ジャック・ドミニク・ウィルキンス(Jacques Dominique Wilkins、1960年1月12日 - )は、NBAなどで活躍したアメリカ合衆国の元プロバスケットボール選手。身長203cm、体重97kg。父親がアメリカ軍に従軍していた関係で、フランスの首都パリで生まれた。高い得点能力を誇り、ダンクシュートで有名なことからヒューマン・ハイライトフィルムと呼ばれた[1]。ジュリアス・アービング、マイケル・ジョーダン、ヴィンス・カーターらと並び、史上最高のスラムダンカーの1人とされている。2006年にバスケットボール殿堂入りを果たした。
パナシナイコスBCでのウィルキンス (1996年) | ||||||||||||
アトランタ・ホークス | ||||||||||||
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役職 | バスケットボール運営部門副代表 | |||||||||||
所属リーグ | NBA | |||||||||||
基本情報 | ||||||||||||
国籍 | アメリカ合衆国 | |||||||||||
生年月日 | 1960年1月12日(64歳) | |||||||||||
出身地 |
フランス イル=ド=フランス地域圏パリ | |||||||||||
身長(現役時) | 203cm (6 ft 8 in) | |||||||||||
体重(現役時) | 104kg (229 lb) | |||||||||||
キャリア情報 | ||||||||||||
高校 | ワシントン高等学校 | |||||||||||
大学 | ジョージア大学 | |||||||||||
NBAドラフト | 1982年 / 1巡目 / 全体3位 | |||||||||||
ユタ・ジャズから指名 | ||||||||||||
プロ選手期間 | 1982年–1999年 | |||||||||||
ポジション | SF | |||||||||||
背番号歴 | 21, 12 | |||||||||||
永久欠番 | ホークス 21 | |||||||||||
経歴 | ||||||||||||
選手時代: | ||||||||||||
1982–1994 | アトランタ・ホークス | |||||||||||
1994 | ロサンゼルス・クリッパーズ | |||||||||||
1994–1995 | ボストン・セルティックス | |||||||||||
1995–1996 | パナシナイコスBC | |||||||||||
1996–1997 | サンアントニオ・スパーズ | |||||||||||
1997–1998 | フォルティトゥード・ボローニャ | |||||||||||
1999 | オーランド・マジック | |||||||||||
エグゼクティブ時代: | ||||||||||||
2004– | アトランタ・ホークス | |||||||||||
受賞歴 | ||||||||||||
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NBA通算成績 | ||||||||||||
得点 | 26,668 (24.8 ppg) | |||||||||||
リバウンド | 7,167 (6.7 apg) | |||||||||||
アシスト | 2,677 (2.5 apg) | |||||||||||
Stats Basketball-Reference.com | ||||||||||||
バスケットボール殿堂入り選手 (詳細) | ||||||||||||
カレッジバスケットボール殿堂入り (2006年) | ||||||||||||
代表歴 | ||||||||||||
キャップ | アメリカ合衆国 | |||||||||||
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経歴
初期の生活と大学
ウィルキンスの父親はフランスで米軍の空軍として駐留していたためパリで生まれた(実際のところはリヨンで生まれたという説もある)。その後家族はダラスやボルチモアなど転々としたうちノースカロライナ州ワシントンに定住しすることとなりワシントン高校に通うことになった。1979年にジョージア大学に入学し、キャリア平均21.6得点を記録し1981年にSECのMVPに選ばれた。ウィルキンスは3年間大学を過ごしたのち卒業した。
プロのキャリア
ジョージア大学に在学中の1982年のNBAドラフトでユタ・ジャズから指名されたが、数ヵ月後の開幕前にアトランタ・ホークスに移籍してキャリアの大部分をホークスで過ごした。入団2年目の1983-84シーズンから1993-94シーズンまで11シーズン連続して1試合平均20得点以上を記録、1985-86シーズンは30.3得点で得点王に輝いた。ウィルキンスを中心としたチームは強豪チームとなり1980年代にホークスは4回50勝以上あげることができた。主なチームメイトは、ケビン・ウィリス、モーゼス・マローン、ドック・リバース、スパッド・ウェブ、ムーキー・ブレイロックなど。
NBAオールスターゲームに9回選出された。またスラムダンクコンテストで2回優勝している[1]。特にウイルキンスとマイケル・ジョーダンとの戦いは白熱した。1984年は、ラリー・ナンスが優勝してウイルキンスは敗れた。1985年は、ジョーダンと決勝で戦い優勝。1986年のダンクコンテストでは、ジョーダンが負傷したため、ジョーダンvsウィルキンスが再び戦うことはなかった。ウイルキンスは決勝に進出したが同僚のスパッド・ウェブとの対決で敗れた。1988年にウイルキンスとジョーダンは再び決勝で戦い、ジョーダンが優勝した。シカゴで行われた試合だったのでシカゴ・ブルズ所属のジョーダンに有利な状況だった。1990年に最後のスラムダンクコンテストに出場する。若手の有望選手であるショーン・ケンプ、スコッティ・ピッペンとケニー・ウォーカー(1987年優勝)と戦い、決勝でケニー・スミスを破り優勝する。
チームの顔とも言えたウィルキンスだったが1993-94シーズン中にダニー・マニングとのトレードでロサンゼルス・クリッパーズにトレードされた。その後、ボストン・セルティックス、サンアントニオ・スパーズ、オーランド・マジック、ヨーロッパのギリシャやイタリアのチームでプレイした。
NBA歴代13位の26,668得点、そして7,169リバウンドの記録を残した。
2001年1月13日、彼の背番号21番はホークスの3人目の永久欠番となった。
NBAでの優勝経験がなかったためか、NBA史上最も偉大な選手50人に選ばれる事はなかったが「選ばれないのはおかしい」との意見も聞かれた。
彼の弟、ジェラルド・ウィルキンスもNBAの選手だった[2]。また、ジェラルドの息子であるダミアン・ウィルキンスはシアトル・スーパーソニックスなどでプレーした。
957試合連続ファウルアウトしなかった。これはモーゼス・マローン、ウィルト・チェンバレンに次いで3番目の長さである。
2021年10月21日、「NBA75周年記念チーム」に選出された。(76選手。75人目が投票でタイだったため。)
主な受賞
- 得点王1回 1985-86
- オールスタースラムダンクコンテスト優勝2回[1]
- NBAオールルーキーチーム 1983[1]
- オールNBAファーストチーム1回、セカンドチーム4回、サードチーム2回
- オールスター出場9回[1]
- バスケットボール世界選手権優勝(1994年)ドリームチームIIのメンバーだった。
個人成績
レギュラーシーズン
シーズン | チーム | GP | GS | MPG | FG% | 3P% | FT% | RPG | APG | SPG | BPG | TO | PPG |
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1982–83 | ATL | 82* | 82* | 32.9 | .493 | .182 | .682 | 5.8 | 1.6 | 1.0 | .8 | 2.2 | 17.5 |
1983–84 | ATL | 81 | 81 | 36.6 | .479 | .000 | .770 | 7.2 | 1.6 | 1.4 | 1.1 | 2.7 | 21.6 |
1984–85 | ATL | 81 | 81 | 37.3 | .451 | .309 | .806 | 6.9 | 2.5 | 1.7 | .7 | 2.8 | 27.4 |
1985–86 | ATL | 78 | 78 | 39.1 | .468 | .186 | .818 | 7.8 | 2.6 | 1.8 | .6 | 3.2 | 30.3* |
1986–87 | ATL | 79 | 79 | 37.6 | .463 | .292 | .818 | 6.3 | 3.3 | 1.5 | .6 | 2.7 | 29.0 |
1987–88 | ATL | 78 | 76 | 37.8 | .464 | .295 | .826 | 6.4 | 2.9 | 1.3 | .6 | 2.8 | 30.7 |
1988–89 | ATL | 80 | 80 | 37.5 | .464 | .276 | .844 | 6.9 | 2.6 | 1.5 | .7 | 2.3 | 26.2 |
1989–90 | ATL | 80 | 79 | 36.1 | .484 | .322 | .807 | 6.5 | 2.5 | 1.6 | .6 | 2.2 | 26.7 |
1990–91 | ATL | 81 | 81 | 38.0 | .470 | .341 | .829 | 9.0 | 3.3 | 1.5 | .8 | 2.5 | 25.9 |
1991–92 | ATL | 42 | 42 | 38.1 | .464 | .289 | .835 | 7.0 | 3.8 | 1.2 | .6 | 2.9 | 28.1 |
1992–93 | ATL | 71 | 70 | 37.3 | .468 | .380 | .828 | 6.8 | 3.2 | 1.0 | .4 | 2.6 | 29.9 |
1993–94 | ATL | 49 | 49 | 34.4 | .432 | .308 | .854 | 6.2 | 2.3 | 1.3 | .4 | 2.3 | 24.4 |
1993–94 | LAC | 25 | 25 | 37.9 | .453 | .247 | .835 | 7.0 | 2.2 | 1.2 | .3 | 2.4 | 29.1 |
1994–95 | BOS | 77 | 64 | 31.5 | .424 | .388 | .782 | 5.2 | 2.2 | .8 | .2 | 2.1 | 17.8 |
1996–97 | SAS | 63 | 26 | 30.9 | .417 | .293 | .803 | 6.4 | 1.9 | .6 | .5 | 2.1 | 18.2 |
1998–99 | ORL | 27 | 2 | 9.3 | .379 | .263 | .690 | 2.6 | .6 | .1 | .0 | 0.9 | 5.1 |
キャリア | 1074 | 995 | 35.5 | .461 | .319 | .811 | 6.7 | 2.5 | 1.3 | .6 | 2.5 | 24.8 | |
オールスター | 8 | 3 | 22.7 | .400 | .250 | .737 | 3.8 | 2.1 | .8 | .5 | 15.1 |
プレイオフ
シーズン | チーム | GP | GS | MPG | FG% | 3P% | FT% | RPG | APG | SPG | BPG | TO | PPG |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1983 | ATL | 3 | 3 | 36.3 | .405 | 1.000 | .857 | 5.0 | .3 | .7 | .3 | 3.3 | 15.7 |
1984 | ATL | 5 | 5 | 34.4 | .417 | .000 | .839 | 8.2 | 2.2 | 2.4 | .2 | 3.0 | 19.2 |
1986 | ATL | 9 | 9 | 40.0 | .433 | .439 | .861 | 6.0 | 2.8 | 1.0 | .2 | 3.3 | 28.6 |
1987 | ATL | 9 | 9 | 40.0 | .410 | .415 | .892 | 7.8 | 2.8 | 1.8 | .9 | 2.9 | 26.8 |
1988 | ATL | 12 | 12 | 39.4 | .457 | .222 | .768 | 6.4 | 2.8 | 1.3 | .5 | 2.5 | 31.2 |
1989 | ATL | 5 | 5 | 42.4 | .448 | .294 | .711 | 5.4 | 3.4 | .8 | 1.6 | 2.4 | 27.2 |
1991 | ATL | 5 | 5 | 39.0 | .372 | .133 | .914 | 6.4 | 2.6 | 1.8 | 1.0 | 2.2 | 20.8 |
1993 | ATL | 3 | 3 | 37.7 | .427 | .250 | .767 | 5.3 | 3.0 | 1.0 | .3 | 3.3 | 30.0 |
1995 | BOS | 4 | 4 | 37.5 | .426 | .471 | .889 | 10.8 | 2.0 | .5 | .8 | 2.3 | 19.0 |
1999 | ORL | 1 | 0 | 3.0 | .500 | .000 | .000 | .0 | .0 | .0 | .0 | 0.0 | 2.0 |
キャリア | 56 | 55 | 39.6 | .429 | .281 | .824 | 6.7 | 2.6 | 1.3 | .6 | 2.7 | 25.4 |
ユーロリーグ
† | ユーロリーグチャンピオン |
脚注
関連項目
外部リンク
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