シラノ (映画)

2021年のイギリス・アメリカ合作ロマンティックミュージカル映画 ウィキペディアから

シラノ』(原題: Cyrano)は、2021年に公開されたアメリカ合衆国イギリスカナダ合作によるミュージカル恋愛ドラマ映画。1897年のエドモン・ロスタン戯曲シラノ・ド・ベルジュラック』を原作としたシュミットの2018年の舞台ミュージカルを基としている。監督はジョー・ライト、脚本はエリカ・シュミット。

概要 シラノ, 監督 ...
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ワールド・プレミアは2021年9月2日に第48回テルライド映画祭英語版で行われた。アメリカ合衆国では2021年12月17日にロサンゼルスで1週間限定の上映を行い、その後、2022年2月にユナイテッド・アーティスツ・リリーシング配給で公開された。

シラノ・ド・ベルジュラックは実在の剣豪であり作家だが、戯曲は脚色されており、実際の生涯は異っている。

ストーリー

17世紀フランス。シラノは剣豪で、詩人としても名高い兵士だが、容姿の醜い男だった。幼馴染のロクサーヌに恋をしていたが、打ち明けられないシラノ。ハンサムなクリスチャンに一目惚れしたロクサーヌは、シラノに彼の友達になるよう頼んだ。口下手で野暮なクリスチャンのために恋文を代筆するシラノ。

クリスチャンのふりをして、物陰からロクサーヌに語りかけるシラノ。美しい愛の告白をクリスチャンの言葉と信じ、その夜のうちに結婚式を上げるロクサーヌ。だが、式の直後にシラノとクリスチャンは招集され戦地に向った。

クリスチャンの名で毎日、最前線からロクサーヌに恋文を送るシラノ。シラノの恋心に気づいたクリスチャンは、ロクサーヌに真実を告げろと言い残し、敵の銃弾の前に飛び出した。クリスチャンの死を知って、修道院に引き篭もるロクサーヌ。

真実を告げぬままロクサーヌの元に通い続けるシラノ。3年後、争いで深手を負い死を覚悟したシラノは、それを隠し、ロクサーヌに「クリスチャンの最後の手紙」を見たいと頼んだ。シラノが文字を見ずに内容を暗唱するのを見て、手紙の主がシラノだと知るロクサーヌ。愛していると泣くロクサーヌの腕の中で、シラノはこと切れた。

キャスト

※括弧内は日本語吹替。

主人公。フランス軍の兵士でありロクサーヌに思いを寄せる詩人。ロクサーヌ以外の女性にはあまりモテない。
ヒロイン。シラノが思いを寄せている幼馴染の美女。
シラノと同じ隊に配属され、ロクサーヌが思いを寄せる新兵の美青年。シラノと異なり、あまり頭が冴えるタイプではない。
ロクサーヌに求婚している公爵。シラノを敵視している。
ロクサーヌの付き添い。
日本語版スタッフ:演出:久保宗一郎、翻訳:小西恵、調整:吉田佳代子、録音:大谷征央、制作:東北新社

製作

2020年8月にメトロ・ゴールドウィン・メイヤーが権利獲得を発表したこの映画はエリカ・シュミットが自身の舞台ミュージカル『シラノ』を原作に脚本を書いた。製作はワーキング・タイトル・フィルムズが担当し、ジョー・ライトが監督に就任した。ピーター・ディンクレイジヘイリー・ベネットは舞台ミュージカルと同じ役を演じ、さらにベン・メンデルソーンブライアン・タイリー・ヘンリーもキャストに加わった[3]。2020年9月にケルヴィン・ハリソン・Jrもキャストに加わった[4]。その後タイリー・ヘンリーは降板し、代わりにバシール・サラフディン英語版が加わった[5]。この映画の音楽は舞台ミュージカルでも作曲と作詞を手がけたザ・ナショナルのメンバーが手がけた[3]

主要撮影は2020年10月にCOVID-19パンデミック中のイタリアシチリアで始まった[6][5]

公開

2021年9月2日にテルライド映画祭でワールド・プレミアが行われた[7][8]。その後更にハンプトン国際映画祭英語版[9]ミルバレー映画祭英語版[10]ローマ国際映画祭[11]サバンナ芸術工科大学英語版で上映された[12]

アメリカ合衆国では当初は2021年12月25日に限定的な劇場公開が予定されていたが、後に12月31日に変更された[5]。2021年11月、この映画の公開計画はユナイテッド・アーティスツ・リリーシングによってアカデミー賞レースにより有利な時期に変更された[13]。12月17日にロサンゼルスで1週間上映された後、2022年2月25日に公開された。

また本作は、2022年3月17日にメトロ・ゴールドウィン・メイヤーがAmazonに買収される前に配給した最後の映画となった[14]

評価

Rotten Tomatoesでは16件のレビューで支持率は88%となっている[15]Metacriticでは6件のレビューで加重平均値は73/100となっている[16]

受賞とノミネート

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発表 部門 対象 結果 参照
デトロイト映画批評家協会賞 2021年12月6日 作品賞 『シラノ』 受賞 [17]
主演男優賞 ピーター・ディンクレイジ 受賞
音楽賞 『シラノ』 ノミネート
ワシントンD.C.映画批評家協会賞 2021年12月6日英語版 音楽賞 アーロン・デスナー英語版ブライス・デスナー英語版 ノミネート [18]
サテライト賞 2022年1月5日英語版 ドラマ映画賞 『シラノ』 未決定 [19]
映画主演男優賞 ピーター・ディンクレイジ 未決定
衣裳デザイン賞 マッシモ・カンティーニ・パリーニイタリア語版 未決定
ハリウッド批評家協会賞英語版 2022年1月8日 コメディ/ミュージカル映画賞 『シラノ』 未決定 [20]
主演男優賞 ピーター・ディンクレイジ 未決定
歌曲賞 "Every Letter" 未決定
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参考文献

外部リンク

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