クレオ・レーン (Cleo Laine 、DBE 、1927年 10月28日 - )は、スキャット で名高いイギリス の大御所ボーカリストにしてミュージカル 女優 である。ジャズ 、ポピュラー音楽 、クラシック音楽 の各部門においてグラミー賞 にノミネートされたことのある唯一の女性歌手である。
概要 クレオ・レーンCleo Laine, 基本情報 ...
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クレオ・レーン(2007年)
ロンドン 郊外のサウスオール [1] にて、ジャマイカ 人の父とイングランド 人の母親との間に生まれる。早くから母親によって声楽教室やダンス教室に通わされるも、20代半ばまでは本気で歌手になるつもりはなく、美容師見習いや司書、質屋の店員として働いた。ミュージシャンのジョニー・ダンクワース 率いるジャズ・バンドのオーディションに晴れて合格し、1958年までその楽団と共演を続ける。同年、ダンクワースと結婚。
その後は歌手や舞台女優として活動の幅を広げるようになり、1950年代 にジョン・オズボーン やハロルド・ピンター ら当時の若手作家の拠点であった、ロンドンのロイヤルコート劇場 において新作戯曲 の主役を張る。1959年 以降はミュージカルにも進出し、1971年 にはアデルフィ劇場 における『ショウボート 』公演にも出演した。
この間に録音でも2度の大成功を収めている。1961年 にエディンバラ音楽祭 においてクルト・ヴァイル の『七つの大罪 』のプリマドンナ を務めるなか、レコード「You'll Answer to Me」を全英トップテンにチャートインさせた。1964年 に夫ジョニー・ダンクワースと共演したアルバム『シェクスピア・ジャズ (Shakespeare and All that Jazz)』は、批評家筋から幅広い称賛を勝ち得るとともに、ジャズ・ボーカリストとしては斬新な一面と一体化してきた彼女のレパートリーの中でも、今日まで際立って画期的な一枚に数えられている。
1972年に国際的な活動を開始。オーストラリア で最初のツアーを行なって成功させ、その直後には、ニューヨーク のリンカーンセンター において米国 デビューも果たすとともに、1973年 にはカーネギーホール でもコンサートを行った。その後は全米ツアーとカナダ ・ツアーを行い、数々のレコード製作やテレビ出演 にも活躍。これまでにも度々グラミー賞 にノミネートされてきたが、1983年 のカーネギーホールにおけるライブを収録した音盤により、初めてグラミー賞を獲得した。その他の重要なアルバムに、レイ・チャールズ やメル・トーメ と共演したものや、グラミー賞クラシック音楽部門にノミネートされたシェーンベルク を歌ったアルバム『月に憑かれたピエロ (Sings Pierrot Lunaire)』がある。またジェームズ・ゴールウェイ やナイジェル・ケネディ 、ジュリアン・ロイド・ウェッバー やジョン・ウィリアムス ら、クラシック音楽 のアーティストとも共演をしてきた。
1979年 に音楽界への献身が実ってDBE を授与され、1997年 の正月 には、デイム の称号を授かった(2006年 の正月には、夫ジョニーがCBEに序せられサー の称号を授与された)。
その他に、バークリー音楽大学 、ケンブリッジ大学 、ヨーク大学 などから名誉博士号 を授与されており、さらにケンブリッジ大学からは、ヒューズホール大学院の名誉学友に選ばれている。
リーダー・アルバム
She's the Tops! (1957年、MGM)
『イン・レトロスペクト』 - In retrospect (1957年、MGM)
『クレオズ・チョイス』 - Cleo's Choice (1958年、Nixa)
『パラディウム・ジャズ・デイト』 - Jazz Date (1961年、Wing) ※with タビー・ヘイズ
All About Me (1962年、Fontana)
『シェイクスピア・ジャズ』 - Shakespeare and All That Jazz (1964年、Fontana)
Woman to Woman (1966年、Fontana)
Sir William Walton's Facade (1967年、Fontana) ※with アニー・ロス
『クレオ・レーン・ウィズ・ジョン・ダンクワース』 - If We Lived on the Top of a Mountain (1968年、Fontana)
The Unbelievable (1968年、Fontana)
Soliloquy (1968年、Fontana)
『ポートレイト』 - Portrait (1971年、Philips)
Feel the Warm (1972年、Columbia)
『イヴニング・ウィズ・クレオ』 - An Evening with Cleo Laine & the John Dankworth Quartet (1972年、Philips)
『アイ・アム・ア・ソング』 - I Am a Song (1973年、RCA Victor)
Day by Day (1973年、Stanyan)
Cleo Laine Live!!! at Carnegie Hall (1974年、RCA Victor)
『ア・ビューティフル・シング』 - A Beautiful Thing (1974年、RCA Victor)
『月に憑かれたピエロ』 - Sings Pierrot Lunaire (1974年、RCA Red Seal)
Cleo Close Up (1974年、RCA Victor)
Spotlight On Cleo Laine (1974年、Philips)
Easy Livin (1975年、Stanyan)
Cleo Laine (1975年、MGM)
『ベスト・フレンズ』 - Best Friends (1976年、RCA Victor) ※with ジョン・ウィリアムス
『金曜日のクレオ』 - Born on a Friday (1976年、RCA Victor)
『ポーギーとベス』 - Porgy & Bess (1976年、RCA Victor) ※with レイ・チャールズ
『ジス・イズ・クレオ〜クレオ・レーン・アット・ウェイヴンドン』 - At the Wavendon Festival (1976年、Black Lion)
『ア・ラヴァー・アンド・ヒズ・ラス』 - A Lover and His Lass (1976年、Esquire) ※with ジョニー・ダンクワース
『リターン・トゥ・カーネギー』 - Return to Carnegie (1977年、RCA Victor)
Cleo's Greatest Show Hits (1978年、RCA Victor)
『タッチ・オブ・ナウ』 - Gonna Get Through (1978年、RCA Victor)
『ワードソング』 - Cleo Laine Sings Word Songs (1978年、RCA Victor)
Cleo Laine in Australia (1978年、World Record Club) ※with ジョニー・ダンクワース
Cleo's Choice (1974年、Marble Arch)
『ベスト・フレンズII』 - Sometimes When We Touch (1980年、RCA Red Seal) ※with ジェームズ・ゴールウェイ
Cleo Laine in Concert (1980年、RCA Victor)
One More Day (1981年、Sepia)
『スマイリン・スルー』 - Smilin' Through (1982年、CBS) ※with ダドリー・ムーア
Let the Music Take You (1983年、CBS) ※with ジョン・ウィリアムス
That Old Feeling (1984年、K West)
『アット・カーネギー・ホール〜10thアニバーサリー・コンサート』 - Cleo at Carnegie: The 10th Anniversary Concert (1984年、RCA Victor)
At the Carnegie: Cleo Laine in Concert (1986年、Sierra)
The Unforgettable Cleo Laine (1987年、PRT)
Cleo Sings Sondheim (1988年、RCA Victor) ※with ジョナサン・チューニック
『ウーマン・トゥ・ウーマン』 - Woman to Woman (1989年、RCA Victor)
『ジャズ』 - Jazz (1991年、RCA Victor)
『ナッシング・ウィズアウト・ユー』 - Nothing without You (1992年、Concord Jazz) ※with メル・トーメ
On the Town (1993年、Deutsche Grammophon) ※with マイケル・ティルソン・トーマス
Blue and Sentimental (1994年、RCA Victor)
『ソリチュード』 - Solitude (1995年、RCA Victor) ※with デューク・エリントン 楽団
Quality Time (2002年、Sepia)
Loesser Genius (2003年、Qnote) ※with ローリー・ハロウェイ
She attended the Board School in Featherstone Road, until recently Featherstone primary School
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