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『サンダーバード』(Thunderbirds)は、2004年に制作されたイギリス・フランス・アメリカ合衆国合作の映画。SFテレビシリーズ『サンダーバード』の3回目の映画化作品。
サンダーバード | |
---|---|
Thunderbirds | |
監督 | ジョナサン・フレイクス |
脚本 |
マイケル・マッカラーズ ウィリアム・オズボーン |
原案 |
ピーター・ヒューイット ウィリアム・オズボーン |
原作 |
キャラクター創造 ジェリー・アンダーソン シルヴィア・アンダーソン |
製作 |
ティム・ビーヴァン エリック・フェルナー マーク・ハッファム |
製作総指揮 |
ライザ・チェイシン デブラ・ヘイワード |
出演者 |
ブラディ・コーベット ビル・パクストン アンソニー・エドワーズ ソフィア・マイルズ ベン・キングズレー |
音楽 |
ラミン・ジャヴァディ ハンス・ジマー |
主題歌 |
BUSTED「Thunderbirds Are Go!」 V6「サンダーバード-your voice-」 |
撮影 | ブレンダン・ガルヴィン |
編集 | マーティン・ウォルシュ |
製作会社 |
スタジオカナル ワーキング・タイトル・フィルムズ |
配給 |
ユニバーサル・ピクチャーズ UIP |
公開 |
2004年7月23日 2004年7月30日 2004年8月7日 |
上映時間 | 95分 |
製作国 |
イギリス アメリカ合衆国 フランス |
言語 | 英語 |
製作費 | $57,000,000[1] |
興行収入 |
$28,283,637[1] 10.0億円[2] |
テレビシリーズと前2作の映画は人形劇で、ミニチュアによる特撮が主体だったのに対し、本作は俳優による実写版で、CG映像をフルに活用した作品である。アメリカ合衆国では2004年7月24日、日本では2004年8月7日に公開。ユニバーサル・ピクチャーズ配給。日本語版では、国際救助隊トレーシーファミリーの吹き替えと主題歌をV6が担当した[3]。
1965年にジェリー・アンダーソンが製作した人形劇(スーパーマリオネーション)のテレビシリーズ『サンダーバード』は、2本の映画版(『サンダーバード 劇場版』、『サンダーバード6号』)が製作されたが、いずれも興行成績は不振に終わった。『サンダーバード』の諸権利はイギリスのテレビ放送局ATVが所有していたが、1981年に同局が閉局すると、転売が繰り返された後、1995年[4](1997年とも[5])にイギリスの映画会社ワーキング・タイトル・フィルムズ[注 1]が映画化権を取得し、同社の経営者の一人であるティム・ビーヴァンにより、実写映画化の準備が始まった。ジェリー・アンダーソンによれば、彼はプロデューサーと監督から夕食に招待されたが、すでにクリエイティブの人員は足りているとの理由で、スタッフとして雇われることはなかったという[6]。このとき予定されていた監督は、ピーター・ヒューイット[注 2]であったが、製作は中止されてしまった[5]。
紆余曲折を経て、ピーター・ヒューイットとウィリアム・オズボーン[注 3]の原案を元に、オズボーンとマイケル・マッカラーズ[注 4]が脚本を仕上げ、監督には、『新スタートレック』でウィリアム・ライカー副長を演じ、映画版『スタートレック ファーストコンタクト』、『スタートレック 叛乱』で監督を務めた、アメリカ人のジョナサン・フレイクスが起用されることになった。フレイクス起用の理由は、アメリカ市場に食い込むためアメリカの観客を熟知しており、VFXやCGIを使った作品で経験豊富な人物であったからである[4][5]。そのVFXは、イギリスのフレームストアCFCが手がけることとなり、マイク・マッギー[注 5]と、マーク・ネムルス[注 6]が、CGIはクレイグ・リン[注 7]がスーパーバイザーを務め、SFXは、ジェイソン・マッキャメロン[注 8]らが担当した。また、編集は『シカゴ』でアカデミー編集賞を受賞したマーティン・ウォルシュ、音楽は『ライオン・キング』でアカデミー作曲賞を受賞したハンス・ジマーが担当した。
時代設定は、オリジナル版の2065年から2020年に変更され、かつてのオリジナル版や映画版を見たことがない世界の大多数の人々のために、国際救助隊の「トレーシー・ボーイズ」の5男アランの成長を描きながら、『サンダーバード』を紹介するストーリーとなった[5]。アラン役には、『サーティーン あの頃欲しかった愛のこと』に出演したブラディ・コルベットが抜擢され、『ER緊急救命室』のマーク・グリーン役で知られるアンソニー・エドワーズや、『ガンジー』でアカデミー主演男優賞を受賞したベン・キングズレーらが脇を固めた。メカもオリジナルのデザインを尊重しつつ変更が加えられた。撮影は、007シリーズで知られるロンドンのパインウッド・スタジオで行われ、国際救助隊の秘密基地のあるトレーシー・アイランドのロケはセーシェルで実施されて、2年間にわたる製作期間の末、本作は完成した。だが、続編も予定され(日本を舞台にする構想だったらしい)、フレイクス監督やキャストの多くが参加意欲十分であった[4]にもかかわらず、興行成績は不調に終わり、続編製作には到らなかった。
2020年、元宇宙飛行士で大富豪のジェフ・トレーシーは、私財を投じて国際救助隊を設立していた。天才科学者・ブレインズの開発した救助メカ「サンダーバード」を操縦するのは、ジェフの息子たち「トレーシー・ボーイズ」だったが、五人兄弟の末っ子であるアランは、まだ救助活動に参加させてもらえないことを不満に思っていた。
ある日、トレーシー家で働くキラノの兄で、かつて国際救助隊に救出されなかったことを逆恨みするザ・フッドが、救助隊の秘密基地のあるトレーシー・アイランドの場所を突き止め、潜水艦で接近した。フッドと彼の手下たちは宇宙空間のサンダーバード5号をミサイルで攻撃し、その救助にジェフと四兄弟がサンダーバード3号で向かった隙に、島を制圧した。フッドの真の目的はロンドン銀行襲撃であり、フッド一味はサンダーバード2号を奪ってロンドンに向かった。
アランは、ブレインズの息子・ファーマット、キラノの娘でありフッドの姪にも当たるティンティン、そしてイギリス貴族で救助隊のエージェントでもあるレディ・ペネロープと協力して、サンダーバード1号でフッド一味の後を追い、彼らの陰謀を粉砕するのだった。
登場人物は、オリジナル版からある程度設定が変更されている。
オリジナル版を参考にして、最新の航空力学によるフォルムの修正に加え、機能にも変更がある。オリジナル版と比較すると4号は新規のデザイン、1号と3号は比較的オリジナルに近い。2号と5号はその中間で、大幅にデザインが変更されているがオリジナルの雰囲気も残している。
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