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『エースコンバット04 シャッタードスカイ[注 1]』はナムコ(後のバンダイナムコエンターテインメント)より発売されたPlayStation 2用フライトシューティングゲーム。エースコンバットシリーズ第4作。シリーズナンバーは『4』ではなく主に『04』と表記される。
このフィクションに関する記事は、ほとんどがあらすじ・登場人物のエピソードといった物語内容の紹介だけで成り立っています。 |
ジャンル | フライトシューティング |
---|---|
対応機種 | PlayStation 2 |
開発元 | ナムコ |
発売元 | ナムコ |
シリーズ | エースコンバットシリーズ |
人数 | 1人、2人(対戦) |
メディア | PlayStation 2専用DVD-ROM |
発売日 |
2001年9月13日 廉価版:2002年11月7日 再廉価版:2004年9月16日 |
対象年齢 |
CERO全年齢対象 ESRB(E) |
デバイス | PlayStation BB Unit(セーブデータ保存)、HORI製フライトスティック |
売上本数 | 264万本(出荷数)[1] |
その他 |
EU版タイトル『Ace Combat: Distant Thunder』(英語版)。 ファミ通 ゴールド殿堂入り |
ゲームコンセプトは、"IT'S CHANGING EVERYTHING AGAIN"(意訳:すべてが変わる、再び)。サブタイトルの「Shattered Skies」は「砕かれし空」という意味であり、ゲーム内(Mission 8)では「ソラノカケラ」と意訳されている。
ミッション間のサイドストーリーはSTUDIO 4℃制作、片渕須直監督が演出・脚本を担当。戦争の被害者である少年の視点でシナリオが書かれた。なお、片淵は本作以降も次回作「5」で全体の脚本を担当した他、本作の15年後を描いた「7」でも脚本を担当している。
なお、前作では日本語音声だったが、今作では英語に戻っている。
地上のグラフィックにはIKONOSによって撮影された衛星写真が用いられた[2]。ジャケットイラストはF-22(第1作のイラストと同じ機体だが、こちらは量産機仕様のF-22A)が描かれている。空をイメージした青を基調にしている。なお、発売2日前にアメリカ同時多発テロ事件が発生したため、一時的にテレビCMを自粛し、あわや発売中止かと騒がれたが、予定通りに発売した。舞台は前作、前々作に引き続いてユージア大陸である。また、本作ではミッションの分岐は存在しない。
ユージア大陸西部一帯を領土とする軍事大国・エルジア共和国と中央ユージア連合(FCU)を中心とするユージア大陸中部から東部の諸国家群は歴史的に関係が悪く、長きに渡って「武装平和」と呼ばれる緊張状態を続けていた。1996年7月、小惑星「1994XF04ユリシーズ」が地球への直撃コースを取っており、もしこのまま落着すれば核の冬が到来することが明らかになると、ユージア大陸各国はユリシーズを破壊するために協力し、迎撃用の巨大対空レールガン施設『ストーンヘンジ』を大陸中部の中立国サンサルバシオンに建造した。1999年7月、ユリシーズはロシュ限界を突破し1000個以上の破片に分裂して地球に落着、ストーンヘンジによってユリシーズの数々の破片は破砕され、人類の破滅という最悪の事態こそ避けられたものの、撃ち漏らした多数の破片が落着したことによりユージア大陸全土は大きな被害を被り、莫大な経済的損失と難民の発生によって混乱状態に陥った。
ユリシーズ落下から4年後の2003年夏、以前から続いていた対立に加えて、ユリシーズ落着によって発生した難民問題の対立が激化したことにより、エルジアはユージア大陸各国への武力侵攻によって事態の打開を図ることを決め、サンサルバシオンに電撃的に侵攻、大陸戦争が勃発した。FCU(中央ユージア連合)を始めとする大陸各国はエルジア軍の侵攻に対しISAF(独立国家連合軍)を組織し対抗するも、エルジア軍はストーンヘンジを接収して対空兵器として転用。その圧倒的な対空制圧力により、ISAF空軍は壊滅的な打撃を受けた。航空支援のないISAFは元々ISAF全軍に匹敵する規模を誇っていたエルジア軍の前に後退を続けていき、打開策として航空戦力によるストーンヘンジ破壊が試みられるもエルジア軍のエース部隊「黄色中隊」によって失敗。ISAFはついに大陸を放棄し、大陸北東の島国ノースポイントまで退却することとなる。こうしてノースポイントへ総司令部を撤退させたISAFは残存戦力の再編成に着手するが、総司令部は防空火力が脆弱な言わば「張り子の基地」であり、一方でエルジア軍は大陸北東部のリグリー飛行場を接収して戦略爆撃機部隊を集結させ、総司令部への爆撃を行おうとしていた。
2004年9月19日、エルジア軍工作員によりノースポイントの早期警戒レーダーの一部が破壊され、それと連携してエルジア軍の爆撃機部隊がノースポイントへ向かい進攻を開始、これに対処すべくISAFは迎撃機を発進させる。その迎撃機の中に、後にISAFの反抗を支える伝説的なエースパイロットとなるコールサイン「メビウス1」の機体があった...。
本作で新たに採用された、特殊兵装システムや無線通信による演出などのゲームシステムは好評であったため、以降のシリーズ作品に継承されている。また、HUD視点、三人称視点の他にコックピット視点への変更もできるようになった。
前作『ACE COMBAT 3』の世界観であるサイバーパンクを意識した楽曲から、『ACE COMBAT 2』の系譜に連なるエレクトリックギターとシンセサイザーを中心とした「ギターサウンド」(サウンドディレクターの中西哲一による表現)にやや回帰しており、多くの楽曲ではこれに加えてオーケストラ風の表現が用いられている。ストーリームービーではストリングスを取り込んでおり、クライマックスには挿入歌「Rex Tremendae」(レックス・トレメンデ 恐るべき御稜威の王)「Megalith ~Agnus Dei~」というラテン語によるレクイエムを組み込んでいる。最終局面での演出にこだわった開発スタッフが一人いたらしく、この曲の収録には苦労したというエピソードが残っており、以降のシリーズ作品でも、最終ミッションでの演出はこういった合唱曲を含むものが通例となっている。また、「USEA National Anthem ~Hymn of Liberty~」(ユージア国際賛歌 ~ヒム・オブ・リバティ~)といった、テーマソング以外で音声を含む楽曲が他にもあり、これも本作からの特徴である。エンディングテーマはステファニー・クックが歌う「Blue Skies」。
エンジン音などのサウンドエフェクトの一部は、茨城県小美玉市にある航空自衛隊第七航空団および偵察航空隊が所属する百里基地の協力で録音された。収録の光景を収めた写真が本作の取り扱い説明書最終ページに掲載されている。エンジンの構造や視点位置の違いを再現するため、一つの音で何十回というリテイクが行われたという。また、無線音声の数は約3000にも上り、一部は銃撃音といった背景音の合成処理がされている。
本節内における年月日は特筆していない限りゲーム内の年月であり、実際の年月とは異なる。
プレイアブル機は実在機20種と架空機1種を合わせた計21種である。
本作ではシリーズで初めて航空機メーカーからのライセンス(航空機名使用許諾)を取得した。プレイアブル機のF-22・F-16・F-117、およびNPCのU-2・C-130・SR-71がそれで、この6種はロッキード・マーティン社の商標としてクレジットされている[7]。なお、本作のライセンス取得は一社にとどまり、他のメーカーからはライセンスを取得しなかったため、他の一部機種にはゲーム向けの略称が使用されている。
本作発売の2日前に発生したアメリカ同時多発テロ事件によって、本作は少なからず影響を受けた。
本作は発売前からテレビCMが放送されていたが、本事件の翌日からナムコはCMの放送を自粛した[8]。 戦闘機が登場、攻撃され爆破し大破するというシーンが事件を連想させるとの判断であった[9][10]。
発売を目前に控えていたスタッフは当時、AC04Web上に掲載されるGAZE紙、ISAFの隊員募集ポスター、Usea Today Specialを制作していたが、その中にはエルジア海軍エイギル艦隊所属の巡洋艦コルガから撮影されたという設定の、コンベース港をバックに同艦隊旗艦の戦艦タナガーが撃沈される画像があった[11][12]。本来この画像には、コンベース港の街並みが炎上するタナガーの煙に覆われる描写があったが、偶然にもワールドトレードセンターの崩落と酷似しており、最終的にはスタッフの話し合いにより背景のビル群を削除することになった[13]。
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