『サガ スカーレット グレイス』(SaGa SCARLET GRACE)は、スクウェア・エニックスより2016年12月15日に発売されたPlayStation Vita用ゲームソフト[2]。
| このフィクションに関する記事は、ほとんどがあらすじ・登場人物のエピソードといった物語内容の紹介だけで成り立っています。 |
バージョンアップ版となる『サガ スカーレット グレイス 緋色の野望』(サガ スカーレット グレイス ひいろのやぼう、SaGa SCARLET GRACE Ambitions)についても本項で扱う。
サガシリーズ25周年記念タイトルにして、コンソール機向けとしては2002年発売の『アンリミテッド:サガ』以来14年ぶりとなる完全新作タイトル。2014年12月14日のニコニコ生放送において『SAGA2015(仮称)』の仮題で制作が発表された[3]。2015年9月15日に開催された「SCEJA Press Conference 2015」にて正式タイトルである『サガ スカーレット グレイス』が発表された。タイトルの意味は「緋色の恩寵」。
主人公は4人用意されており、それぞれメインシナリオが異なる。バトルに参加できるパーティーメンバーは5人。また、本作はPlayStation Vita TVには対応していない[4]。
作者の河津秋敏は略称として『SSG』『スカーレット』を推奨している。
2018年にキャラクターボイスや新規シナリオを追加したバージョンアップ版『サガ スカーレット グレイス 緋色の野望』をPlayStation 4、Nintendo Switch、Microsoft Windows(Steam)、スマートフォン(iOS / Android)向けに発表、同年8月2日に発売した[5]。
かつて、星神を裏切った「ファイアブリンガー」という一柱の神がいた。その神は邪神となり、星々の彼方に追放されたが、彗星になって還ってきた。ファイアブリンガーの接近によって冥魔達も活発化し、星は大きな混乱に見舞われる。
星神はある人間に力を与えた。その男は人々を束ね、邪神に対抗するための帝国を築き、力を合わせて戦った。邪神は去り、星には平和が訪れたかに思えた。しかし、邪神は150年に一度の周期でまた還ってくる。
人々は歴代の皇帝の元で邪神と戦ってきた。そして、7度目の戦いでようやく邪神ファイアブリンガーを打ち破った。邪神の彗星は砕け散り、1000年に渡る長き戦いの歴史には終止符が打たれた。
しかし、邪神が消滅したことで帝国もまた不要になり、反乱が起こった。邪神を破った皇帝は暗殺され、帝国は内乱により瓦解した。
それから70年後、新たな脅威が迫りつつあった。
帝国が瓦解した混乱の時代に、人々は星神に救いを求めるが、神々も共通の敵を失ったことで勢力争いをしていたのだった。この間に冥魔達は徐々に力を取り戻し、地上の支配権を得るべく活動していた。砕け散り、地上に降り注いだ邪神ファイアブリンガーの破片・「スカーレット グレイス」を求めて。
※声は特筆性のない場合、『緋色の野望』でのキャスト。
メインキャラクター
- ウルピナ
- 声 - 内田真礼
- 武家貴族ユラニウス家の令嬢。フルネームはユラニウス・マクシミア・ウルピナ。頭に花の飾りをしており、可憐で明るく正義感の強い性格で、世間知らずな一面もある。一方で、四将軍家の令嬢としての自覚があり、要所要所では令嬢らしいふるまいをしっかり見せ、剣将軍家の生まれに相応しく長剣の扱いを得意とするほか、政治の才能にも長けている。「5つの武器種の特定技を習得」と習得困難な二刀流をイベントによって使いこなせるようになる。
- 統治するロニクム州では民から慕われている。家族からも愛されており、父親が旅に同行しようとしたら兄や継母も声を上げたりする。
- 彼女は帝国再興を目指し、偽皇帝の存在を認めず、星神を信仰しているなど自身や人間の立場に従順なスタンスだが、父親はあまり帝国再興は望まれていないのではとして乗り気ではない様子。
- 他の四将軍家のうち、魔将軍家「グウィネズ」は令嬢が彼女の兄と許嫁であり、彼女自身も義姉(予定)に懐いている様子。一方、盾将軍家「イラクリオス」は母親がそこの令嬢であったが、ユラニウス家に嫁いできたことで少なくとも叔母からはあまりいい感情を持たれていない。弓将軍家「ヤンヨウジ」との関連は不明。
- メインシナリオは「大地の蛇」。突如襲来してきたサウノックの使徒の操る土傀儡に国を襲撃される。さらに大地の蛇を鎮めることができる「皇帝の大鋸(おおぎ)」を唯一扱えるのがユラニウス家であったため、それを巡る騒動にも巻き込まれることになる。4つのメインシナリオの中で段階ごとの目的地がはっきりしており、ほぼ特定のルートで州を移動する一本道で進む。基本的に一度進むと前の州に戻れないことが多く、さらに素材が大量に入手できる北東界外を活用できるタイミングが遅いため、素材不足に陥りやすく装備の強化が非常にしづらい。
- 1周目に主人公となる確率が高く設定されているらしく、作中の設定をあまり把握していないプレイヤーと四将軍家の内側しか知らない世間知らずなウルピナとで概ね合致した目線で世界を取り巻く状況を知ることができる。他キャラのストーリー上でも、レオナルドほどではないが若干特殊な扱いを受けることがある。
- モンド
- 声 - 木村雅史
- ユラニウス家家臣。ウルピナお付きの壮年男性。槍を得意とする。ユラニウス家に深く忠誠を抱いており、ウルピナが「妖精の繭」の中に姿を消した時は7日間そばで待ち続けた。
- ソロン
- ユラニウス家後備兵団。ブロンドの長髪の男性術師。
- ツィゴール
- ユラニウス家浸透兵団。虎髭にヘッドバンドを身に着けた沈着な男性。弓を得意とする。
- ネッサ
- ユラニウス家遊撃兵団。小剣を得意とする茶髪ショートボブの女性。
- ヤマト
- ユラニウス家重装兵団。全身鎧に身を包んだ男性。大剣を得意とし、耐久にも秀でる。遠慮なく狙われやすい場所へ配置して下さいと進み出るなど、盾役を買って出る。
- ベアトリス
- ユラニウス家新鋭兵団。棍棒を得意とする女性。守備より攻めが好き。ヤマトと並ぶ耐性の持ち主。
- レオナルド
- 声 - 内田雄馬
- 元々はワルな不良だったが、足を洗って農民となっていた。作中では分かりづらいが、センスに難がある様子。しかしある時行き倒れになった女性「サーシャ」が気を失う寸前に口にした言葉を聞いた身として、土地を売り払い彼女の目的地「アイ・ハヌム」を探す旅に出る。大剣を得意とする他、耐久力に長ける。
- メインシナリオは「緋の欠片」。生まれた時から自身も持っていたという緋の欠片の反応を頼りに、各地で緋の欠片を集める。本作の主題ともいえるシナリオを担当している影響で、残り3つのシナリオが全てサブイベントに近い形で発生するなど、扱いが他の主人公とは全く異なる。また、プレー中に他の主人公格キャラを仲間にできるのも、逆に他の主人公のシナリオをプレー時に仲間にできる主人公キャラも、彼だけ。ウルピナ同様に1周目に選択される可能性が高くなっている。
- エリザベート
- 声 - 阿澄佳奈
- 地主の娘。レオナルドと幼馴染で、「リサ」「レオ」と呼び合う。棍棒を得意とするが、苦手な武器種・術属性がない。恋人ではないが、少なくともリサは気になっているらしく女性のメンバーが増えると不機嫌になったりする。
- タリア
- 声 - 田中敦子
- 陶芸家の女性。長い黒髪を結っており、和服を着ている。世界の歪みが原因で自分の作品が歪むようになってしまったため、歪みの原因を突き止めるために旅に出る。詳細は明かされないが魔女であったらしく、術の行使を得意とする。
- メインシナリオは「不死鳥」。近くに降り立った不死鳥が歪みの原因と考えて追跡するが、やがて誰かしらが自分に干渉していることに気付く。ウルピナと同じくメインシナリオをクリアすると他のシナリオ2つをクリアする形だが、最初から自由に州を移動できるため行動の自由度は2番目に高い。
- カーン
- 声 - 井上和彦
- 近隣に住む男性。東帝国「エルワカン」の元・近衛隊隊員で、キラーズという傭兵集団と行動を共にしている。槍が得意。ウルピナ編でも登場するが、その際はまだ近衛兵である。他の主人公でのプレー時も仲間になるパートナーキャラは、このカーンのみ。
- トマト
- 冒険家集団キラーズのメンバー。初期装備は斧。赤髪のオールバックと、やや赤い褐色の肌が特徴の中年男性で、トマトになるのは敵の方だと豪語する。
- スネイル
- 冒険家集団キラーズのメンバー。初期装備は棍。体力に秀でた青年。曰く、のろまではなく僕は堅実。
- クイーン
- 冒険家集団キラーズのメンバー。初期装備は細剣。黒のドレスに金髪をなびかせた女性。女王の座は譲らない、とタリアを牽制する。
- ハウス
- 冒険家集団キラーズのメンバー。初期装備は素手。嫌われ者だが、それは、もっと嫌われてる奴を始末するためだという。
- コンパス
- 冒険家集団キラーズのメンバー。初期装備は剣。黒い服に身を包み、瞳と髪と同じシルバーの色の胸当てをする冷静な女性剣士。
- バルマンテ
- 声 - 楠大典
- 処刑を執行する法定処刑人。執政シグフレイから次々に処刑執行を要求され、最後にシグフレイの首をも落とすことになるが、その際にシグフレイに7度蘇ると予言されたことで、シグフレイの首を7度落とすために彼を探し出すことになる。法定処刑人としての自負があり、処刑対象に関することだと融通が利かないことがある。処刑人らしく斧を使うが、技術力が低く適性はあっても相性が悪い。
- メインシナリオは「シグフレイ」。各地でシグフレイが現れたという話を聞くたびにその地に赴き、処刑してケイ州に戻る、を繰り返す展開。移動先の制限があり、寄り道しようとすると止められる場合がある他、目的地に向かう途中で特定の州に立ち寄ることで他のシナリオが発生する。完全に行動が自由になるのは最終盤である上に条件付きで、最も自由度が低い(ただし単純な移動制限だけで考えるなら、ウルピナ編よりも緩い)。
- アーサー
- 声 - KENN
- ヤンヨウジ家に仕える法務書記官。土・金行の術を得意とする。女性の取り巻きなどがおり、情報収集を任せたりしている。配下のメンバーの中にはどちらかというと彼に縛られているものもいる様子。
重要キャラクター
- 大地の蛇
- 地に大穴を開けて現れる巨大な蛇。不死身であり、状況の対処には皇帝の大鋸(見た目はチェーンソー)をユラニウス家の人間が振るって封印する必要がある。大鋸は冥魔との繋がりを断つものであり、アスワカンを牛耳る「神聖共和国」に管理されている。
- 冥魔サウノックによって操られている。存在すると精霊の力を歪めてしまうものの使役状態でなければ凶悪な存在ではないらしく、原因であるサウノックとその「針」を排除してしまえばおとなしくなる。
- 雑魚として出現する「土蛇」の上位種といえる存在であり、他のシナリオボスに比べると頻繁に対決機会がある上に特殊性の乏しい戦闘であるため戦いやすい相手である。また、最大HP割合ダメージを発生させる毒が有効。
- サーシャ
- ファイアブリンガーの残滓である緋の欠片を破壊するために旅をする女性。とある理由で主人公の所持品に欠片を探知する力を与える。
- 実は「アレクサンドラ」という女性に水の大精霊が憑依した状態であり、その行動基準は人間のそれとは異なる。詳細は不明だが、ファイアブリンガーだけでなく星神も嫌悪している。ウルピナ・タリア編ではそれぞれ別キャラクター扱いで条件次第で加入する。
- 破壊時には玄蟲と呼ばれる不気味な蟲の姿となる。その異形のため、初破壊時には主人公たちに慄かれる。この玄蟲が水の大精霊なのかは不明[注釈 1](ちなみに、五行の由来である中国神話で同じく「玄」がつく聖獣は水神である)。
- 選択肢によってはこの玄蟲とも戦闘になる場合がある。シナリオボスに当たるが、4つのシナリオの中で唯一ボス戦闘を回避することができる相手である(バルマンテ編では戦闘は不可避)。
- 不死鳥
- 炎の大精霊。不死とあるが、寿命があり弱体化している状態ならば一時的に滅することはできる。その後、卵から再生する。再生後は再び弱体化するまで一切ダメージを与えられない、正に不死の存在。
- 弱体化時も、大精霊であるため強力な力を纏っており、その力を得るために卵を求め人間や魔物が集まってくる。そういった事も有り、不死鳥自体が意図せずとも、降り立った場所では大抵騒動が起きる。
- 前述のように通常ではダメージが与えられず、特殊な条件を満たす必要がある。ヒントは不死鳥との戦闘開始時に表示される。その特性上、被ダメージが多くなりがち。
- シグフレイ
- 正義を騙り多くの民衆を無実の罪で斬首に処したコハン城の元・執政。物腰自体は柔らかい。その目的は星神の力を削ぐことにあるようである。
- バルマンテ編では斬首刑に処しても百日経たずに復活し、復活すると別人に乗り移るなどで姿を変えることがある。その都度、復活場所で騒動を起こしては告発されて斬首刑に処される。果ては悪霊として出現するなど謎が多い。
- 共通シナリオでは各地での騒動を引き起こすことは同じであるが、追いつめられると都度逃げてしまうため斬首刑に処されることはない。悪霊化や憑依などはせず、主人公からは変装の名人と認識されている様子。
- 強力な術とモンスターの召喚、さらには術詠唱中以外は物理攻撃に対して高確率で盾ガードが発生するという非常に厄介な特性を併せ持つ。
- ファイアブリンガー
- 声 - 杉田智和
- かつて十二星神から遣わされた存在で、人に火を与えたはいいがそれをきっかけに冥魔の暗躍などもあって地上が荒れ果てるきっかけとなして追放された邪神。しかし、今でも復活を企んでいる。
- その姿だけはローディング画面などで当初から目にすることができる。両手には二振りの剣「レーヴァテイン」を持ち、逞しい男性の姿をしている。
- しかし、その伝承はほぼ偽りであった。本来の彼は非常に頭が回り、容赦のなさと優しさを持った正しく火のような存在。世界が生まれ、精霊が生まれ、その後に生まれた最初の神である。火を与えたことは事実であるが、それとは関係なしに自分より後に生まれた神々が人間を利用して争うなどしたのであった。その事態に対処するため、呼び出したのが異世界の神であった十二星神である。かくして、悪しき神々は冥魔へと落とされ、争いがなくなった。
- その後、十二星神はファイアブリンガーに地上を自分たちに明け渡してほしいと頼み込む。助けてもらった恩があるためか了承するも、時折戻ってこれるように条件を出す。星神の1000年に1度という希望に対して700年に1度という契約にしようとするも、星神は7000年に1度に改変してしまう。が、これを読んでいた彼は1000年に7度という契約を成立させることに成功する。すると今度は星神は人間たちに偽りの伝承を吹き込み、地上を掌握せんとするファイアブリンガーを撃退させる手駒としたのである。
- かくして7度目の撃破によって消滅したかに見えたが、それすらも計算のうちであった。自身は地上の神として君臨するにはもはや力が足りず、かといって悪辣な十二星神には任せておけないため、自身が懇意にした人間の中から導くものが現れるように仕向ける。帝国の崩壊と暗躍する星神や冥魔、さらには自身の欠片によって引き起こされる世界の混乱を全て人間を成長させる試練として利用し、最後に自分が最後の試練として君臨する、という計画を遂行したのが本作である。
十二星神
- アダマス
- 作中解説「金属を加工する技術を手にした人間は多くのものを造れるようになったが、そのほとんどは武器や防具であった。」
- 鍛冶の星神。恩寵は敵の防御力が高い状態の時などに味方の攻撃力を上げる「アダマスの支援」。
- アシュテール
- 作中解説「女神の慈愛に満ちた雨は、荒れ果てた大地に恵みをもたらすだろう。何度荒れ果てようとも、たとえそれが一時の慰みであっても。」
- 農業の星神。恩寵は状態異常を受けた時などに味方の状態異常とHPを回復する「アシュテールの慈愛」。
- バートレット
- 作中解説「旅人や商人の守護神であり、人々には商業の神として崇められている。だが彼は狡知に富み詐術に長けた計略の神でもあったのだ。」
- 交易の星神。恩寵は戦闘中盤以降に敵が多く残存している時などに敵の防御力・素早さをダウンさせて眠らせる「バートレットの計略」。
- ディーマージュ
- 作中解説「彼女の嘆きは嵐や荒波となり、すべてのものを呑み込まんとする。故に船乗りたちは彼女を奉る祠を建て、航海の無事を祈るのだと云う。」
- 航海の星神。恩寵は敵の連撃が発生した時などに敵に混乱付与のダメージを与える「ディーマージュの嘆き」。
- イムホキエル
- 作中解説「彼が伝えた建築技術は帝国無き今でもその姿を各地に残し続けている。そしてそれらは、建築が人間社会を構築していると唱える彼の誇りそのものである。」
- 建築の星神。恩寵は敵の攻撃力が高い状態の時などに味方の防御力を上げる「イムホキエルの加護」。
- カダ
- 作中解説「かの医神によりもたらされた医療によって、人はより永く生きられるようになった。彼らの命を救ったのは名の無い草花たちであった。」
- 医薬の星神。恩寵は敵に余力がある状態で大ダメージを受けた時などに味方のHPを大きく回復する「カダの癒し」。
- ヴァッハ
- 声 - 西田望見
- 作中解説「その眩い輝きは、まさに彼女の偉大さと神秘性の象徴であるといえる。彼女の魔術はあらゆる不可能を可能に変えるであろう。」
- 魔術の星神。恩寵は全ての恩寵と同じ条件で発生し味方の全ステータスアップとHPの回復を行う「ヴァッハの眩耀」。
- 戦闘が発生する星神。赤紫の衣装をまとった女性の姿をしている。「ヴァッハズトイ」というモンスターが存在する他、唐突に巡礼者へ(本気ではない形で)攻撃を仕掛けるなど、悪い意味で遊び好きな様子を見せている。
- マリガン
- 声 - 近藤浩徳
- 作中解説「かの獣神はあらゆる武具を使いこなし多くの敵を討ち取った。天より降り注ぐそれらは数多の戦場で勝ち取った戦利品なのだろうか。」
- 武術の星神。恩寵はHPが敵の方が多く残っているような劣勢時などに敵全体に大ダメージを与える「マリガンの狂騒」。
- イベントで戦闘が発生する他、作中で唯一会話が発生する星神。己が強くなることにしか興味がないらしく、人間・大地の蛇・ファイアブリンガーなど対象を選ばず利用し、さらに人間を口封じとして殺そうとするなど悪辣な面を見せる。
- シャムス
- 作中解説「その雷はあらゆる過ちを正し、規律を破る者に裁きを下すであろう。いかなる者であろうとも法律神の裁定から逃れる術はない。」
- 法律の星神。恩寵は敵がBPの多い技を使用しようとした時などに高確率でスタンさせる攻撃「シャムスの裁定」。
- テヘドラ
- 作中解説「彼女は形あるものを慈しみ、分け隔てなくその身に抱いたと云う。命の有無は彼女にとって愛でるうえで重要なことではなかったのだ。」
- 工芸の星神。恩寵はステータスダウンとダメージを負っている時などにステータスダウン解除と味方のHPを回復する「テヘドラの抱擁」。
- トゥクツ
- 作中解説「草原を旅するときに吹く追い風は、良い旅路を旅人にもたらすと伝えられている。彼の恩寵を初めて授かったのは若い羊飼いであった。」
- 遊牧の星神。恩寵は味方より素早い敵が多い時などに味方の素早さを上げる「トゥクツの追風」。
- ウズメ
- 作中解説「彼女の舞は見たものすべての心を虜にし、昂らせた。神々ですら彼女の舞から目をそらすことはできなかったと云われている。」
- 芸術の星神。恩寵は敵に余力があり味方の行動が制限されている時などにBPの現在値と最大値を2アップさせる「ウズメの激励」。
サブキャラクター
- マクシミアス
- 声 - 青木強
- 帝国四将軍家たる武家貴族ユラニウス家の当主。アントニウス、ウルピナの父。ロクニム州の中心都市シルミウムを本拠地とする。
- アントニウス
- 声 - 阪口周平
- ユラニウス家の跡継ぎで、ウルピナの兄。ブロンドの長髪をなびかせる天才的な剣の腕の持ち主。
- ヒルダ
- 武家貴族ユラニウス家当主マクシミアスの後妻。アントニウス、ウルピナ兄妹とは血の繋がりのない継母。家族仲は良好で、夫不在のシルミウムの留守も預かる。料理に洗濯、人生相談。仲間の世話に至るまで任せられる才女。
- チアーゴ・リズボア
- 声 - 江口拓也
- ロニクム州シルミウムの北東、セレナイフ州との境にあるパルム城を治める怪しげな侯爵。混乱に乗じてウルピナを捕らえようと目論む。普通でないところに、面白さや美しさが存在するものだという考えの持ち主。
- オグニアナ
- ユシタニア州にある、三代に渡って女王が支配する山賊の国グルモン女王国の七人の王女の一人。王位継承には興味が無く、それよりも世界を見てみたいと願う少女。初期装備は斧だが、槍が得意。
- ミラーネ
- ユシタニア州のアシュテール修道女。緑の修道服に身を包む。星神アシュテールを、お腹いっぱい食べさせてくれる素敵な女神さまと敬う。回復術を得手とする。
- エリセド
- 声 - 伊藤静
- 帝国四将軍家のひとつ、魔将軍グウィネズ家の令嬢。ウルピナの兄アントニウスの許婚。
- ヨーマン
- 金にがめつい船乗りの男。神聖共和国の目をかいくぐり、テスティカと帝都アスワカンの間の密航を橋渡ししている。棍棒を得意とする。その祖先は、ユラニウス家に船手衆として仕えていた。
- グリフィン・ウルステル
- 声 - 近藤浩徳
- リーア辺境州の廃村で、一人剣の稽古に勤しむ老人男性。ウルピナには『妖精』と思われていた。ウルピナの兄アントニウスとはかつて立ち合い、その才に嫉妬さえ感じたという。大剣を得意とする。
- チチ
- 妖精信仰の強いリーア辺境ムロスに住む彫金師の娘。妖精に嫉妬されてしまう、と州の外へは出たことがなかったが、妖精のいたずら、として旅に加わる。初期装備は剣だが知力や集中力、技術力もそこそこある。
- ルイース・ダーリング
- ニューワイズに住む『イルフィー海最後の灯台守』。年老いた父母と暮らす壮年男性。体術を得意とする。珍しくフルネーム表記で仲間に加わるキャラクター。
- ソクラテス
- エディンポートに暮らす青年。一人称は僕。自分なんかを仲間にしても本当に役に立たないとは言いつつ、自分も何か出来ないかと模索している。魔物にも興味津々。槍が得意。
- アングル
- ニューワイズに住む商船の船長。右目の下にピンクのハートのタトゥーが入っている。船を操るのは得意だが、他のことはからっきし。初期装備は小剣。
- ラマール
- セレナイフ州ゼーニャ警備兵。褐色の肌に白髪、髭を蓄えた屈強な男。地域の産業にも詳しい。恩義を果たすため、また、共に戦うことが、結局はゼーニャの安全保障になることを信じて間に加わわる。木術を得手とする。
- ティシサック
- 北東外界の知られざる村に住む女狩猟者。様々な獲物を狩っていた。魔物は素材になるが好まない。一人称はわし。初期装備は槍だが弓も使いこなし、大剣を除いた武器を扱える。
- ローソン
- 声 - 楠見尚己
- テルミナ州代官を務めるロー家の長。美人には弱い。自由に人生を楽しむため、息子である副代官ローカイにテルミナ州を任せ隠居し、旅に出る。術を得意とする。
- ローカイ
- テルミナ州代官ローソンの息子。水軍の指揮や用兵を得意としている。錬金術の知識にも長けている。旅の仲間には加わらない。
- ネエ
- ロクニム州ルーグ村のネエちゃん。表記の通り、名前がネエである。ピンクの洋服に身を包んだ少女。ウルピナを慕っている。
- イグナシウス
- ロクニム州のヨヴァ川とサナウ川の合流地点、オラグ池に浮かべる船を貸し出している船小屋の主。息子がネクワに住んでいる。ただのボート屋のオヤジじゃないらしい。
- ムアダナイト
- 南方のメリダ海岸との交易地点、ネクワの町長。『私が、町長です』
- ナシール
- かつてアスワカンに住んでいた先祖がヘマをやらかし、ヌマディカ辺境州のかつての州都べリケに流されそこで生まれ育った。黄金の都を掘り当てようと集まる者たちに囲まれる生活に失望していたが、旅に出ることで俺の人生はこれからが勝負だと意気込む。初期装備武器は大剣。
- ホンスワン
- ヌマディカ辺境州アシナの村に住む青年。ニュウ族での名はセルハーン。緋の欠片を手にしたことで絶望していたが、主人公の姿に未来を見出す。初期装備武器は弓。
- ネヴァーン
- ハイバーニア州にある小さな小屋に、一人称が『ボク』の妹と住んでいる紫色の髪の魔法使い姉。破天荒な行動で妹を初め周囲を振り回すが、本人は常に前向きで悪気は無い。強大な魔力を持つがセンスが皆無。グウィネズ家に仕えようと、フォモーアやケオブランに騒動を巻き起こす。
- ジゼル
- ヤクサルト辺境州にあるトゥワイの踊り子。芸術の神星神ウズメを信奉する褐色の肌の女性。ウズメガールズを自称する。細剣を初期装備とするが火術も扱える。様々な演劇や芸術にも詳しい。
- ポール・ヘジン
- モウレワ州で祈りの塔の建設を推進する揚げパン屋の男性。『朝は私のチュロスを食べていきなさい。一日の活力になる。さあ、どうぞ。』得意武器は棍棒。万遍なく術も扱えるが知力はいまいち。
- オーヴィル
- 南東外界の鳥人の村に住む男。グライダーで空を飛ぶことに強く執着しており、巨鳥モアの羽を使ってグライダーを改良する。非常に素早いが知力は非常に低い。
- クミ
- ビキニロ辺境州カプレーゼの女海賊。荒波も超える勇敢さを持ち、海賊であろうと勇気を買ってくれたことに対して協力を申し出る。
- リコ
- ケイ州ナングーンのギャング。常に戦って自分の居場所を手に入れてきた男。組織が壊滅すると旅に同行する。スキンヘッドであってハゲではない。体術を得手とする。
- ユリア
- ケイ州ナングーンの貴族のおっかけ。ある人に主人公のそばにいるように言われ仲間に加わわる。木術を得手とする。
- エイディル
- 声 - 日野聡
- メグダッセ辺境州で急激に勢力を拡大した遊牧民ワロミル族の王。旧い帝国を越える新帝国を築くことを志している青年。水色の民族衣装に見を包んでいる。時に、志を違えると主人公に立ちはだかることとなる。弓を得意としている。
- ノーラン
- メグダッセ辺境州ワロミル族の集落に暮らす羊飼いの青年。羊だけを導くただの羊飼いとしての日々から、羊以外のものを導いていく旅に心躍らせる。初期装備は杖。僅かながら剣、斧、体術の適切もある。
- ヘイゲル
- メグダッセ辺境州カイコウ族の集落に暮らす少女。しかしカイコウ族ではない。獅子王の地上絵が開放されても自身の運命が変わらないと悲観していたが、冥魔の地上絵が開放されたのを見て、自分自身も運命から開放され自由になれるのだと感じ旅に加わる。初期装備は弓。優秀だがLP1のキャラクターなので運用に注意が必要。
- クライサ
- テルミナ州の南端にあるカラス屋敷に住む若い女。水色のドレスに身を包みブロンドの髪を後ろで結んでいる。幻を見せることができるほどの強い魔力を持つ。自由を手に入れた後、彼女を信じ続けるとお礼に仲間に加わる。
- エアライヒ
- テルミナ海のほとりに一人佇む釣り人の青年。姉がいたが、行方不明になってしまった過去を持ち、自責の念にかられている。魔女に関わろうとすると警告してくる。剣が初期装備。
- サイド・スタビアン
- 東帝国の町スタビアの貴族。首都エルワカンの陥落と太皇太后の崩御後、スタビアの街を護り、発展させていく決意を固める。火術を得手とし恰幅の良い外見だが意外と機敏。
- ケンジ
- ノルミ辺境州東の村人。ハンター協会の斡旋所に勤めており、甲高い声で笑う禿頭の巨漢。極寒のノルミ辺境州にあってもお腹の出た薄着しか身につけていない。音楽と芸術を愛する。『僕の価値に気づいてしまったね?』と仲間に加わり、この腹に賭けて後悔はさせないと誓う。ハンター協会を管理している時と戦闘中の顔はまるで別人。
- ラファエル
- サンドリア州のイムホキエルダム周辺で釣りをしているドレッドヘアーで色黒の漁師。なぜかラップを織り交ぜて会話する。
- イレーネ
- サンドリア州の中心都市ハダシュトを治める盾将軍家イラクリオス家の女当主。誇りを重んじる豪放な女傑。亡くなった実姉は剣将軍家ユラニウス家のマクシミアスに嫁いでいたため、マクシミアスは義兄だが、そのマクシミアスとは非常に仲が悪い。ウルピナの叔母に当たる人物。二人の息子のうち長男コンスタンティンは無類の女好きの放蕩息子。
- サビット
- 帝都アスワカンの闇市場の人気の無い通りて、様々な装備品を探し求めている武器マニア。外見が瓜二つの双子の兄がいる。弁が立ち、旅の中で捉えられた時も薀蓄で放免された経験がある。
- 大魔女
- 帝都アスワカンの北市場に居を構える老婆。厳しいが、術の訓練をしてくれる。大魔女を長くやりすぎたため、後継者候補は魔女を捨ててしまった。
- ルーナ
- 北東外界の調査小屋に派遣されている帝国図書館の二等書記官。一番は息が詰まるので二番で十分だという。他の書記官と違いベージュの制服を着ている。変身術の心得がある。
- ツバキ
- 各地を転々とする赤髪の魔女狩人。魔女は決して許さない。細剣を得物としているが、術も不得手ではない。