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続成作用(ぞくせいさよう、diagenesis)は、堆積物が固まって堆積岩になる作用[1][2]。砕屑岩では主に圧密作用と膠結作用の2つからなる[1]が、炭酸塩岩ではこれ以外の続成作用も多く見られる[3]。
続成作用(特に炭酸塩続成作用)は地表の生物の影響(物質代謝や分解)、堆積粒子の性質、粒子同士の間に含まれる間隙水の化学性質(化学組成・二酸化炭素分圧・水素イオン濃度など)、地下の温度・圧力条件の影響を受ける。生物や間隙水の影響は初期の続成作用、温度・圧力条件は後期の続成作用において支配的である。このような続成作用の起こる環境の違いに注目し、属性環境も3つに分類されている[3]。
埋没深度が数キロメートル以上に達すると、卓越する作用が続成作用から変成作用へ変わり、堆積岩は変成岩へ変化する[2]。なお、続成作用と変成作用は鉱物の再結晶の度合いで区別されることもあるが、細粒の堆積岩では再結晶の開始が明らかではなく、明確な境界は存在しない。変成作用においては、反応に関与する岩石に対する水の量が続成作用よりも多いという特徴がある。また、イライト結晶度やビトリナイト反射率、鉱物組み合わせの変化が目安として用いられている[5]。
石炭や石油に代表される化石燃料の熟成もまた続成作用による。生物に由来する生体高分子(タンパク質・脂質・リグニンなど)は、初期続成作用において微生物分解・加水分解・再合成を経てフミン質物質と単量体(糖・アミノ酸・脂肪酸・フェノールなど)に変化し、環化・重縮合化・脱アミノ化・還元などの作用を受けてジオポリマーで構成されるケロジェンに変化する。ケロジェンは続くカタジェネシスで石油と天然ガスに熱分解され、最終盤になると石炭はほぼ無煙炭の段階に達する[6]。
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