語:FINAL FANTASY TACTICS: The War of the Lions)は2007年5月10日にスクウェア・エニックスより発売されたPlayStation Portable用のシミュレーションRPG。
基本的な内容はPS版に準じるが、移植に際して大小様々な変更が加えられている。主なものを以下に示す。
PSP版とは以下の点が異なる。
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