『姫TV。』(ひめテレビ)は、1988年秋から1993年までテレビ朝日で放送されていたホリプロ制作の女性向けバラエティ番組である。
本来は女性向けの深夜番組として製作され、当初は「男子禁制番組」と銘打ち、女性タレント同士がファッションや恋愛などについて語るガールズトークをメインにしていた。そして、その合間にVTRによるミニコーナーを放送するという構成を取っていた。1989年に番組の方向性が大きく変更され、脱力系のコントやお色気要素を含むクイズを中心とするスタジオバラエティへと移行。男性も出演するようになり、この頃から井手らっきょなどが参加した。番組は1992年秋に再度リニューアル。以後は司会の長田江身子ほか女性出演者たちによるトークがメインになり、番組初期のコンセプトへと戻す形になった。しかし視聴率は特に改善されなく、番組は1993年に終了した。
- 初期
- 日曜午前(土曜深夜)4時に放送。土曜深夜枠自体が若干流動的な編成(映画が放送されていたが放送尺が確定されていない)であったため、放送時間は特に決まっていなかったが、おおむね『CNNデイウォッチ』終了後の午前3:40 - 4:10に放送されていた。
- 中期 - 末期
- 土曜午前(金曜深夜)4:30 - 5:00に放送。ただし、月の最終週には『朝まで生テレビ!』放送の影響で休止にされていた。また直前の1:25 - 4:30には『こだわりTV 金曜PRE★STAGE』が放送されていたが、同番組は全米オープンゴルフの中継がある日には休止になるため、午前3:00 - 3:30に繰り上げ放送されていた。プロ野球中継の延長や『大相撲ダイジェスト』の放送などによって、開始時間が午前4:55や5:25からの放送になることもあった。
- クイズタイム小学生
- 同じくテレビ朝日で放送されていた『クイズタイムショック』のパロディコーナー。このコーナーでは女性の解答者(主にAV女優)が服を全部脱ぎ、体を隠す白いパネルの後に立つ。そして、司会者(ブッチャーブラザーズのリッキー)が出題する小学校レベルのクイズに答えていた。問題は13問で、7問以上答えられたらブランド物の時計など豪華賞品のプレゼントが貰えるが、答えを間違えると7枚あるパネルを1枚ずつ剥がされていく。パネルが無くなると全裸姿になり、クイズ終了。当初は一問でパネルが2枚外され、4回間違えると全裸にされていた。クリアすると、中学生レベルの「クイズタイム中学生」へステップアップできた。こちらの問題はクイズタイム小学生に比べて桁違いに難しく、一問も答えられずに終わるケースが非常に多かった。最終回では、最後の1枚が剥がされるシーンを連続フラッシュで放送した。このコーナーが人気を集めた影響でお色気番組というイメージを持っている視聴者も多い。
- このコーナーは、2005年にはじめ企画がリリースしたアダルトDVDで再現された[1]。また、2007年7月26日に同じくテレビ朝日で放送された『アメトーーク』の「ブッチャーブラザーズの子供たち」[2]で当時のタイム小学生の映像が放送されたが、現在の放送倫理の都合により、胸元の1枚が剥がされるシーン以降は放送されなかった。
- モノクロタイム
- 月野物子()と乳頭黒美()による、ガールズトークを中心としたミニドラマ。
- スーパーギャルソン
- 妻から馬鹿にされている冴えない中年男がダンディな男に変身し、妻のピンチを救うミニドラマ。
- アーバンデンジャラスゾーン
- 「大都会には危険がいっぱい」と題し、都会に存在する低レベルな危険をコント形式で紹介するコーナー。
- びっくり人間大集合
- あなたの好きなもの3連発ショー
- 格言立証
- あなたのお肉の年齢測ります
- どこまで耐えられるかSHOW
- クイズ!答えは一斗缶
- 動体視力検査ショー
- 反射神経テスト
- あなどれない順子
- ガッカリ大会
- 特別企画として放送。平常放送時と同じコーナーを実施するものの、クイズタイム小学生の回答者が井手らっきょであるなど、終始視聴者をガッカリさせる内容で行われていた。
- 井手らっきょ - 初期の途中から参加し、リニューアル直前まで出演。
- ふせえり - リニューアル後から出演。
- ブッチャーブラザーズ[3] - リニューアル直前まで出演。
- 劇団無知無恥(片桐ケベ・関口ふで[4]・飯島久代・柳瀬恭 ほか)
- 山瀬まみ - 初期に数回出演。
- 水島裕子 - 時々出演。
- 坂井順子 - 時々出演。
- 郷里大輔 - リニューアル後のナレーターを担当。最終回は顔出しでリポーター出演もした。
- 長田江身子 - 1992年のリニューアル後から番組終了まで出演。
- 植田あつき - 1992年のリニューアル後から番組終了まで出演。
- 沢口梨々子 - 1992年のリニューアル後から番組終了まで出演。
収録は外ロケに関しては制作しているホリプロがある目黒周辺や多摩川の土手などで行い、スタジオ収録パートは六本木のテレビ朝日六本木別館にあった日本ケーブルテレビジョンで行われていたが、かなりの低予算だった為、出演者は基本的にノーギャラで、白背景に美術セットはほとんど置かずに収録した。その低予算ぶりは、出演者の井手の師匠であるビートたけしが、やはり低予算でセットも最低限のものしか置かずに収録していた『北野ファンクラブ』(フジテレビ)にて「深夜で本当に予算が無い番組はこの番組(北野ファンクラブ)と姫TVだ」と発言し、井手も「運が良いとギャラが出る」と語り、さらに1991年頃には番組内でスタッフの募集を行った際に「ギャラは出ませんが温かいお弁当が出ます」と告知する程だった。
- ナレーション:皆口裕子(姫TV小学7年生 時代)→ 郷里大輔(末期リニューアル後から)
- 構成・演出:下等ひろき(現在:加藤裕己・ロケコントやボイスアクトでまれに出演)
- 構成:石田章洋(途中まで)→ 以下途中から 清松勝彦、高橋朋夏、柳瀬恭(劇団無知無恥)
- 技術:日本EJシステム → テレテック → ビデオレック・大井直 → VIC・後藤一平(末期リニューアル後から)
- 照明:MAX PROJECT(石川芳雄、橋本俊夫、本多典史)
- 編集:竹内博志(スタジオアバ)→ 阪野秀行、飯田美由紀(末期リニューアル後から)
- MA:岩橋哲夫、小川るみ(スタジオアバ)→ 石川晴樹(※リバーブ石川と表記 アンサーズ・末期リニューアル後から)
- 効果:佐藤裕二(サウンドプロ企画)
- ヘアメイク・スタイリスト:斉藤舞佐子
- ディレクター:大澤宏一郎(ホリックス・初期は制作進行)→ 鈴木晶子(ホリックス)ほか
- プロデューサー:鈴木宏男(テレビ朝日)、佐藤木生(ホリプロ)→ 波多野正美(テレビ朝日)、尾川祐司(ホリプロ)
- 制作協力:ホリプロ(初期はホリプロダクションと表記)
- 制作著作:テレビ朝日