Loading AI tools
ウィキペディアから
第33回有馬記念(だい33かいありまきねん)は、1988年12月25日に中山競馬場で施行された競馬競走である。オグリキャップがタマモクロス等を抑え優勝した。年齢は全て旧表記(数え年)にて表記。
この記事は「旧馬齢表記」が採用されており、国際的な表記法や2001年以降の日本国内の表記とは異なっています。 |
タマモクロスはこの年、天皇賞春秋連覇に加えて宝塚記念を制し、GI3勝を挙げた。またジャパンカップでは日本調教馬として最先着を果たした。そのタマモクロスは、このレースを最後に引退することが決まっていた。
一方、笠松競馬場から中央競馬に移籍したオグリキャップはGI初勝利を目指したが天皇賞(秋)、ジャパンカップでともにタマモクロスに先着を許していた。巻き返しを期すオグリキャップ陣営はこれまで主戦を務めてきた河内洋に代わって、身体が空いていた関東の名手・岡部幸雄に騎乗を依頼。岡部はこれを受諾し、オグリキャップは岡部との新コンビでこのレースに臨む事となった。
この2頭に加え、オグリキャップと同じ4歳のGI馬2頭、サッカーボーイとスーパークリークが出走を表明した。サッカーボーイは夏の函館記念でメリーナイス・シリウスシンボリなどといった古馬たちをレコード勝ちで一蹴し、直前のマイルCSも4馬身差の圧勝で、阪神3歳Sに続くGI2勝目を手にしていた。また、鞍上はオグリキャップから降ろされた形の河内洋だった。
スーパークリークは賞金ギリギリで滑り込んだ前走の菊花賞を5馬身差で圧勝。鞍上の武豊はデビュー2年目ながらこの年113勝をマークし、史上最年少関西リーディングジョッキーとしてファンの大きな注目を集めていた。
このような盛り上がりの中で、JRAはレース3日前の22日、「有馬記念ではタマモクロス・オグリキャップ・サッカーボーイの3頭を単枠指定する」と発表。有馬記念で3頭が単枠指定されたのは、1984年の第29回有馬記念でシンボリルドルフ・ミスターシービー・カツラギエースが単枠指定されて以来のことだった。
ファン投票による出走馬は、辞退馬を除いた21位マティリアルまでの上位10頭である。推薦委員会選考馬としては、スーパークリーク(牡4)、コーセイ(牝5)、ハワイアンコーラル(牡4)の3頭が選出された。
順位 | 競走馬名 | 得票数 | 性齢 |
---|---|---|---|
1位 | タマモクロス | 183,473 | 牡5 |
2位 | オグリキャップ | 173,851 | 牡4 |
3位 | サッカーボーイ | 158,341 | 牡4 |
※4位 | ヤエノムテキ | 114,371 | 牡4 |
5位 | スズパレード | 102,961 | 牡8 |
6位 | レジェンドテイオー | 96,494 | 牡6 |
7位 | メジロデュレン | 94,409 | 牡6 |
8位 | フレッシュボイス | 76,178 | 牡6 |
※9位 | ダイナアクトレス | 70,991 | 牝6 |
※10位 | ホクトヘリオス | 69,571 | 牡5 |
※11位 | シヨノロマン | 64,716 | 牝4 |
※12位 | ゴールドシチー | 55,058 | 牡5 |
※13位 | アラホウトク | 47,580 | 牝4 |
※14位 | カシマウイング | 37,957 | 牡6 |
15位 | サニースワロー | 37,060 | 牡5 |
16位 | ランニングフリー | 34,424 | 牡6 |
※17位 | コクサイトリプル | 30,848 | 牡4 |
※18位 | ミスターボーイ | 30,576 | 牡7 |
※19位 | モガミヤシマ | 30,251 | 牡5 |
※20位 | ランドヒリュウ | 29,915 | 牡7 |
21位 | マティリアル | 29,499 | 牡5 |
※施行条件については有馬記念も参照。
枠番 | 馬番 | 競走馬名 | 性齢 | 騎手 | 単勝オッズ | 調教師 | 馬主 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 1 | ランニングフリー | 牡6 | 菅原泰夫 | 37.7(10人) | 本郷一彦 | 藤島泰輔 |
2 | コーセイ | 牝5 | 大崎昭一 | 126.5(13人) | 尾形盛次 | (株)アイ・ケイ・テイ・オーナーズ | |
2 | 3 | レジェンドテイオー | 牡6 | 郷原洋行 | 10.8(5人) | 田村駿仁 | (有)貞文 |
4 | サニースワロー | 牡5 | 大西直宏 | 90.3(12人) | 中尾銑治 | 宮崎守保 | |
3 | 5 | サッカーボーイ | 牡4 | 河内洋 | 4.8(3人) | 小野幸治 | (有)社台レースホース |
4 | 6 | マティリアル | 牡6 | 東信二 | 33.2(8人) | 田中和夫 | 和田共弘 |
7 | スーパークリーク | 牡4 | 武豊 | 7.4(4人) | 伊藤修司 | 木倉誠 | |
5 | 8 | メジロデュレン | 牡6 | 村本善之 | 22.8(7人) | 池江泰郎 | メジロ商事(株) |
9 | スズパレード | 牡8 | 蛯沢誠治 | 21.2(6人) | 富田六郎 | 小紫芳夫 | |
6 | 10 | オグリキャップ | 牡4 | 岡部幸雄 | 3.7(2人) | 瀬戸口勉 | 佐橋五十雄 |
7 | 11 | タマモクロス | 牡5 | 南井克巳 | 2.4(1人) | 小原伊佐夫 | タマモ(株) |
8 | 12 | ハワイアンコーラル | 牡4 | 増沢末夫 | 33.8(9人) | 中村広 | (株)大関 |
13 | フレッシュボイス | 牡6 | 田原成貴 | 47.9(11人) | 境直行 | 円城和男 |
予想通り、レジェンドテイオーが逃げ、オグリキャップが中団6番手といつもよりやや前、スーパークリークがそれをマークする位置どり。タマモクロスとサッカーボーイはゲートの出が悪く、そのまま2頭で最後方を追走する形となったが、先頭から殿までは10馬身、ほぼ一団。ペースはスローで進行する。
第3コーナーから、後続勢が押し上げにかかる。中でも1番人気のタマモクロスの脚色は断然で、大外を一気にまくり、4コーナーではオグリキャップの外に並びかけ、直線はまたもこの2頭の競り合いになった。結局オグリキャップがゴール前力尽きたタマモクロスを半馬身突き放して優勝。3着に中を割ってきたスーパークリークが入ったが、メジロデュレンの進路を妨害して失格。大外を突っ込んできたサッカーボーイが繰り上げ3着となった。
着順 | 枠番 | 馬番 | 競走馬名 | タイム | 着差 |
---|---|---|---|---|---|
1 | 6 | 10 | オグリキャップ | 2.33.9 | |
2 | 7 | 11 | タマモクロス | 2.34.0 | 1/2馬身 |
3 | 3 | 5 | サッカーボーイ | 2.34.3 | 1/2馬身+1馬身1/2 |
4 | 1 | 1 | ランニングフリー | 2:34.4 | クビ |
5 | 5 | 8 | メジロデュレン | 2.34.6 | 1馬身 |
単勝式 | 10 | 370円 |
複勝式 | 10 | 120円 |
11 | 110円 | |
5 | 160円 | |
連勝複式 | 6-7 | 350円 |
Seamless Wikipedia browsing. On steroids.
Every time you click a link to Wikipedia, Wiktionary or Wikiquote in your browser's search results, it will show the modern Wikiwand interface.
Wikiwand extension is a five stars, simple, with minimum permission required to keep your browsing private, safe and transparent.