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聖闘士星矢の登場人物 ウィキペディアから
白鳥星座の氷河(キグナスのヒョウガ)は車田正美の漫画『聖闘士星矢』およびそれを原作とするアニメに登場する架空の人物。
作中ではほぼキグナス氷河と呼称されている。アニメの公式表記もこちら。
スワンではなくキグナスである。 星矢を始めとする多くの青銅聖闘士同様、父はグラード財団総帥の城戸光政。異母兄弟である星矢たちと異なり、氷河のみはその事実を知っていたものの[1]、光政からは認知されていなかった。母親(マーマ)はロシア人のナターシャで[2]、日本とロシアとのハーフである。
7歳のときにロシアから船で日本へ向かう最中[1]、事故で母が船もろとも救難不可能なほどの深海に沈んでしまい、母の遺体を引き上げる力を得るために聖闘士となる決心をする。8歳のときにグラード財団によって東シベリアへ送り込まれ[3]、黄金聖闘士・水瓶座のカミュ(アニメではカミュの弟子の水晶聖闘士)に師事する。上記の修行の動機については、カミュから(敵に対し優しいゆえに)甘いと言われ、兄弟子のアイザックからも酷評されている。氷河は、自分よりアイザックが格上の力量を持つと認めており、白鳥星座の聖衣を手に入れるのはアイザックの方であると思っていた。しかし修行5年目のとき、未熟な内に母の遺体を引き上げに潜ったために潮流から抜け出せなくなり、それを救いにきたアイザックを犠牲にすることになってしまう。アイザックを失った翌年、修行6年目にして聖闘士となる[3]。
母の遺体が氷点下の海水によってそのままの状態で保存されていたため、聖闘士となった後もその力を深海の母のもとに花を届けて見舞うことにのみ使っていたが[4]、聖域のカミュより私闘を演じる星矢たちの粛清の命を受ける。聖闘士の称号を得たものの聖衣を授かっていなかったが、聖域からの指令と共に永久氷壁の中に眠る白鳥星座の聖衣の存在をカミュから知らされた[3]。聖域からの使命を秘めて日本へ戻り、銀河戦争(ギャラクシアンウォーズ)に参加するものの、星矢たちとの交流を経て友情に目覚め、やがてアテナの聖闘士として正義の闘いに身を投じてゆく[2]。
白銀聖闘士のバベルを敗った後、連載時では「必要とあらばアテナをも倒す」という台詞があったが、単行本化に伴い変更されている。また、白銀聖闘士のミスティを倒した星矢に対して小宇宙(コスモ)を感じなかった事に無関心であったが単行本化にあたり「(星矢は小宇宙を使い果たし)疲れて泥のように眠ってるだけ」と変更されている。
アニメでは、掟を破った星矢たちへの刺客という設定では星矢たちが悪者に見えるとの理由で聖域からの刺客との設定は取りやめられ、銀河戦争での激闘に心を動かされ、星矢たちとの闘いで自分の力量を試すために銀河戦争に臨んだ、と設定が改められた[5]。
十二宮においては、師カミュに一度は完敗し氷の棺に葬られたが、後に絶対零度を身につけ打ち破る。海底神殿では兄弟子アイザックと再会、一度は動揺し自分のせいで片目を失った彼に、同じように自分の左目を潰させたが、地上のため私情を抑えてクールに徹してアイザックを倒す。師と兄弟子、共にその手で倒すことになったが、同時にお互いの立場を理解し合った。
続編である『聖闘士星矢 NEXT DIMENSION 冥王神話』にも登場。カリストの命令で星矢の首を狙いに聖域に現れた天闘士・斗馬と対峙する魔鈴に加勢し、撤退させる。その後五老峰で紫龍に星矢の危機を伝え、二人で前聖戦の時代へと向かう。なお前述の左目の負傷は、まぶたを傷つけたに過ぎなかったゆえ、失明には至っておらず、ハーデス編では包帯で左目を覆っていたが[2]、同作品中では回復に至っている[6]。
さらに後の時間軸の設定である『聖闘士星矢Ω』では「謎の男」[注 2]として登場。同作のメインキャラクターの1人であるユナの修行地「慟哭の谷」の奥に滞在しており、光牙を叱咤し送り出す。光牙達の活躍により、かつてのマルスとの戦いで負っていた魔傷が回復。その後に起きたパラサイトとの戦いでは紫龍や瞬とともにパラスベルダへ参戦する。本作での属性は水。
ロシア人と日本人のハーフであり、ブロンドの髪と青い瞳が特徴[7]。寡黙な振る舞いで、一見すると冷たい印象を与えがちだが、内面には優しさ、母への愛情、聖闘士としての熱い闘志が秘められている[8][9]。
黄金聖闘士であるカミュに師事し、固い絆で結ばれている。十二宮編では死闘の末、カミュをも越える絶対零度の凍気を身に付けて師を破った。この戦いの後も、師に対する畏敬の念を表す描写がなされている。師亡き後は、一度闘った黄金聖闘士・蠍座ミロが後見人になり、破損した白鳥座の聖衣を修復させるため彼の血をもって復活させてもらった。海皇ポセイドン編では、カミュの姿に化けたカーサとの闘いでクールになりきれずに危機に陥り、一輝に叱咤されている。
修行地である東シベリアのコホーテク村は彼の故郷とも呼べる場所である。同じくコホーテク村に住む少年ヤコフから慕われており、闘いから離れた暮らしではヤコフの生活を助けたり、逆にヤコフから食料を得たりと行動を共にすることが多く、互いに欠かせない存在となっている[10]。
小宇宙によって物質の熱運動を下げることで、標的物を凍結させて戦闘不能に至らしめる凍気技の使い手。紫龍同様に黄金聖闘士に師事し指導を受けただけあり、青銅聖闘士の中でも突出した技術の持ち主である[2]。
映画『聖闘士星矢 Legend of Sanctuary』では、16歳。178cm[11]。シベリアで黄金聖闘士カミュの弟子として修行した。師を超えることを宿願としている。クールで口数は少ないが内面には熱き思いが宿っている。劇中、バイクに乗る姿を披露した。
星矢達と共に沙織を狙う青銅聖闘士を蹴散らし彼女と出会う。城戸邸では来襲したアイオリアとの戦闘で歯が立たなかったが、光り輝く小宇宙を放った沙織を真のアテナと確信する。沙織を奉じ到達した十二宮では、巨蟹宮でデスマスクにより積尸気へ落とされそうになるがカミュによって宝瓶宮へ引き寄せられ師と対峙する。序盤は劣勢に陥るが、覚悟を持った後は相討ちに持ち込む。
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