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漢方薬の原料のひとつ ウィキペディアから
陳皮 (ちんぴ、中国語:チェンピー 拼音: 、英語: Citrus reticulata peel, Citrus unshiu peel、ラテン語: Aurantii nobilis pericarpium)は、本来中国では、熟したミカン科のマンダリンオレンジの果皮を干したもので漢方薬の原料のひとつ。日本では熟したウンシュウミカンの果皮を乾燥させたもので代用している。日本薬局方においては、ウンシュウミカン又はマンダリンオレンジの成熟した果皮と定義されている[1]。
薬用目的として製造する場合、古くなったものもしくは陳旧な果皮が良いということから陳皮と呼ばれ、未成熟の青い皮を干した果皮は青皮と呼ばれる。
成分としてヘスペリジン[1]、ルチン[2]などフラボン配糖体が挙げられる。血圧降下作用もあり、漢方では芳香性健胃、鎮咳薬として、食欲不振、嘔吐、疼痛などに対して用いられる。外皮を陰干しして乾燥させ、1年以上たった果皮が生薬として利用される。
ウンシュウミカンの果皮を乾燥させた、比較的新しい陳皮は薬味に使われ、七味唐辛子の材料のひとつとしてもよく使われている。
鹿児島県奄美大島では、主にタンカンの皮を干して薬味として使用しており、奄美料理で最も有名な鶏飯の香り付けに欠かせない。
他にも風味付けのユズの代用として、味噌に混ぜて合わせ味噌としたり、炒め物、漬物に加えることも行われている。
中華料理では、配合粉末スパイスである五香粉の補助材料のひとつに加えられる場合がある。広東料理、特に順徳料理では陳皮を細切りにして、ケツギョなどの蒸し魚や貝類の蒸し物の上にネギ、トウガラシなどとともに散らしたり、「陳皮鴨」と呼ばれるアヒルの煮物に使われたり、牛肉などの肉団子に混ぜたり、白粥に入れて煮たりする。また、水に晒して、塩漬けにした後、砂糖、甘草等で味付けした九製陳皮などの菓子あるいは嗜好品が販売されている。
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