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日本のNHKで放送されたクイズ番組 ウィキペディアから
『クイズ面白ゼミナール』(クイズおもしろゼミナール)は、1981年4月9日から1988年4月3日までNHK総合テレビジョンで放送された教養クイズ番組である[1]。レギュラー放送の開始以前にパイロット版が2回放送された(後述)。通称、面白ゼミナール。
クイズ面白ゼミナール | |
---|---|
ジャンル | クイズ番組 / 教養番組 |
出演者 |
鈴木健二(主任教授)、徳永圭一(新クイズ面白ゼミナールに出演) ほか (出演者を参照) |
オープニング | 作曲:前田憲男 |
製作 | |
制作 | 日本放送協会(NHK) |
放送 | |
放送国・地域 | 日本 |
放送開始から1982年3月まで | |
出演者 | 鈴木健二ほか (出演者を参照) |
放送期間 | 1981年4月9日 - 1982年3月25日 |
放送時間 | 総合テレビ・木曜日 20:00 - 20:49 |
放送分 | 49分 |
回数 | 37 |
1982年4月から放送終了まで | |
出演者 | 鈴木健二ほか (出演者を参照) |
放送期間 | 1982年4月11日 - 1988年4月3日 |
放送時間 | 総合テレビ・日曜日 19:20 - 20:00 |
放送分 | 40分 |
回数 | 319 |
クイズ面白ゼミナールR | |
出演者 | 鈴木健二・徳永圭一ほか |
放送期間 | 2013年7月20日 - 2014年1月1日 |
放送時間 | BSプレミアム・不定期 20:00 - 21:00 |
放送分 | 60分 |
回数 | 3 |
新クイズ面白ゼミナール | |
出演者 | 徳永圭一ほか |
放送期間 | 2014年3月29日 - |
放送時間 | BSプレミアム・不定期 20:00 - 21:00 |
放送分 | 60分 |
公式ウェブサイト |
番組のタイトル通り、大学のゼミを模したスタイルの学術的要素が強いクイズ番組であった[2]。司会を務めた鈴木健二は(ゼミナールの)「主任教授」で、解答者は「生徒(学生)」という位置づけで出演した[3]。解答者は3人1組でチームを作り、総勢4チームが後述のような各種クイズの得点を競った。ゼミを模しているため、セットの作りは講義室の階段教室の様な作り[注 1]であり、鈴木は学生に対して基本的に命令調で話しかけた[注 2]。また、講義の雰囲気を作るため、スタジオ内で様々な手法を用いて解説を行い、VTRを一切使わなかった[注 3]。
番組は公開放送であったが、観客はスタジオの隅に仕切られたブースの中に隔離され、そこで収録映像が映し出されたモニターを観覧するシステムであった。
鈴木は番組内で多数の決まり文句を持つ。オープニングで「こんばんは、皆さん。“知るは楽しみなり”と申しまして、知識をたくさん持つことは人生を楽しくしてくれるものでございます。私は当ゼミナールの主任教授でございます」という挨拶で始まり、「では、今晩の学生さんをご紹介します」と解答者の紹介へと続く[4][注 4]。全問題が終わりあいさつ[注 5]した後、優秀賞(個人戦トップ賞)[注 6]→敢闘賞(個人戦2位)[注 7]→ゼミナール賞(団体戦トップ賞・優勝チーム)[注 8]の順で表彰し、アシスタントがトロフィーを手渡す。最後に鈴木が「それでは今日の勉強はこれで終わります[注 9]。また勉強しに来てください。さよなら、さよなら、さよなら」と締めくくり、学生(ゲスト)がスタジオを出るのを見送る映像が映し出され、エンドロールが流れた[注 10]。
1982年9月12日の放送で記録した視聴率42.2%は、ビデオリサーチ社の調査における、日本のクイズ番組史上歴代最高視聴率[5]である。なお、クイズ番組で関東地区視聴率が40%の大台に乗った番組は、本番組とTBS『クイズダービー』のみ[5]である。
1985年、学研から「学研まんがひみつシリーズ」ブランドでコミカライズ版が発売された(2016年現在は絶版)。
視聴率も軒並み高く好評であったが、司会の鈴木が1988年1月末でNHKを定年退職したこともあり、同年4月3日の放送回をもって終了。鈴木はエンディングで「それでは今日の勉強はこれで終わります。また勉強しに来てくださいと申し上げたいのですが、実は皆さんにもお知らせいたしませんでしたが、昭和55年9月6日(パイロット版)に初めて授業をいたしましてから今日まで、足掛け9年にわたってこのゼミナールを開いてまいりましたが、本日をもって最終講義とさせていただきます」と最終回であることを伝え、アシスタントに労いの言葉をかけた後、「それでは皆様、“知るは楽しみなり”でございます。皆様の知的な人生がますます豊かになることをお祈りしまして、これでお別れいたします。ありがとうございました」と締めくくった[注 11]。
下記の出演者は準レギュラーである。3人1組で構成される学生チームで、右の席から順に1番2番3番と呼ばれ、2番と呼ばれる人がリーダーとなり「東千代之介チーム」「柳生博チーム」[注 15]というようにチーム名にその名前が付けられた(後述)。
解答者を1人ずつ紹介[注 16]しながらその人だけに対してウソ・ホントの2択クイズを出題するコーナーである[注 17]。正解の場合は鈴木が拍手し、不正解の場合はブザーが鳴る。その後で解答に関する補足説明が行われた。
学校で使われている教科書をもとに作成された問題[注 18]が、原則4択(初期は3択)で出題されるコーナーである。正解発表[注 19]時は、単に正解を示すだけではなく丁寧な解説を入れた[注 20]。初期にはキャプテンがメンバーと相談して代表して解答するスタイルだったが、後に個人で解答する形式に変更された。
次の歴史クイズへ行く前に鈴木と自身を模した人形(作:川本喜八郎)による台詞のない寸劇が行われる。
歴史の一片を演劇で紹介するコーナーである。当時鈴木が『歴史への招待』を担当しており歴史上に関する知見を蓄えたこともあり、問題作成にも鈴木が中心に関わった[8]。
問題の部分に差し掛かったところで和服(袴着用)姿の鈴木が登場して3択[注 21]クイズを出題する。選択肢は、演劇に出演した役者[注 22]が示した。最後には役者が全員ステージに並び、鈴木が「こちらが本日のオールスターキャストでございます」というセリフで締めた。なお、次コーナーへ移行する時に黒衣がセットを押して移動し[注 23]、その時にお約束として舞台が真ん中から2つに分かれ、ちょうどその真上にいた役者が転んだり股裂きになったりして軽く笑いを取った。
次のゼミナールクイズへ行く前に休憩[注 24]が入り、BGMとともに出演者が茶屋のセットでお菓子を食べる様子が流される。なお、末期においては歴史クイズは行われなくなった。
毎週なんらかのトピック[注 25]を取りあげ、それに関するクイズを鈴木[注 26]が出題するコーナーであった。原則4択だが、まれに3択・5択もあった[注 27]。また、このコーナーでは取りあげたトピックの専門家を招き、特別講義として解説を行った。最後の問題は「ボーナスクイズ」として、選択式ではなく近似値クイズ[注 28]になっている。
基本的には問題に正解(オープニングクイズも含む)すると個人別に10点が加算されるが、鈴木の裁量で完全な正解でなくても何点かを与えたり、正解者が3人以内だった場合は「ご褒美」として20点(1人の場合)、15点(2人の場合)、12点(3人の場合)を与える。また、1人、もしくは2人を除いて全員正解の場合、その人には慈悲で1点(2点のことも)与えたこともある。得点はボードに掲示し、アシスタントが点数の書かれたマグネットを付ける。
最後の問題のボーナスクイズ(近似値方式)では正解すると1人30点が加算され、的中でなくとも近い答えには鈴木の裁量によって部分点が与えられる[注 29]。ただし正解の数字と極端に離れていた場合、加点はしない。正解者がいる場合には「正解者あり!」と鈴木から告げられる。
またボーナスクイズで正解の数字と極端に離れすぎていたり、不正行為[注 30]は減点の対象となる。減点はごく稀だったが、寺内タケシが2度の減点を犯した[注 31]。
最終的に3人分の総得点がトップだったチームに優勝チーム(ゼミナール賞)[注 32]、個人最多得点者に優秀賞、2位に敢闘賞が贈られる。
ゼミナール賞の賞品はグラフィックデザイナーの福田繁雄がデザインした。前から見ると「?」、横から見ると逆向きの「¿」の形に見えるゴールデントロフィーであり「どこから見てもクエスチョンマーク」と称した。また、個人賞は前から見ると「?」、横から見ると「△」および「×」のトロフィーであった。ただし、トロフィーは1個ずつしかなかったことから実際には収録後に返還し、別のトロフィーを受け取った。なお番組中、チーム3人の総得点がたったの10点という例が1983年4月24日放送分で発生し、その時には「同情賞」と称してドジョウの置物が与えられた。
すべて日本時間(JST)
東京・渋谷 NHK放送センター東本館1階 101スタジオ
この節の加筆が望まれています。 |
番組開始前の1980年9月6日(20:00 - 21:09)と1981年1月3日(19:15 - 20:29)の2回パイロット版が放送された。番組構成は教科書クイズ、歴史クイズ、時事クイズからなり、時事クイズは初回が「石油クイズ」、2回目が「クイズ食糧」であった。また、解答者は初回が「人気番組レギュラー対抗」、2回目は「人気女優チーム対抗」でグループを組んだ[10][注 34]。
放送終了から25年後の2013年、NHK BSプレミアムの夏の特別番組として、『クイズ面白ゼミナールR』(クイズおもしろゼミナールリターンズ)のタイトルで放送された。番組フォーマット・テーマ曲・ジングルはレギュラー放送時のものを踏襲した[11]。当時の司会であった鈴木は84歳と高齢なこともあって「名誉教授」として、進行役としてNHKアナウンサーの徳永圭一が「見習い教授」として出演した[12]。学生(解答者)はNHKのBS1・BSプレミアムの番組出演者で、7月放送ではかつてレギュラー放送時に学生としての出演者が「面白ゼミナールチーム」として、8月放送ではレギュラー放送時にはまだ生まれていないAKB48グループ[注 35]メンバーが「AKB48チームBS」として出演した。また、2014年1月1日にも放送された後、2014年3月29日放送分から『新クイズ面白ゼミナール』に改題した上で不定期放送される。
各回の「ゼミナールクイズ」のテーマは以下の通り。「新」第4回以降はゼミナールクイズはなし。
回 | 初回放送日時 | テーマ |
---|---|---|
第1回 | 2014年3月29日 20:00 - 21:00 | 日本人と引っ越し |
第2回 | 2014年5月29日 20:00 - 21:00 | 日本人と天気予報 |
第3回 | 2014年8月15日 21:00 - 22:00 | 日本人とロボット |
第4回 | 2014年10月9日 20:00 - 21:00 | |
第5回 | 2015年1月1日 18:00 - 19:00 | 元日スペシャル |
第6回 | 2015年3月26日 19:00 - 20:00 | |
第7回 | 2015年7月23日 20:00 - 21:00 | |
第8回 | 2015年9月24日 20:00 - 21:00 | |
第9回 | 2015年12月25日 20:00 - 21:00 | |
第10回 | 2016年3月28日 19:00 - 20:00 |
『クイズ面白ゼミナールR』では以下の点についてレギュラー放送と異なっている。
また、『新クイズ面白ゼミナール』では以下の点がレギュラー放送や「R」と異なる[注 37]。
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