怒号

日本語

名詞

怒 号（どごう）

1. 怒り叫ぶこと^[1]。怒鳴ること。また、その声。怒鳴り声。「号」は「さけぶ」の意。
   • 議席は満場総立ちとなり、怒号と拍手と口笛と足踏みとで、まるで鼎（かなえ）の沸くような騒ぎだった。（海野十三『深夜の市長』）
2. 風や波が荒れて激しい音がすること^[1]。
   • 風はひどい雨を伴い真暗な夜の怒号と化した。（原民喜『廃墟から』）

発音^(?)

ど↗ごー

翻訳

（語義1）

• 英語: clamor ^(en), noise ^(en), outcry ^(en), roar ^(en)

動詞

1. 怒り叫ぶ。怒鳴る。
   • 見物席は敵味方に分れて怒号し、弥次と喝采が入り乱れた。（岸田國士『近代劇論』）
   • 「滅茶苦茶に俺の悪口を書いていやアがるんだ、畜生奴（め）！ もう俺ア、彼奴（きゃつ）とは一生口を利かないぞ、カッ！」と、父は母に向ッて怒号した。（牧野信一『鏡地獄』）
2. 風や波が荒れて激しい音がする。
   • 遠い潮鳴りの音を聞いたか！ 波の怒号するを聞いたか！（林芙美子『蒼馬を見たり』）

活用

怒号-する 動詞活用表（日本語の活用）

サ行変格活用
語幹	未然形	連用形	終止形	連体形	仮定形	命令形
怒号	し せ さ	し	する	する	すれ	しろ せよ

各活用形の基礎的な結合例

意味	語形	結合
否定	怒号しない	未然形 + ない
否定(古風)	怒号せず	未然形 + ず
自発・受身 可能・尊敬	怒号される	未然形 + れる
丁寧	怒号します	連用形 + ます
過去・完了・状態	怒号した	連用形 + た
言い切り	怒号する	終止形のみ
名詞化	怒号すること	連体形 + こと
仮定条件	怒号すれば	仮定形 + ば
命令	怒号しろ 怒号せよ	命令形のみ

活用と結合例

翻訳

（語義1）

• 英語: howl in rage, howl out ^(en)

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中国語

動詞

怒号  (繁): 怒號 (nùháo)

1. 怒号する。

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脚注

1. 上田万年、松井簡治『大日本国語辞典』 金港堂書籍、第3巻、1917年12月4日、紙面999ページ、デジタル504ページ、全国書誌番号：43022818、国立国会図書館デジタルライブラリー pid 954647/504