「八神将」の1人「勇者ローラン」が建国した、いくつもの領からなる緑豊かな同盟国。その同盟は一枚岩とは言えず、内乱の兆しを見せている。
フェレ侯爵家
- エリウッド (Eliwod)
- #主人公の1人。
- エルバート
- エリウッドの父親。名君として知られていたが、本編開始数ヶ月前に行方不明になる。ラウス候ダーレンの企てた反乱計画を知り、彼を説得しに向かうがエルバートが持つ強い「エーギル」(精神力、生命力を素にする生体エネルギー)に目を付けたエフィデルの策略により、「竜の門」へと連行されてしまう。
- 竜の門にて、ネルガルに操られたニニアンにエーギルを奪われ、瀕死の重傷を負いながらもネルガルに深手を負わせて一時的に彼の計画を食い止める。その後、息子エリウッドの腕の中で静かに息を引き取る。
- エレノア
- エリウッドの母。17歳の息子がいるとは思えない若々しい美貌の持ち主。エルバートが17歳の時に婚約した。
- 豊作を祝う祭りでは必ず夫エルバートと共に一晩中ダンスを踊っている。
- 夫エルバートの訃報にも涙を流さず、エリウッドの前では悲しみを見せない精神の強さを持つ。息子への愛は人一倍強い。
フェレ騎士団
勇敢と名高く、ソシアルナイトやパラディンを中心に構築されている。
- マーカス (Marcus)
- クラスはパラディン。属性は氷。フェレ騎士団の将軍。「封印の剣」にも登場。
- エルバートの代からフェレに仕えている古参の将軍。厳格な性格で、主からも部下たちからも信頼されている。どちらの作品でも、彼の支援会話は半分以上が彼が若者達を指導する姿を描いたもの。食にうるさく、甘いものに対しても舌が冴えている。
- 年若いエリウッドに対して全幅の信頼を置いており、彼からも、旅立ちにあたって当初はただ一人の同行者として選ばれる程の信頼を得ている。戦後は騎士団の団長として新兵の育成に力を注ぐ。『封印の剣』のロイに剣を教えた。
- 『封印の剣』にも登場するため、マーカスはやられても死なずに負傷扱いになる。負傷後はエリウッドの助言役に専念する。
- ロウエン (Lowen)
- クラスはソシアルナイト→パラディン。属性は炎。マーカスの直属の部下。
- まだ騎士の叙勲を受けていない従騎士だが、戦闘技術は優秀。幼い頃に山賊に襲われた村を救ってくれたハーケンに憧れて騎士団に入隊した。
- 常に巨大な非常食袋を携帯し、エリウッドの朝食は毎食彼が作っている。料理の腕もそこそこ優秀。
- マーカス直伝の「腹満たされずして心もまた満たされず」がモットー。祖父がエルバートの前の代のフェレ領主の専属料理人で、その影響を受けて料理を始めた。情熱的な性格。
- 本編終了後もフェレ騎士として精進に励み、やがてはマーカスに次ぐ実力者とうたわれることになる。
- ハーケン (Haken)
- 声 - 喜屋武和輝
- クラスは勇者。属性は炎。エルバート直属の騎士。かつて忠誠を誓った侯爵に裏切られ、使い捨ての駒にされた過去を持つ。
- ある章にてカレルとの二択で登場。ハーケンが登場した場合は最初敵として現れる(条件は2パターンあるがゲーム中で条件は明記されていない)。
- エルバートがネルガルに拉致された際、直属の騎士団の中でただ1人生き残った。主を守れなかったことに責任を感じ、主君の仇を討とうと「黒い牙」に潜入、ソーニャが黒い牙の黒幕と気付く。その後自らの命を捨て1人でも多くの仇を討とうとするが、かつての仲間達に諭され、エリウッドの下へと戻る。イサドラとは婚約者の間柄。
- 本編終了後はフェレに戻り、マーカスらと共に壊滅した騎士団の建て直しに力を注ぐ。前作『封印の剣』のバアトルのカレルの支援会話の関係上、彼が現れた事が物語上の正史となっている。
- なお、後述のイサドラと婚約関係にあるにもかかわらず、ヴァイダとのペアエンディングがある。勇者と聖騎士が恋人関係という設定は、かつての「紋章の謎」に出てきたアストリアとミディアのオマージュか。
- イサドラ (Isadora)
- 声 - 長谷川育美
- クラスはパラディン。属性は闇。エレノアの護衛を務める女性聖騎士。地方貴族出身。
- マーカスの厳しい訓練に耐え抜き、女性では数少ない聖騎士に達した。道行けば誰もが振り返るほどの美人。消息を絶ったハーケンの身を案じている。エレノアにエルバートの死が伝わったとき、エレノアからの伝言を携えて港町バドンでエリウッドと合流する。
- 後述のプリシラ同様、ハーケンと結婚を誓った仲であるにもかかわらず、支援対象7人全員が男性でペアED対象も3人。自信と気品に満ちた大人の女性だが、ハーケンに対しては生の恋愛感情を露骨に吐露してしまい、レナートに対しては騎士とエリミーヌ教信者の葛藤に揺れる、心の奥底にある不安を覗かせ、ラガルトに対しては張り詰めた緊張を不意に解かれていた。
- 戦後の身の振りようは、支援次第ではそのまま結婚したり、司祭に転職したりするなど、様々である。
オスティア侯爵家
リキア同盟最大の領で他国との貿易も盛ん。ローランはオスティアの初代侯爵だった。型破りな君主、ウーゼルがリキア同盟の盟主として他家を率いている。
- ウーゼル (Uther)
- 声 - 辻井健吾
- クラスはジェネラル(グラフィックのみ)。オスティア侯爵兼リキア盟主。
- ヘクトルの実兄であり、唯一の肉親。ヘクトルを超える武勇を誇るといわれ、優れた手腕で名高い名君。密偵を従えた隠密行動を得意とする。
- リキアの貴族性を強く批判しており、そのため敵も多い。
- 考えるより手が先に出るタイプのヘクトルには手を焼いており、会うたびに皮肉を浴びせるが、心の中では弟を大切に思っている。
- 病を患っているが、ヘクトルに対する気遣いからそのことは伏せている。ヘクトルの遠征中に息を引き取り、後のことをオズインに託していた。彼らの親もまたこの病気により亡くなったらしい。
- ヘクトル (Hector)
- #主人公の1人。
オスティア重騎士団・家臣
アーマーナイト、ジェネラルを中心に編成され、実力があれば家系は問わないという風習がある。実力は高く、彼らの守るオスティア城も難攻不落を誇る。
- オズイン (Osin)
- 声 - 藤沼建人
- クラスはアーマーナイト→ジェネラル。属性は理。オスティア侯爵家に仕える重騎士。平民出身。
- 侯爵ウーゼルの信頼厚い部下で、ヘクトルのお目付け役を命じられる。融通の利かない頑固者で、30代前半という実年齢より老けて見られる(セーラの14歳年上なので、30歳とも)。
- 当初はヘクトルの奔放さに頭を痛めていたが、ネルガルと戦う旅の途中でその器を再評価し、騎士の誓いを立てヘクトルに忠誠を誓う。戦後は、オスティア侯爵となったヘクトルの側近として仕えた。
- 小説版『封印の剣』では、アラフェンでの戦闘でヘクトルを守り戦死する。オズインはやられても死なずに負傷扱いとなり、戦線を退いて密偵のつなぎや、情報収集に専念する。
- マシュー (Matthew)
- 声 - 保志総一朗
- クラスは盗賊→アサシン。属性は風。食わせ者の密偵。年は20代。
- 普段はただのお調子者を装っているが、その内側にはクールで計算高い、ともすれば冷酷とさえ言える面を隠している。
- 普段は主君ヘクトル同様ざっくばらんで、平気で主君に荷物持ちをさせたりもするが、自由奔放なヘクトルを気に入っており彼なりに忠誠心は高い。
- かつて諦めた夢は今でも心に残っており、悩むことなく自身の夢を追い求めるギィには色々とちょっかいをかけている。セーラには振り回されており度々手を焼くが、ヘクトルの命令でやむなく護衛している。
- 恋人のレイラの命を奪ったとして、【黒い牙】の面々、とりわけ張本人のジャファルに対しては強い敵意を露わにする。
- セーラ (Serra)
- 声 - 小澤亜李
- クラスはシスター→司祭。属性は雷。オスティア家付きのシスター。公式設定では16歳。
- エリミーヌ教の聖職者。シスターとは思えぬほど、無邪気でわがままかつ自己中心的な毒舌家。その強烈な性格で周りの者を振り回しており、ヘクトルですら彼女には手を焼いている。ただし、支援会話によっては不器用ながらも優しい一面を見せることも。
- リン編ではエルクを護衛につけているが、彼女に召使いのようにこき使われた経験は、彼にとって「思い出したくない記憶」となっているほど。
- 実は孤児院出で、辛い子供時代を過ごした。「自分はエトルリアの伯爵家の娘で、いつか本当の両親が迎えに来てくれる」と信じているのもその時の経験に由来している。
- レイラ (Laila)
- 声 - 日笠陽子
- クラスは盗賊。オスティア密偵の中で一二を争う実力者。
- ウーゼルの命で【黒い牙】に潜入し組織の中枢に近づくも、ネルガルの計画を調査中に発見され、ジャファルに殺害される。
- 同僚のマシューとは恋仲であり、黒い牙への調査が終わった後には彼の故郷へ行く約束を交わしていた。
- マップ上のグラフィックはアサシンに見えるが、実際は本作で描き下ろされたレイラ専用のグラフィックであり、全くの別物。
キアラン侯爵家
リン編のストーリーにおいて、ラングレンの陰謀により一度は混乱するが、リン達の活躍で落ち着きを取り戻す。エリウッド・ヘクトル編ではラウス軍により一時は占領される。
- ハウゼン
- キアラン侯爵で、リンの祖父。
- 基本的に温厚な性格だが、マデリンとハサルが駆け落ちをした際には烈火のごとく激怒し、ハサルを討っても構わないと命じ、2人を見逃したワレスを半年に渡って幽閉したこともある。
- リン編で弟のラングレンに毒を盛られ殺されかけるも、意識の遠のいていく中でリンと再会、彼女の看護で歩けなかった身体が庭を散歩できるまでに回復した。
- 後にラウス軍に城を占拠され人質となる。劣勢と見て慌てるダーレンにこれ以上罪を重ねぬように降伏を提案するも、エフィデルにより深手を負わされる。が、黒い牙に潜入していたレイラにより事なきを得る。
- 本編終了後、リンに看取られて息を引き取る。
- ラングレン
- クラスはジェネラル。キアラン侯爵ハウゼンの弟で、リンの大叔父。リン編における黒幕。
- 兄の死後自分が侯爵の座に就くつもりでいたが、リンの存在に危機感を覚えた彼は兄ハウゼンの暗殺を決行。同時にリンにも刺客を送り、暗殺を謀る。
- 権力欲が強く、領民からは嫌われていた様子。
- リンは公女を騙る偽者だとキアラン領内で吹聴し、リンとハウゼンをあと一歩のところまで追い詰めるが、エリウッドの協力により期待していた外部諸侯の助力を得られず、最後はリンに討ち取られる。
- マデリン
- キアラン侯爵ハウゼンの娘。
- リン編開始時点の16年前、キアラン家に仕えていたサカの民ハサルと駆け落ちし、サカの草原でリンを産んだ。リン編の半年前、ロルカ族がタラビル山賊団の襲撃を受けた際に殺された。
- ハサル
- マデリンの夫。元々はサカの遊牧民、ロルカ族の族長。
- ワレスの「宿命の好敵手」らしい。彼の「兵士強化マニュアル」に平気で付き合えるなど、実力は確か。弓の達人で、剣の腕前も相当なものだったらしい。
- 半年前に部族が山賊団の襲撃を受けた際、毒によってまともに歩くこともできない状態ながら、リンを馬に乗せて逃がすが、彼は多くの同族や妻と共に命を落とした。
- リン (Lin / Lyn)
- #主人公の1人。
キアラン軍
- ワレス (Wallece)
- クラスはアーマーナイト→ジェネラル。属性は雷。キアラン騎士隊の古参者。
- スキンヘッドで厳つい外見をしているが、昔は「女みたい」といじめられていたらしい。
- リン編の時点で既に引退して畑を耕していたが、ラングレンより偽公女討伐の命を受け、リン一行の前に現れる。目で人を判断する傾向があり、リンの瞳を見たことで彼女を悪人ではないと確信し仲間に加わる。リン編終了後、血が再びたぎってしまったため、戦いの勘を取り戻すためにまた旅に出る。リン編から登場する仲間キャラの中では唯一分岐ルートで合流するため、そのままフェードアウトする場合がある。
- 極度の方向音痴で、ベルンを出てキアランに帰ろうとした際には75回も同じ場所を回っていた。また、戦後もキアランに帰還するつもりが道を大きく間違えてなぜかイリアに辿り着き、そのまま隠居することになった。その一方、かなりの自信家。豪快な性格で、「ふははは」という笑い方が特徴。
- エリウッド(ヘクトル)編ではルート分岐で彼がいるルートに行くと、ある目的でベルンに赴き目的を果たした後、方向音痴のせいで彷徨っている所に主人公達の戦いに遭遇し、合流する。
- 豪快な性格とは裏腹に物事を深く考えており、ハサルとマデリンが駆け落ちした際には、強引に連れ戻した場合マデリンが自害をし得る、このまま放置したほうが幸せになるだろう、などの考えからあえて主君の命に背き彼らを見逃した。
- 新兵の訓練が趣味で、自作の「兵士強化マニュアル」なるものを用意している。そのマニュアル内に書かれている訓練を10日も続ければ「誰もが振り返るような素晴らしい筋肉美になる」と語っているが、「全速力で領地を一周する」など、およそまともではないものも含まれているため、部下からは恐れられている。
- 新兵時代のセインとケントを鍛え上げたのも彼であり、新しくキアラン騎士隊に入隊したウィルを鍛えようとすることもある。
- セイン (Sain)
- 声 - 近藤隆
- クラスはソシアルナイト→パラディン。属性は風。キアラン侯爵家に仕える若き騎士。シリーズ恒例の「赤緑騎士」の緑。
- リンをキアランへ迎えるため、ケントと共にサカを訪れる。
- 明るくお調子者であり、また戦いの最中に味方の女性達にいいところを見せようとしたり、女性に夢中のあまり剣を買い忘れたりするほどの無類の女好きでもある。目に入る女性全てに声をかけるナンパ癖があり、リンのこともそのおかげで発見することができた。本人曰く、それは「自分の宿命」とのこと。また、女性相手に対し自分の不利になるようなことでもウソはつかない。
- 主に夜這いをかけようとしたりするなど、生真面目なケントとは正反対の性格で一見騎士らしくない男である。しかし、その実力は確かであり、内に秘めた騎士としての誇りや、主君であるリンに対する忠誠心は並々ならぬものがある。また、人妻のルイーズには一歩引き、相棒のケントが密かにリンに好意を寄せていることを知ると応援するなど、人の道に外れたことは決してしない。
- 相棒のケントには苦労をかけることも多いが非常に仲が良く、二人の信頼関係は絶対的。
- リン編終了後、リンの帰還を助けた功績により、キアラン騎士隊副隊長に任命された。なお、女好きな彼らしく、支援会話の相手はケント以外の6人全員が女性である。
- ケント (Kent)
- 声 - 野島裕史
- クラスはソシアルナイト→パラディン。属性は理。キアラン侯爵家に仕える若き騎士。シリーズ恒例の「赤緑騎士」の赤。
- リンをキアランへ迎えるため、セインと共にサカを訪れる。
- とにかく生真面目で忠義に厚く、お調子者のセインとはまさに正反対の性格。有能であるため周囲から頼りにされているが、真面目すぎて融通が利かない一面も。リンへの忠誠心は絶大で、彼女を褒め始めると止まらないほど。恋愛には奥手な様子。
- 相棒のセインの言動に頭を痛めることもあるが非常に仲が良く、二人の信頼関係は絶対的。
- リン編終了後、リンの帰還を助けた功績により、キアラン騎士隊隊長に任命された。
- エリウッドの軍が規律を欠いていることを苦く思っており、同じように真面目なフィオーラと「男女がみだりに近付く事を禁じる規律」を出そうとしたことすらある。
- 密かに主君であるリンに恋心を抱いているが、セインとの支援会話ではそのことを彼にあっさり見抜かれてしまう。
- イーグラー
- クラスはパラディン。ラングレン配下の将軍。
- セインとケントが初めて所属した部隊の隊長で、彼らの恩師。
- 生真面目で優しく心ある性格で、領民からの評判も高かった。
- リンの帰還を喜んでいたが、ラングレンに家族や部下を人質に取られ、やむなく死を覚悟でリン達と敵対する。死に際にハウゼンの身を案じる言葉を残す。
- レーゼマン
- キアラン侯爵家の執事。
- ハウゼンに仕える執事。ケント達からの報告でラングレンの企みに気付いたが、逆に捕らえられてしまっていた。ラングレンが討ち取られた後は解放され、ハウゼンとリンに仕える。
- リンには公女としてのたしなみを身に付けて欲しいと願っている。
- ブール、ヨーギ
- 共にラングレンの腹心の重騎士。リンディス抹殺のため派遣される。ブールはアラフェン城を占領し、ヨーギはアラフェンからキアラン領境でシューターを使ってリンたちを襲った。
旧コンウォル家
数年前に横領罪で取り潰しとなった侯爵家。オスティア家の陰謀により潰されたという噂も流された。コンウォル家伯爵、夫人は横領発覚後自害している。後の調査により、友人の借金を肩代わりしたことから財政難に陥ったことが原因と判明する。
- プリシラ (Priscilla)
- 声 - 橋本ちなみ
- クラスはトルバドール→ヴァルキュリア。属性は風。伯爵家の令嬢。
- 6歳の時、エトルリア王国のカレルオン伯爵家に養女に出された。いわゆる深窓の令嬢で、物腰は優雅。非の打ち所がないが、嫉妬深い所が玉に瑕。普段はおとなしい性格だが、一度思いつめると絶対に意見を曲げないらしい。ラウス領に滞在中、ダーレンに召し出されかけていたところをエリウッドらに救われ、恩返しのために同行する。兄のレイヴァンにはブラコン気味で、恋愛感情にも近い想いを抱いている。
- 支援会話の相手7人が全て男性という珍しいキャラクター(ペアエンドがあるのはそのうち3人)。
- 小説版においては、ネルガルとの戦いの後に支援相手の1人であるギィと駆け落ちした。
- レイヴァン (Leyvan)
- 声 - 梅原裕一郎
- クラスは傭兵→勇者。属性は氷。キアランに雇われた影のある剣士。
- レイヴァンという名は偽名で、本名はレイモンド。プリシラの兄。
- 取り潰されたコンウォル侯爵家の嫡男で、公式年齢は19歳。
- コンウォル家取り潰しをオスティアの陰謀と考え、傭兵に身をやつしてオスティアへの復讐の機会を狙っている。キアランを解放する軍勢の中にヘクトルがいると知り、その暗殺のため、敵の懐に忍び込むのが目的で旅の一行に加わった。かつては心優しい少年であったが、復讐を心に誓ってからは他人を遠ざけるようになった。ウィルやバアトルに懐かれて迷惑しているが、それでも付き合うあたりは面倒見がいい性格といえる。
- エリウッド達との旅を通して見聞を広めたことにより、オスティア家への憎悪は誤解であったと気付く。
- ルセア (Ruthea)
- 声 - 行成とあ
- クラスは修道士→司祭。属性は光。エリミーヌ教の見習い修道士。
- 光魔法を行使する血に塗れた聖職者。コンウォル家が取り潰される前から10年余りに渡ってレイモンドに仕えている。
- レイヴァンより年上な青年だが、女性のように美しい容貌と丁寧な口調のため、一部のキャラからは女性と間違えられる。とても優しく清らかな心の持ち主で、物腰は柔らか。
- エトルリア王国出身で、幼少の頃、傭兵だった父を賊(レナート)に殺され、母はその心労から衰弱死。孤児院に預けられたが、そこでは虐待を受けた。それらの経験から心に深い傷を負っており、時折発作が出る。しかし、その慈愛の心は復讐者レイモンドの殺意を洗い流し、殺人狂カレルに心の安らぎを与えた。
- 後にアラフェンに孤児院を開くというエピソードから封印の剣に登場する「孤児院の院長先生」が想起されるが、両者が同一人物であるかは明らかになっていない。
ラウス侯爵家
リキア同盟への反乱を準備していた最中に領内を訪れたエリウッドらを亡き者にしようとするが、反撃を受け城を放棄。起死回生を図って隣のキアラン城を占拠するが、エリウッドらの追撃を受け壊滅。その後はエリウッド達の寛大な処置により取り潰しにはならなかったが、『封印の剣』で再びリキア諸侯を裏切る。
- ダーレン
- クラスはジェネラル。ラウス侯爵。
- 強欲な野心家で、かねてからリキアの盟主が自家でないことを快く思っておらず、そのことに付け込んだ黒い牙からの使者エフィデルにそそのかされ反乱を企てる。
- 領民の暮らしを顧みるどころか領内から美しい娘を城にさらってくるほどの好色家。領民からは「好色なだけのじーさん」と酷評されるなど、全く領民の信頼を得られていない。ラウスでは息子を見捨て、キアランでは配下すべてを見捨てたうえに止めようとしたハウゼンを逆恨みし、敗戦を重ねながらも「リキア王」の野望にしがみつこうとするが、最期は自分がエフィデルに見捨てられ、狂気のままに討ち取られることとなった。
- 竜の門での戦いで死亡するが、終章でネルガルの手によってモルフとして復活する。
- 小説版によるとジェネラルの階級を実力で勝ち取らず、金で買い取ったとされている。
- エリック
- クラスはソシアルナイト。ダーレンの息子でラウス家公子。『封印の剣』では父の跡を継いでラウス侯爵となっている。
- 幼少の頃からいつも注目されていたエリウッドとヘクトルに嫉妬(逆恨み)している。長いものに巻かれるタイプで、初めてヘクトルに会ったときは盟主の息子である彼に取り入ろうとしたが、戦士の誓いの儀式(自分の掌を切りつけ、互いの傷口を重ね合わせる)を持ちかけられ、それに臆して逃げ出してしまった。
- 策士を気取っているが、大した実力はない。彼も父同様、領民からは「ボンクラ」と蔑視されている。
ラウス軍
- 騎馬隊が主力。エリックは自慢の精鋭部隊と言っており、所属する将兵もそれに見合う実力の者もいるが、ダーレン・エリックの領内での不行状が災いし、ヘクトルからは「ボンクラども」と言われている。
- ベルナルド
- クラスはジェネラル。ラウス軍軍団長。
- ラウス城陥落後、キアラン城を占領する。ダーレンの行動には疑問を持っている。撃破された際は、自らの過ちを認めるかのような言葉を発する。
- バウカー
- クラスはアーマーナイト。ラウス軍近衛隊長。
- 主君の命を絶対とする忠義の将。確かな実力を持つとラウスで評判の将軍。キアラン侵攻時には後詰のエリウッドらを撃退すべく城外を死守した。
その他のリキア出身者
- マリナス (Merlinus)
- 声 - 島田敏
- クラスは輸送隊(クラスチェンジ可能だが、クラス名称は同じ)。属性は闇。『封印の剣』にも登場する。
- リキア各地を渡り歩く商人であったが、名門貴族に仕える夢があり、盗賊団に襲われたのをエリウッドたちに助けられた後、身分を聞いてすぐに仲間に加わった。
- 典型的な小心者で少女のニノには上から当たるが彼なりにいろいろと教えたり、面倒見の良さを出している。また気の短いヴァイダには機嫌を損ねないように必死に媚びている。
- 後にオスティアで商売を始めるが失敗し、その後はフェレで財務を任されるようになる。
- ゲーム内で入手したアイテムは種類ごとに整頓されて保管されるが、それはマリナス流の絶妙な配置法によるものらしい。
- 『封印の剣』では他人との支援会話が存在しないが、本作では支援会話が存在する。
- ウィル (Will)
- 声 - 福島潤
- クラスはアーチャー→スナイパー。属性は風。旅の弓使い。世話になった村が山賊に襲われたため、リン達に加勢する。
- フェレ領の出身。17歳。明るく人好きのする青年で、支援会話では相当な天然ぶりを披露してくれる。レイヴァン曰く「失言大将」。意外と年功序列を気にしている。
- 12歳の時、一旗挙げて家族を楽にするべく親友ダンと共に旅に出たが、わずか1か月で別れてしまい、一人になってベルンにまで行っても目的を果たすことができなかった。以来5年間、故郷には何もできなかったということを知られるのを恐れて、連絡すらとっていない。
- 諦めからか性格からかは不明だが、成り行きで旅をしており、セインのいいかげんな思いつきと金を盗まれて困っていたことからリンの旅に同行、その縁でそのままキアラン騎士隊に迎え入れられた。他人と打ち解けるのが得意で、ラスですら彼には心を開いた。レベッカと支援Aになった場合は彼女と結ばれ、キアラン騎士隊を除隊しフェレに仕官するようになる。
- レベッカ (Rebacca)
- 声 - 橋本ちなみ
- クラスはアーチャー→スナイパー。属性は炎。フェレ領の村の村長の娘。
- ウィルの幼馴染。数え年で15歳。明るく世話好きで、やや夢見がちな純情少女。料理と狩りが得意。仲間になる際に、前作『封印の剣』の開発段階のキャプションで使われていたものと似たセリフを話している。
- 村が山賊に襲われているところをエリウッドらに救われ、その恩返しのため、また行方不明の兄ダンを捜すために、一行に加わる。好きな男性がいるが、自分に自信が持てないため、告白できずにいる。
- 後にエリウッド夫妻に仕え、エリウッドの嫡男ロイの乳母となった。『封印の剣』に登場するウォルトの母でもある。
- ファーガス
- 声 - 三宅健太
- クラスは狂戦士。ファーガス海賊団の統領で、豪快な性格。
- 歴戦の猛者。キアラン領の港町バドンを拠点とし、リキア南方の海を縄張りとする。
- 「魔の島」に渡ろうとするエリウッドらの無謀な姿に、かつて夢に挑戦し続けた若き日の自分を重ね合わせ、その後押しをするべく協力者となった。エリウッド曰く「信頼できる人物」。
- その際、始めは10万Gもの大金を要求してくるが、その代わりに「海賊団の攻撃を潜り抜けて自分の下まで辿り着けたらタダで船に乗せてやる」という条件をつける。
- ダーツ (Darts)
- クラスは海賊→狂戦士。属性は炎。ファーガス海賊団の特攻隊長。
- ぶっきら棒で乱暴だが、根は善良な人物。
- 5年前、バドンの町に血まみれで倒れているところをファーガスに救われた。その怪我のため、それ以前の記憶は失っている。
- 伝説の海賊王ハンガックの遺した秘宝を見つけ出すのが夢。ただし、その金銭自体に興味はなく、その宝を改めて隠し直して「大海賊ダーツの遺した秘宝」として数多の冒険者達に捜させたい、というのが目的。
- 行方不明になったレベッカの兄・ダンに似ており、ダン本人であると考えられる要素もいくつかあるが、本当にそうであるかは不明。
- 戦後は再びファーガス海賊団に戻るが、海戦で深手を負って海に転落し、消息不明となる。
- ハンナ
- クラスはシャーマン(グラフィックのみ)。
- 占い師の老婆。ラウス領でエリウッドらと遭遇し、彼らが抱える運命に興味を抱き、一行に加わる。
- 戦闘準備画面において、戦闘のヒントや説得可能な敵ユニットの有無などを格安で教えてくれる。しかし、体力の限界を理由にナバタ砂漠で別れる(それ以降はニルスが無料で同様の助言を務める)こととなる。
- ハードモードでは登場しないため、戦闘のヒントをもらうことはできない。
- ヘルマン
- フェレとラウスの間にあるサンタルス領の侯爵。エルバートの古くからの友人で、子がいなかったこともありエリウッドを息子のように可愛がっていた。
- 心優しいが気が弱く周りに流されやすい性格で、ラウス侯ダーレンの反乱に心ならずも協力しようとしていた。エフィデルがエリウッドを始末させようとしたことに激怒して手を切ろうとするが、それにより利用価値がなくなったと判断したエフィデルによって致命傷を負わされる。
- サンタルス城へ到着したエリウッドに、エルバートの失踪やダーレンの企みについて言い残し、死亡。