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『ピクミン』シリーズ2作目 ウィキペディアから
『ピクミン2』(ピクミンツー、Pikmin 2)は、2004年4月29日に任天堂より発売されたニンテンドーゲームキューブ用ゲームソフト。『ピクミン』の続編であり、ピクミンシリーズの第2作目。
ジャンル | AIアクション |
---|---|
対応機種 |
ニンテンドーゲームキューブ Wii Nintendo Switch |
開発元 | 任天堂 |
発売元 | 任天堂 |
プロデューサー |
宮本茂 手塚卓志 |
ディレクター |
日野重文 阿部将道 |
プログラマー |
山下善一 神門有史 |
音楽 |
戸高一生 若井淑 |
シリーズ | ピクミンシリーズ |
人数 | 1 - 2人 |
メディア | 光ディスク |
発売日 |
GC 2004年4月29日 2004年8月30日 2004年10月8日 Wii 2009年3月12日 Switch 2023年6月22日 |
対象年齢 |
CERO:A(全年齢対象) ESRB: Everyone All PEGI: 3+ OFLC: Parental Guidance 8+ |
デバイス |
Wii ヌンチャク対応 |
売上本数 |
[GC] 約56万本 [GC] 約36万本 [GC] 約14万本 [GC] 約112万本[1] [Wii] 23万375本[2] |
その他 | メモリーカード使用ブロック数:27 |
本作は発売以後、他機種に移植された(#移植版)。
なお本記事では『ピクミンパズルカードe+』についても述べる。
今回の主目的は、各地に散らばる「お宝」の回収であり、第一部と第二部ではお宝を集める理由が異なる。お宝は実在する企業の商品が使用されている。一部のお宝は「探検キット」となり、回収することで新しいエリアの探索や、宇宙服の性能を向上することができる[3]。宇宙船でダメージを回復させることは出来なくなったが、地上と地下洞窟を移動する際に自動で回復する。もう一つの大きな特徴として日数制限の廃止が挙げられ、これにより時間切れを気にすることなく、難所にもじっくりと取り組めるようになった[4]。さらに今作では地上マップに加えて、各マップに3~4つの地下洞窟が存在する。お宝が多数存在し稼ぎも多いが、多くの原生生物やトラップが立ちはだかる[4]。
ピクミンを掴んだまま、別の色のピクミンまたは、葉、蕾、花の種類別に持ち替えられるようになっており、連投スピードも前作では、隊列を動かして、オリマーの元に近付けなければ早く投げられなかったが、今作では、隊列を動かさなくても、ある程度早く投げられるようになった。この要素は後のWii版の『ピクミン』や『ピクミン3』でも継承されており、『3』ではピクミンを掴んでいなくても任意で投げられるピクミンの種類を設定できるようになっている。
前作で登場したトラップやギミックの役割が変更されており、トラップに属性が付与されたほか、突破するのに赤以外のピクミンが必須となるしかけも出てきた。
バクダン岩がトラップに変更された。前作ではピクミンの顔程度の大きさで黄ピクミンが扱えたが、今作では巨大化し、ピクミンが扱えなくなった。落下やピクミンの攻撃、パンチなどの衝撃が加わると一定時間で爆発する。ゲキニガスプレーで石化する事もでき、この状態で攻撃した場合、爆発せずに消滅する。なお、vsモードではオリマーとルーイがバクダン岩を持ち、投げることができる。
新たなアイテムとして、ゲキカラ・ゲキニガスプレーが登場している。これらはピキノツユクサの実を回収することで作成でき、赤い実はピクミンの攻撃力と行動速度を一定時間上昇させるゲキカラスプレー、紫の実は原生生物を一定時間石化させて活動を停止させるゲキニガスプレーとなる。ゲキニガスプレーで石化させた原生生物は倒すと死骸が残らない代わりに大地のエキス(低確率でゲキカラエキス又はゲキニガエキス)を落として消滅する。次回作の『ピクミン3』ではゲキカラスプレーのみが登場、継承されている。
本作のストーリーは二部構成となっており10000ポコを集めて借金を返済するまでの物語は第一部の物語である。第二部ではオリマーと社長がピクミンの星の全てのお宝の回収と行方不明になったルーイの捜索を行う事になる。
オリマーは前作『ピクミン』でドルフィン号と共にとある惑星に不時着し、ピクミンの力を借りてそこから脱出し、ホコタテ星に帰還する。
ある日、彼の勤めるホコタテ運送の新入社員ルーイの失態により、会社に莫大な借金がのしかかったうえ、ドルフィン号も借金のかたに売られてしまう。そんな時、オリマーがあの星からお土産に持って帰ってきていた物体をドルフィン初号機が鑑定した所、かなりの価値があることが判明する。借金を返済したい社長の命令により、オリマーはルーイを伴って再びピクミンの星へ行く。惑星に到着した際のトラブルでルーイとはぐれてしまうが、赤ピクミンの力を借りて合流を果たす。
2人は力持ちの紫ピクミンや、毒への耐性を持つ白ピクミン、さらには黄ピクミンや青ピクミンとも出会い、借金を返済できる分の宝を回収する。
ところが、オリマーがホコタテ星に向け出発した矢先に、ルーイがピクミンの惑星に置き去りなことに気付く。しかし引き返すことはできず、ホコタテ星に帰還する。
借金返済後、オリマーと社長はお宝の回収とルーイの捜索も兼ねて惑星に向かう[5]。
2人は地下洞窟でお宝に囲まれたルーイを発見する[5]。直後に巨大なクモのような生物、ヘラクレスオオヨロヒグモが現れ、なんとか撃破に成功する。ルーイを救出し全てのお宝を回収したオリマーと社長は、三度ピクミン達に別れを告げホコタテ星へ帰還した。
オリマーたちホコタテ星人は、身長が3cmほどの小さな種族である。彼らにとってピクミンの星の大気中に含まれる酸素は猛毒である。今作では生命維持装置のバッテリーをあらかじめ大量に持ってきているため、期限を気にせず冒険できる。
前作でオリマーが乗っていた愛船ドルフィン号は今作の冒頭で借金のカタに売り飛ばされてしまったが、代わって社長の愛船ドルフィン初号機が登場しオリマーとルーイが乗って冒険する。初号機は2人のナビゲーターとしても活躍するが、やかましい一面もある。
ピクミンはオリマーが墜落した惑星で遭遇した、植物とも動物ともつかない奇妙な二足歩行生物である。 今作では、前作に登場した3色に加え、新たに紫・白のピクミンが登場する。 ピクミンを以下の全5種類各20匹、計100匹を連れて歩くとピクミンたちは前作のイメージソング「愛のうた」を歌う。
オリマーたちが冒険する地域には、ピクミン以外にも数多くの種類の原生生物が生息している。いずれもが奇妙な形態と生活様式を有し、しかもその多くはオリマーたちやピクミンに対して攻撃的であり、彼らを捕食あるいは排除しようと攻撃を仕掛けてくる危険な存在である。また、これらの生物には捕食を行わない種が多く見られる。それらは分解者に属するとも考えにくい物が多く、現状では説明のつかない部分も多い。一部の生物の攻撃はピクミンやオリマー達だけでなく他の生物やトラップなどにも当たり判定が有効となるものもある。前作で登場する生物は、前作が20数種類だったが、今回はその倍以上に種類が増えており、単に種類が増えただけでなく、前作に登場した生物の亜種に相当する種類が多数登場したりしているなど、生物によっては大幅にバリエーションが増えた種類もある。更には本作で初登場する生物も多数存在する。また、『1』にて登場した生物によっては、戦闘能力が『1』よりも弱体化された種類もいるが、逆に強化された種類も存在する。
洞窟名の後ろにあるカッコ内の数字はその洞窟の階層数を表す。4つのそれぞれのステージは、春夏秋冬の四季をモチーフにしている。
最初に降り立つ、雪に覆われている冬がモチーフのステージ。赤ピクミンに会うエリア。最初のステージではあるが奥深く、水場の向こうにヤキチャッピーが生息しているなど、難易度が高い部分もある。奥のエリアは水で遮られているため、青ピクミンを仲間にしたあとで探索可能となる。ブタドックリやフタクチドックリなどの生物が生息している。地面の一部にはアスファルトやマンホール、横断歩道などがあり、もともと道路であったことが分かる。地上ステージで唯一、ピキノツユクサが自生していない(カビタマやハナゲイモも登場しない)。タマゴはロケットの近くの1か所のみ配置されている。お宝は7個。今作で唯一の完全新作のステージである。
桜が舞い散る、春がモチーフのステージ。探検キット「わくせいデータ」を入手すると探索可能になる。前作の「希望の森」と似ているが、着陸地点や水辺の位置、橋や壁などのしかけが変更されている。原生生物はチャッピーやウジンコ、ヘビガラスなどが生息しており、オタマも成長したらしくイモガエルが見られる。青ピクミンに会えるエリアだが、彼らは電気柵の奥にいるため先に黄ピクミンと会う必要がある。タマゴはないが、大地のエキスの出る草がある。地上ステージでは唯一、探検キットとなるお宝が置かれている。お宝は7個。
蝉の鳴き声が聞こえる、夏がモチーフのステージ。探検キット「たんさデータ」を入手すると探索可能になる。黄ピクミンと初めて会えるエリア。前作の「大水源」とほぼ同じつくりをしているが、ドドロのタマゴがなくなっている、壁や橋などのしかけが変更されているなど、細かい点は変化している。ダンゴナマズ、イモガエル、ツブラメケメクジなどの水中の生物が多く生息している。ステージの大半は水であり、壁や橋での作業や回収に大量の青ピクミンが必要となる。黄ピクミンの待機場所の手前にヤキチャッピーがいたり、水の向こう側に電撃ゲートがあるなどゲーム序盤から難易度が高い。31日目以降の一の位に「1」がつく日にはダマグモとクマチャッピーが出現する。タマゴや大地のエキスの出る草、石の配置が多い。夕方になるとヒグラシの鳴き声になる。お宝は7個。
紅葉が見られる、秋がモチーフのステージ。第二部からのステージで10000ポコの借金を返済するまでは探索できない。前作の「遭難地点」と「最後の試練」を合わせたような地形をしており、地面に「止まれ」と書いてある場所もある。ルーイがこのエリアに落ちてしまったため、社長がルーイの代役を務める。エリア全体に様々な原生生物が数多く生息しており、水や電気、毒のしかけもあるため、複数のピクミンを使い分けて開拓する必要がある。タマゴの配置が多く、大地のエキスの出る石もある。お宝は5個。
タイトル画面で選べるモードの1つ。1Pがオリマーと赤ピクミンを、2Pがルーイと青ピクミンを操作して対戦を行う。勝利条件は「黄色いビー玉を4個回収する」「敵チームの色のビー玉を回収する」「敵チームのピクミンが全滅」「敵チームのリーダーがダウン」の中の一つを先に達成することである。
このモードのステージでは間欠炎や水場は登場しない。また、赤ピクミンの攻撃力は青ピクミンと同等に設定されているため、色によるピクミンの能力差はない(ただし、火や水を扱う生物は登場する)。
各プレイヤーは開始時のピクミンの数を5匹から50匹まで、5匹刻みで調整することができる。
ステージは10種類のコースからプレイヤーが選べるが、各コースに3種類のマップが用意されており、この3種類からランダムで決定される。
このモードのゲキニガスプレーは通常の石化効果に加え、敵のピクミンを地面に埋める効果がある(但し一定時間で元に戻る)。
名前の通り黄色い部分のあるビー玉。オリマー・ルーイよりも大きい。4個回収したチームの勝利となる。
このビー玉は地面に埋まっているタイプと原生生物が持っているタイプが存在する。地面に埋まっているタイプは運ぶ前に時間をかけて掘り出す必要があり、掘り出した時にトビンコが出現することもある。大きな見た目であるがピクミン1匹だけでも運ぶ事ができ、最大8匹で運べる。
黄色いビー玉の色違いである。自チームのオニヨン付近に1個ずつ設置され、敵対するチームのピクミンだけが運べる。回収できたチームの勝利となる。
チェリー
1個チェリーを回収すると1回ルーレットを使用できる。チェリーはピクミン1匹のみで運べる。
制限時間内にお宝や原生生物の死骸をできるだけたくさん回収し、ハイスコアを競うモード。このモードは、本編で特定のお宝を回収すると遊べるようになる。
ステージは全て地下洞窟であり、全30ステージある。連れていけるピクミンの種類と数、持ち込めるゲキカラ・ゲキニガスプレーの数は、ステージごとにあらかじめ決められている。
各ステージには本編の地下洞窟同様にいくつかの階層があり、地形もランダムで変化する。原生生物も数多く、一部のステージではボスも登場する。
登場するお宝の中には探検キットの材料となるものもあるが、このモードでは回収しても宇宙服は強化されない。ただし、たんけんねぶくろだけは最初から装備されている。
すべてのステージで1匹もピクミンを死なせずにノーミスクリアすると、ホコタテ運送が莫大な借金を背負う経緯が明らかになるムービーが見れる。
2009年3月12日にはWii版『Wiiであそぶ ピクミン2』[6]が、2023年6月22日にはNintendo Switch版が発売された[7]。
キャラクターとして定着したことから、勢いがあるうちに続編を出したいという宮本の意向により、本作の開発は前作『ピクミン』の開発直後から行われた[8]。
当初宮本からは1年で作れと言われていたが、最初のバージョンでモニタリングしたところ、指摘がたくさん寄せられ、それを直していくうちに2年半を費やすこととなった[8]。
本作はじっくり遊んで世界の深みを楽しんでほしいという思いから日数制限を廃止する代わりに、緊張感を持たせる要素としてピクミンを増殖させられない「地下洞窟」が用意された[8]。
また、親子でのコミュニケーションを起こすため、保護者世代が惹かれるものを取り入れることになり[9]、最終的にはラブテスターなど、本作の発売から20〜30年ほど前のアイテムが「オタカラ」として登場している[10]。
ライターのお茶缶は「インサイド」に寄せた記事の中で、日数制限がが廃止されたことによってシリーズのだいご味である「ダンドリ」の楽しみがない代わりに、「オタカラ」集めといったやりこみ要素が豊富であると評価している[4]。一方で、お茶缶は、ボスや洞窟のギミックの内容や、テクニカルな運用が求められる「紫ピクミン」と「白ピクミン」が追加されたことで、全体的な難易度は高いとしている[4]。
ライターのオクドス熊田は「ファミ通.com」に寄せたSwitch版のレビュー記事の中で、システムについて「全体を俯瞰で見てピクミンに指示を出すという意味で、“ストラテジー”的な要素を備えたゲームとも言える。」と評している[5]。熊田は、日用品といった文明の名残がオタカラとして登場することにより、かつてそこで生活していた者たちの不在が際立ち、作品の解像度が上がったと述べている[5]。熊田は本作においては「欲」が大きなウェイトを占めているといい、ルーイが特にそれをよく示す存在として描かれているとしている[5]。
『ピクミンパズルカードe+』(ピクミンパズルカードイープラス)は、ゲームボーイアドバンス用カードeリーダー+を使ったパズルゲームである。
ゲームは大きく分けて3つある。
予めゲームキューブに接続されたカードeリーダー+にゲームキューブ本体から3種類のゲームをダウンロードし、市販のカードe+をカードeリーダー+にスキャンさせるとゲームが可能であり、カードは別売りで1パック5枚入り200円である。シリーズ1は2004年4月29日、シリーズ2は同年7月29日に発売した。シリーズ1・2ともに赤黄青の3色を発売し、それぞれ赤にはひっこぬき~、黄にはてくてく~、青にはつなげて~のゲーム用のカードが入っている。いずれもピクミン2のみで使用できる。ちなみにWii版では遊べない。その他にもピクミン2同梱のおためしカードやファミ通の付録、クラブニンテンドーの景品などのカードがあった。また、カードにはゲームに登場する生物の説明や画像が記載されている。
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