ジェームス・バーノン・テイラー (James Vernon Taylor 、1948年 3月12日 - )は、アメリカ合衆国 出身のシンガーソングライター 。バンド活動を経てからソロ・デビュー。以降数々のヒット作を残し、音楽賞も受賞した。
概要 ジェームス・テイラー, 基本情報 ...
閉じる
「ローリング・ストーン 誌選出『歴史上最も偉大な100人のシンガー』第74位『歴史上最も偉大な100組のアーティスト』第84位[2] 。2000年 『ロックの殿堂 』入り。2016年 度『ケネディ・センター名誉賞 』受賞。
1971年頃のフォト
マサチューセッツ州 ボストン市 で裕福な家庭に生まれ、ノースカロライナ州 のチャペルヒルで育つ。
1968年 にアップル・レコード からデビューするが、自身の交通事故 や当時のアップル社内の混乱もあって、契約 を打ち切られる。翌1969年 10月にワーナー・ブラザース・レコード と契約するとともに帰国[3] 。翌1970年 、移籍 第1弾のアルバム 『スウィート・ベイビー・ジェームス 』がヒット。シングルカットされた「ファイアー・アンド・レイン 」は全米3位を記録した。
1971年 、映画『断絶 』に主演。ザ・ビーチ・ボーイズ のデニス・ウィルソン と共に、賭け レースに参加しながら旅 を続けるドライバーを演じた。しかし、映画には彼らの楽曲は一切使用されず(監督が主演の2人を「ミュージシャン」として先入観を持たれることを嫌ったため)、難解な内容のために興行 的にも失敗に終わった(しかし2015年に英国映画協会は本作を「10本の偉大なアメリカのロード・トリップ映画」の1本に選ぶなど映画自体の評価は高い)。同年、キャロル・キング 作のシングル「君の友だち 」が大ヒット、数多くのアーティストに取り上げられる代表曲となった。
それ以降、歌手のカーリー・サイモン と結婚 し、1974年 には「愛のモッキンバード」[注 1] のカバー・ヒットを放った[4] 。同曲はアメリカだけでなく、日本でも小ヒットした。しかしその後、サイモンとは1983年 に離婚 している。薬物依存症 の克服、兄 で同じくシンガーソングライターでもあるアレックス・テイラーの死 など、本人のプライベートな体験を題材にして曲作りをしたり、人々の悲哀を描き出すという手法で多くの楽曲を発表した。代表作「ファイアー・アンド・レイン」は、友人の自殺を綴った作品であるとされている。その後、グラミー賞 獲得やロックの殿堂 入りなど、輝かしいキャリアを積み重ねて来た。
アコースティック・ギター の名手としても知られている。活動初期にはギブソン J-50がトレードマークとなっていたが、その後マーク・ホワイトブック、1990年代以降はジェイムス・オルソンをメインギターとして使用している。
2015年 には、2002年の『オクトーバー・ロード』以来となる13年ぶりのオリジナル・アルバム『ビフォア・ディス・ワールド』がBillboard 200 (全米アルバムチャート)で自身初の1位(7月4日付)を獲得。1970年リリースのアルバム『スウィート・ベイビー・ジェームス』での初のビルボード・チャート入りから45年にして初の1位獲得は、2011年にトニー・ベネット が『Duets II』で記録した54年に次ぐ記録である[5] 。
2016年 、母国の名誉である『ケネディ・センター名誉賞 』を受賞[6] 。
なお、ジェームスの兄弟は全員(アレックス・テイラー 、ケイト・テイラー 、リヴィングストン・テイラー 、ヒュー・テイラー )がミュージシャンとしてデビューしている。また、カーリー・サイモンとの間に生まれた2人の子供(サリー・テイラー、ベン・テイラー)も、それぞれミュージシャンとして活動中である。
1985年頃のフォト
USA.タングルウッド公演 (2008年7月)
妻 キャロライン・スメッドビグ (2008年)
ケネディ・センター名誉賞 授賞式 (2016年12月)
スタジオ・アルバム
『ジェームス・テイラー 』 - James Taylor (1968年) ※旧邦題『心の旅路』
『スウィート・ベイビー・ジェームス 』 - Sweet Baby James (1970年)
『マッド・スライド・スリム 』 - Mud Slide Slim and the Blue Horizon (1971年)
『ワン・マン・ドッグ 』 - One Man Dog (1972年)
『ウォーキング・マン 』 - Walking Man (1974年)
『ゴリラ 』 - Gorilla (1975年)
『イン・ザ・ポケット 』 - In The Pocket (1976年)
『イン・ザ・ポケット 』 - JT (1977年)
『フラッグ (英語版 ) 』 - Flag (1979年)
『ダディーズ・スマイル (英語版 ) 』 - Dad Loves His Work (1981年)
『ザッツ・ホワイ・アイム・ヒア -変わりゆく人々へ- (英語版 ) 』 - That's Why I'm Here (1985年)
『ネヴァー・ダイ・ヤング (英語版 ) 』 - Never Die Young (1988年)
『ニュー・ムーン・シャイン (英語版 ) 』 - New Moon Shine (1991年)
『アワーグラス (英語版 ) 』 - Hourglass (1997年)
『オクトーバー・ロード (英語版 ) 』 - October Road (2002年)
『ビフォア・ディス・ワールド (英語版 ) 』 - Before This World (2015年)
ライブ・アルバム
『(LIVE) (英語版 ) 』 - (LIVE) (1993年)
『(BEST LIVE)』 - (Best LIVE) (1994年) ※前年に2枚組で発売された(LIVE)のダイジェスト盤
『ワン・マン・バンド (英語版 ) 』 - One Man Band (2007年)
『アムチトカ 』 - Amchitka (2009年)
『トルバドール・リユニオン (英語版 ) 』 - Live at the Troubadour (2010年) ※キャロル・キングとの共演
コンピレーション・アルバム及びカヴァー・アルバム
『アンド・ジ・オリジナル・フライング・マシン (英語版 ) 』 - James Taylor and the Original Flying Machine (1971年) ※1966年-1967年録音
『グレイテスト・ヒッツ 』 - Greatest Hits (1976年)
『グレイテスト・ヒッツ Volume 2 (英語版 ) 』 - Greatest Hits, Vol. 2 (2000年)
『ベスト・オブ・ジェームス・テイラー (英語版 ) ー』 - The Best of James Taylor (2003年)
『JTのクリスマス (英語版 ) 』 - James Taylor at Christmas (2006年)
『カヴァーズ (英語版 ) 』 - Covers (2008年)
『アザー・カヴァーズ (英語版 ) 』 - Other Covers (2009年) ※EP
『アメリカン・スタンダード (英語版 ) 』 - American Standard (2020年)
「ファイアー・アンド・レイン 」 - "Fire and Rain"
「スウィート・ベイビー・ジェームス」 - "Sweet Baby James"
「君の友達 」 - "You've got a friend"(キャロル・キング のカバー曲)(1971)
「愛のモッキンバード」 - "Mockingbird"(1974) ジェームス・テイラー&カーリー・サイモン
「ハウ・スウィート・イット・イズ」 - "How Sweet It Is (To Be Loved By You)"(1975)
「寂しい夜」 - "Don't Let Me Be Lonely Tonight"
「憶い出の町」 - "Her Town Too"(1981) ジェームス・テイラー&J.D.サウザー
「愛の恵みを」 - "Shower the People"
9月11日 横浜スタジアム 、13日 阪神甲子園球場 、16日 日本武道館 、17日 名古屋市公会堂
4月14日・16日 日本武道館、17日 パシフィコ横浜 国立大ホール
4月6日 東京ガーデンシアター
注釈
アイネス&チャーリー・フォックスの63年のR&Bヒット「モッキンバード」のカバーである。
出典
Timothy White , and Mitchell Glazer . Long Ago and Far Away: James Taylor — His Life and Music . New York: Omnibus Press, 5th edition 2011, p. 144–145, 147.
White, Timothy (2001). Long Ago and Far Away: James Taylor, his life and music. London: Omnibus Press. pp. 216–17. ISBN 0-7119-8803-X .