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マッシーダイナ(Massy Dyna)は、日本の自動車メーカー・トヨタ自動車工業(現・トヨタ自動車)が1969年から1979年まで製造・販売した中型4トンクラストラックである。
1969年、FC/DC系の後継として登場。当時3t積みまで用意されていたダイナと、5t積み以上の大型トラックDA/FA115C系とのギャップを埋めるモデルである。当時は4tクラスのキャブオーバー型トラック市場の成長期で、ライバルには既に傘下に収めていた日野自動車のレンジャーKL型、後にいすゞ・フォワードに発展するセミキャブオーバー型のいすゞ・TY型、三菱ふそう・ファイターの前身になるT620型、日産自動車のSC/QC80型など強力なライバルが揃っていたが、やはり同年東洋工業も同じく4トンクラスのマツダ・ボクサーでこのクラスに新規参入している。
名称上はダイナの姉妹車のようであるが、当時のU10系ダイナとは外観・構造的に共通点は少なく、むしろDA/FA115C系の縮小版という印象が強い。例えばギアシフトもダイナは3t積でもシンクロメッシュを搭載した4速コラムシフトであったが、マッシーダイナは1速ノンシンクロの5速フロアシフトとなっており、プロのトラックドライバー向けの設計であった。
搭載エンジンによって形式名は異なり、F型3878cc・130PSガソリンエンジン車はFC10、レンジャーKL型と同じ、日野自動車製DQ100型4507cc・105psディーゼルエンジン車はQC10と呼ばれた。この時期になっても燃料費の面で競争力を失っていたガソリン車を用意しているのは、トヨタが長年ガソリンエンジンの大型トラックを得意としており、消防車や特殊車両、商店や工場での自社使用など、燃料費をあまり問題としない根強いガソリン車需要層の支持を得ていたためである。
日本最大の自動車メーカーの製品であるものの、燃費が不利なガソリン車中心のラインナップが災いしたほか、変速にダブルクラッチが必須になるなど、運転の煩雑さから4t車の主要な顧客である運送業者が敬遠するようになり、マッシーダイナの販売台数は日野・三菱ふそう・いすゞ・日産ディーゼルの4t車と比較すると非常に少なく、街で見かける機会は多くなく、そのままの姿で数年間継続生産された。
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