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Yak-25(ロシア語: Як-25)は、後退翼およびターボジェットエンジンを備えた迎撃機・偵察機である。ソビエト連邦で使用された。北大西洋条約機構(NATO)が使用したNATOコードネームでは、フラッシュライト-A(英語: Flashlight-A)およびマンドレイク(Mandrake)と呼ばれた。
Yak-25は、元々ソ連の北部と東部地域を防衛する長距離迎撃機の要求から開発された。複座、双発のジェット戦闘機とその派生型の偵察機の仕様は、1951年8月6日に発行された。この機体は新しいAM-5 ターボジェットエンジンを装備する予定であった。試作初号機のYak-120は1952年6月19日に初飛行を行った。
新しい設計では、胴体の内部空間を、搭乗員スペースと相当量の燃料を搭載するスペースに割り当てるため、エンジンは主翼に懸架するポッド内に収納し、降着装置を翼端および胴体に直列する自転車式の配置にすることで、無給油(外部増槽付き)で約2,560 km (1,600 mi) の航続距離を持たせることができた。大きくずんぐりした形状の機首レドームには空中迎撃レーダーを搭載しており、武装として各50発の弾丸を有する2門のN-37L機関砲を備えていた。
幾つかの顕著な問題があったにもかかわらず1953年に量産許可が下り、最初の機体は1954年に生産された。Yak-25と命名された初期生産型は翌年に配備されたが、「ソーコル」レーダーの問題のために作戦運用ができる状態には無かった。このため初期型は代替としてRP-1D「イズムルート」(NATOコードネーム: ハイ・フィックス)照準レーダーの改造型を使用した。ようやくRP-6「ソーコル」が使用可能となるとこれを搭載した新しい機体はYak-25Mと命名され、1955年1月から配備が開始された。Yak-25Mは、機関砲のリコイルダンパーの装着、改良型のAM-5A エンジン(同一推力)への換装、搭載燃料の多少の増加といった幾つかの改良が施されていた。1955年と1956年に数機のYak-25Mが空対空ミサイルのテストベッド機に改装された。
Yak-25の派生型である高高度偵察機Yak-25RV(NATOコードネーム: マンドレイク)が1959年に開発された。この機体は全く新しい長さ23.4 m(迎撃機型Yak-25Mの2倍以上)、翼面積55 m2の直線翼の主翼を持っていた。胴体にはカメラ/センサー・パックが追加され、機関砲が1門残された型があった可能性がある。
高高度での少なくないエンジンの不具合、過度の振動、搭乗員に重労働を強いる質素な装備機器といった不具合のために、低翼面荷重であったにもかかわらずYak-25RVの高高度性能はせいぜい許容範囲内といった程度であったが、ソ連空軍はこの機種を1974年まで使用し続けた。放射能汚染測定のために特殊センサーを装備して1970年代末に使用された数機はYak-25RRVと命名された。Yak-25RVを高高度迎撃機型Yak-25PAとする開発の努力は実らなかった。
派生型Yak-26は爆撃機として開発されたが、僅か9機しか製造されなかった。
1961年に高高度標的機として軽量化したYak-25RVの派生型が製造された。このYak-25RV-Iは、武器を使用(実弾射撃無し)しない迎撃演習時に使用する有人標的機として、またYak-25RV-IIは遠隔操作ドローンとして使用された。
406機のYak-25Mと、10機のYak-25R偵察機を含む483機がサラトフの工場で生産され、これに加えて155機のYak-25RV高高度偵察機が生産された。
Yak-25は1955年7月にツシノで展示され、NATOコードネーム「フラッシュライト-A」を与えられた。1955年から防空軍部隊に配備が開始され、操縦の容易さによって搭乗員から人気の機体となった。駐機の際の接地状態では、エンジン位置が低いことに起因するエンジン損傷が頻繁に発生したために、整地された滑走路が必要とされたが、双発機であったために致命的な事故に至ることはほとんどなかった。
1963年から退役が始まり、最後のYak-25迎撃機は1967年に退役した。偵察機型の'マンドレーク'は1970年代末まで様々な任務に就いていた。冷戦時代のその他多くのソ連防空軍(PVO)の迎撃機と同様、Yak-25Mはワルシャワ条約機構加盟国や他国へは輸出されなかった。
Yak-25と命名された航空機は1947年の軽戦闘機の試作機にもあった。競作でMiG-15とLa-15に敗れると最初のYak-25の開発計画は破棄され、Yak-25の名称は新しい迎撃機に再利用された。この最初の機体についてはYak-25 (航空機・初代)の記述を参照。
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