指数関数
冪における指数を変数として、その定義域を主に実数の全体へ拡張して定義される初等超越関数 / ウィキペディア フリーな encyclopedia
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実解析における指数関数(しすうかんすう、英: exponential function)は、冪乗における指数 (exponent) を変数として、その定義域を主に実数の全体へ拡張して定義される初等超越関数の一種である。対数の逆関数であるため、逆対数 (anti-logarithm, inverse logarithm) と呼ばれることもある[1][注釈 1]。自然科学において、指数関数は量の増加度に関する数学的な記述を与えるものとして用いられる(指数関数的成長や指数関数的減衰の項を参照)。
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一般に、a > 0 かつ a ≠ 1 なる定数 a に関して、(主に実数の上を亙る)変数 x を ax へ送る関数は、「a を底とする指数関数」と呼ばれる。「指数関数」との名称は、与えられた底に関して冪指数を変数とする関数であることを示唆するものであり、冪指数を固定して底を独立変数とする冪函数とは対照的である。
しばしば、より狭義の関数を意図して単に「指数関数」と呼ぶこともある。そのような標準的な (the) 指数関数(あるいはより明示的に「自然指数関数」)[注釈 2]はネイピア数 e (= 2.718281828…) を底とする関数 x ↦ ex である。これを exp x のようにも書く。この関数は、導関数が自分自身に一致するなど、他の指数関数と比べて著しく特異な性質を持つ。底 e を他の底 a に取り換えるには自然対数 ln x を用いて、等式
を適用すればよいから、以下本項では主に自然指数関数について記述し、多くの場合「指数関数」は自然指数関数の意味で用いる。