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アメリカ合衆国の海軍 ウィキペディアから
アメリカ海軍(アメリカかいぐん、英語: United States Navy、USN)は、アメリカ合衆国の海軍である。アメリカ軍の6つの軍種の1つ。アメリカ合衆国に8個ある武官組織の1つ。
原子力空母11隻と揚陸艦31隻、原子力潜水艦71隻を中核に、80隻以上の巡洋艦と駆逐艦(全てイージス艦)など主要水上戦闘艦約270隻、戦闘攻撃機や対潜哨戒機などの作戦機約2,640機を保有し、現役・予備役合わせて約43万人の構成員が所属する世界最大規模の海軍である。近年の予算規模は約1200億ドル前後、日本円で10兆円から15兆円程度で推移しており、予算的にも世界最大である。
アメリカ海軍は、アメリカ独立戦争中に設立された大陸海軍を起源としている。大陸海軍は、1775年10月13日の大陸会議によって、設置が承認された。イギリス陸軍への軍需物資を搭載した輸送船を妨害するために、2隻の武装船を準備したことから始まっている。1789年に批准されたアメリカ合衆国憲法は、議会に「海軍を提供し養う」ことの権限を与えた。これに基づいて議会は、6隻のフリゲートの配備および艦への人員配置を命じた。6隻のうちの1隻で「オールド・アイアンサイズ」として親しまれている「コンスティチューション」は、現在もボストンに保存されている。「コンスティチューション」は現在もアメリカ海軍の現役艦である。
アメリカ独立戦争中に艦船数は50隻を数え、最盛期は20隻以上が活動した。アメリカ独立戦争の終了に伴い、大陸会議は大陸海軍の艦船を売却して人員を復員させ、海軍は解散した。
1794年になるとヨーロッパの政情不安に伴い、商船の航行に不安が生じた。憲法の規定に従い、議会は1794年3月27日に6隻のフリゲートの建造を命じ、1797年にユナイテッド・ステーツ (USS United States)、コンステレーション (Constellation)、コンスティテューション (Constitution) の3隻が就役し、1812年の米英戦争でイギリス海軍と戦闘して撃破した。
議会が1798年4月30日に海軍省を設立するまで、旧陸軍省 Department of War[6]が海軍の事務を処理した。海軍は1949年に国防総省の一部になった。
1798年の時点で正規の軍艦14隻の規模となったアメリカ海軍は、1799年にイギリスとの協定によりカリブ海の哨戒任務に就き、フランス海軍と非公式な交戦を幾度も経験した[7]。1801年に北アフリカのバルバリ諸国と戦争状態になり、海軍はトリポリに出動しデルナ攻略を支援した。
南北戦争中に、革新的な甲鉄艦を運用した。1880年代から近代化して有力艦艇の増強を行い、1898年の米西戦争のマニラ湾海戦とサンチャゴ・デ・キューバ海戦でスペイン艦隊を壊滅させる。20世紀初頭に世界で上位の海軍となり、1907年から1908年にかけてグレート・ホワイト・フリートの世界一周航海で特に日本に示威を与えた。第一次世界大戦では相対的に低調な活動であったが、第二次世界大戦では特に太平洋戦線で活動し、圧倒的物量で戦時を拡張して世界最大の海軍へ成長し、日本海軍に勝利した。
日本海軍の真珠湾攻撃により、アメリカは第二次世界大戦に参戦した。太平洋では日本の空母機動部隊に対抗するために、15隻以上の正規空母と数10隻の護衛空母を中心とした多数の大艦隊で対抗し、日本海軍を壊滅させた。大西洋や地中海では、ドイツ海軍の潜水艦による通商破壊作戦に対応し、対潜水艦戦術を進化させて護衛空母と護衛駆逐艦を大量に投入して勝利した。
第二次世界大戦が終わり、アメリカを中心とした西側諸国と、ソビエト連邦を中心にした東側諸国の冷戦が始まると、二度の世界大戦で疲弊したイギリス海軍は縮小されてアメリカ海軍が世界に展開する。東ヨーロッパが次々と共産化されると、イギリス海軍と共に地中海に艦隊を派遣してギリシャの共産化を防いだ。
朝鮮戦争ではアメリカ軍が中心となって国連軍として戦い、中東戦争が始まると牽制のために艦隊が派遣され、ベトナム戦争でも機動部隊が派遣された。第二次世界大戦後は、イギリス海軍からアメリカ海軍へ世界の海の覇権が移った。
その後もソ連海軍に対抗するために、退役したアイオワ級戦艦にトマホーク巡航ミサイルを搭載して現役に復帰するなど、海軍は拡張されて約600隻の大艦隊を維持したが、冷戦終結後の軍縮により、2020年で296隻に減少している[8]。
冷戦時は敵の艦隊を攻撃して制海権を維持することを最大の任務としたが、冷戦後はアメリカ海軍に対抗する海軍は無く、地域紛争に対応するため海から陸上へ「フロム・ザ・シー」任務が変わった。
トランプ政権は、トランプがアメリカ軍の再建を掲げ、2020年度造船計画で2034年までに海軍の保有艦艇を355隻に増やすことを示した。財政難からその実現は危ぶまれた[9]。
アメリカ合衆国憲法の規定により、アメリカ海軍の編成権及び統轄及び規律に関する規則を定める権限は、アメリカ合衆国議会にある。
准士官 | ||||||||||
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上級兵曹長5 Chief Warrant Officer Five |
上級兵曹長4 Chief Warrant Officer Four |
上級兵曹長3 Chief Warrant Officer Three |
上級兵曹長2 Chief Warrant Officer Two |
兵曹長1 Warrant Officer One | ||||||
W-5 | W-4 | W-3 | W-2 | W-1 | ||||||
下士官 | |||||
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海軍最先任上級上等兵曹 Master Chief Petty Officer of the Navy |
艦隊/部隊最上級上等兵曹 Fleet/Force Master Chief Petty Officer |
指揮最上級上等兵曹 Command Master Chief Petty Officer |
最上級上等兵曹 Master Chief Petty Officer |
指揮上級上等兵曹 Command Senior Chief Petty Officer |
上級上等兵曹 Senior Chief Petty Officer |
E-9 | E-8 | ||||
下士官 | |||
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上等兵曹 Chief Petty Officer |
一等兵曹 Petty Officer First Class |
二等兵曹 Petty Officer Second Class |
三等兵曹 Petty Officer Third Class |
E-7 | E-6 | E-5 | E-4 |
過去に就役した艦艇については「アメリカ海軍艦艇一覧」を参照。
アメリカ海軍の戦闘艦の名前はすべて「合衆国の船」(United States Ship) を意味する艦船接頭辞USSで始まる。アメリカ海軍の非戦闘、民間の有人船は「アメリカ軍艦」(United States Naval Ship) を表すUSNSから始まる名前を持っている。
艦艇のタイプを指定するための文字に基づいた船体分類シンボルを使用する。
ミサイルフリゲート
コンステレーション級×0隻(1隻建造中、5隻計画中)
第二次大戦前にコロラド大学へ移設された海軍日本語学校からは、後に日本古典文学や日本文化の研究者となる人物が輩出されている。
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