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スティール(Steal)とは、バスケットボールにおいて、ディフェンスの選手がオフェンスの選手からボールを奪う行為のこと。オフェンスがドリブル中のときに手を出して奪ったり、またパスを出したときにボールをカット(パスカット)したときに起こる。スティールの際、ディフェンスはオフェンスの手や身体に触れてはならず、触れた場合はファウルとなる。ボールを「盗む」とも言われる。
スティールにはオフェンスの動きを予測したり、素早く動く反射神経を必要とする。前述のように、タイミングを間違えばファウルを犯すというリスクも発生する。また、スティールを狙って失敗したことによってスペースができたり、オフェンスに有利な状況を生みかねない。ボールを奪った選手には1スティールが記録され、奪われた選手にはターンオーバーが記録される(ターンオーバーを多く記録する選手は悪い評価に繋がる)。
ディフェンス時のフットワークの良さと、粘り強いマークを基本にして、相手のドリブルやパスキャッチ、リバウンドの瞬間をタイミング良く狙うことによって、相手ボールを奪う。また相手のパスコースを読み、素早くカットする技術も必要とされる。また、チームプレーとしては、ダブルチームで、相手のボールをはたき落とす事や、パスコースを限定し、他のプレーヤーパスカットを狙う手法も必要である。スティールは、成功したときの効果は絶大だが、積極的すぎると、ファウルを犯したり、ディフェンスに思わぬ空きが生じるため、地道なディフェンスとのバランスを取ることが重要となる。
スティールの記録が始まったのは1973-74シーズンからである。これまでの1試合最多スティールはケンドール・ギル(1999年)とラリー・キノン(1976年)が記録した11スティール。シーズン最多スティールは1985-86シーズンのアルヴィン・ロバートソンによる301スティール。通算最多はジョン・ストックトンの3,265スティール。連続試合記録はクリス・ポールの108試合連続スティール。
基本的な傾向としてはNBAにおいても、長身選手よりも背が低く、また素早い動きの選手がスティールを得意にする。しかし例外も多く、リック・バリーは201cmのフォワードでありながら1974-75シーズンに1試合平均1.99スティールを記録した。またNBAにおける偉大なセンタープレイヤーの1人と評価されるアキーム・オラジュワンも全盛期には平均2スティール以上を記録している。
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