谷崎潤一郎
日本の小説家 (1886-1965) / ウィキペディア フリーな encyclopedia
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谷崎 潤一郎(たにざき じゅんいちろう、1886年〈明治19年〉7月24日 - 1965年〈昭和40年〉7月30日)は、日本の小説家。明治末期から昭和中期まで、戦中・戦後の一時期を除き終生旺盛な執筆活動を続け、国内外でその作品の芸術性が高い評価を得た。日本芸術院会員、文化功労者、文化勲章受章者。
概要 谷崎 潤一郎 (たにざき じゅんいちろう), 誕生 ...
谷崎 潤一郎 (たにざき じゅんいちろう) | |
---|---|
1951年に撮影 | |
誕生 |
1886年7月24日 日本・東京市日本橋区蛎殻町二丁目14番地 (現・東京都中央区日本橋人形町一丁目7番10号) |
死没 |
(1965-07-30) 1965年7月30日(79歳没) 日本・神奈川県足柄下郡湯河原町吉浜字蓬ヶ平 |
墓地 |
日本・京都市左京区鹿ヶ谷法然院 東京都豊島区染井墓地慈眼寺に分骨 |
職業 | 小説家、劇作家、随筆家 |
言語 | 日本語 |
国籍 | 日本 |
最終学歴 |
旧制一高英法科卒業 東京帝国大学国文科中退 |
活動期間 | 1910年 - 1965年 |
ジャンル | 小説、戯曲、随筆、翻訳、和歌 |
主題 |
女体美の探究、マゾヒズム 江戸の絢爛、悪魔的心理 デカダンス、フェティシズム モダニズム、異国趣味 美とエロスの曼荼羅 日本の伝統美、母恋い 風俗絵巻、老人の性 |
文学活動 | 耽美派、悪魔主義、古典回帰 |
代表作 |
『刺青』(1910年) 『痴人の愛』(1924年-1925年) 『卍(まんじ)』(1928年-1930年) 『蓼喰ふ虫』(1928年-1929年) 『春琴抄』(1933年) 『陰翳禮讚』(随筆、1933年-1934年) 『細雪』(1944年-1948年) 『少将滋幹の母』(1949年-1950年) 『鍵』(1956年) 『瘋癲老人日記』(1961年-1962年) |
主な受賞歴 |
国民文芸賞(1923年) 毎日出版文化賞(1947年) 朝日文化賞(1948年度) 文化勲章(1949年) 毎日芸術大賞(1962年度) |
デビュー作 |
『誕生』(戯曲、1910年) 『刺青』(1910年) |
配偶者 |
石川千代子(1915年-1930年) 古川丁未子(1931年-1934年) 森田松子(1935年-) |
子供 |
鮎子(長女。1903-1991) 恵美子(次女。森田松子の長女。1929-2013) |
親族 |
倉五郎(父。1854-1919)、関(母。1864-1917) 精二(1890-1971)、得三(1893-1988)、終平(弟。1908-1990) 園(1896-1911)、伊勢(1899-1994)、末(または須恵。妹。1902-1984) 久右衛門(祖父。1831-1888) 百百子、竹田 |
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初期は耽美主義の一派とされ、過剰なほどの女性愛やマゾヒズムなどのスキャンダラスな文脈で語られることが少なくないが、その作風や題材、文体・表現は生涯にわたって様々に変遷した。漢語や雅語から俗語や方言までを使いこなす端麗な文章と、作品ごとにがらりと変わる巧みな語り口が特徴。『痴人の愛』『春琴抄』『細雪』など、情痴や時代風俗などのテーマを扱う通俗性と、文体や形式における芸術性を高いレベルで融和させた純文学の秀作によって世評高く、「文豪」「大谷崎」[注 1] と称された。その一方、今日のミステリー・サスペンスの先駆的作品、活劇的な歴史小説、口伝・説話調の幻想譚、果てはグロテスクなブラックユーモアなど、娯楽的なジャンルにおいても多く佳作を残している。