アート・オブ・ノイズ
ウィキペディアから
アート・オブ・ノイズ (Art of Noise、The Art of Noise) は、イギリスのバンド。イタリア未来派の画家、作曲家、楽器発明家である ルイージ・ルッソロの論文「騒音芸術(Art Of Noises)」をグループ名の由来とし[6]、トレヴァー・ホーンが立ち上げたZTTレコードのサウンドエンジニアからなる、正体不明のユニットとして結成された。ZTTレコードからチャイナ・レコードへ移籍した際に、アン・ダッドリー(キーボード担当)、J.J.ジェクザリック(サンプリング担当)、ゲイリー・ランガン(ミキシング担当)、ポール・モーリーのメンバー名が公表された[7][8]。
アート・オブ・ノイズ | |
---|---|
![]() 「リバプールサウンドシティ」での演奏の様子(2017年5月25日) | |
基本情報 | |
出身地 | イングランド ロンドン[1] |
ジャンル | |
活動期間 | |
レーベル | |
共同作業者 | |
公式サイト | www.theartofnoiseonline.com |
メンバー |
略歴
要約
視点
1982年、アート・オブ・ノイズの原型となるマルコム・マクラーレンのアルバム『俺がマルコムだ! (Duck Rock)』では[8]、トレヴァー・ホーンがプロデュースを手掛け、アン・ダッドリーとゲイリー・ランガンが全トラックの作曲、演奏、ミキシング、プログラミングを担当した。ヒップホップに影響を受け、スクラッチの導入を試みた「Buffalo Gals」がシングルカットされ全英シングルチャート9位(Music Week)を記録した[8][9]。
1983年に発表されたイエスのアルバム『ロンリー・ハート(90125)』でも、トレヴァー・ホーンがプロデュースを手掛け、J.J.ジェクザリックとゲイリー・ランガンの2人が、エンジニアリング、及びキーボード・プログラミングを担当した。また、シングルカットされた「ロンリー・ハート」は、全米シングルチャート(Billboard Hot 100)1位を記録した[8][10]。
1983年にミニ・アルバム『イントゥ・バトル (Into Battle With The Art Of Noise)』を発表後、1984年にデビュー・アルバム『誰がアート・オブ・ノイズを…』をリリースした。ファースト・シングルの「Beat Box」は、アイランド・レコードの創設者であるクリス・ブラックウェルがニューヨークのクラブで広めたことにより、ヒップホップやブレイクダンスのコミュニティに受け入れられ[11]、映画『ブレイクダンス』の劇中で使用された[12]。セカンド・シングルの「Close」は、全英シングルチャート8位を記録した[13]。また、サード・シングルの「Moments In Love」は、マドンナがイビサで結婚式を挙げた際にBGMとして使用された。[14][15]
1986年、チャイナ・レコードへ移籍しセカンド・アルバム『イン・ヴィジブル・サイレンス』を発表した。デュアン・エディをゲストに迎えたシングル「Peter Gunn」は、全英チャート8位を記録し、1987年にグラミー賞ベスト・ロック・インストルメンタルを受賞した。テレビ番組のキャラクターのマックス・ヘッドルームとのコラボレーションで話題となった「Paranoimia」は、全英シングルチャートで12位[6]、全米シングルチャート(Billboard TOP 100)で34位[16]を記録した。
1987年、サード・アルバム『イン・ノー・センス? ナンセンス』からシングルカットされた「Dragnet (Danger Ahead/Dragnet March)」は、映画『ドラグネット 正義一直線』のテーマ曲としてサウンドトラックにも収録された[17]。
1988年、トム・ジョーンズをボーカルに迎えた、プリンスのカヴァー曲「キッス」は、全英シングルチャートで5位を記録[6]、1989年には全米シングルチャート(Billboard TOP 100)で31位を記録した[18]。
1999年、アン・ダッドリー、トレヴァー・ホーン、ポール・モーリー、ロル・クレームによって再結成され、ZTTレコードに復帰しアルバム『ドビュッシーの誘惑』を発表し、ヒップホップ・アーティストのラキムをゲストに迎えた「Metaforce」がシングル・カットされた[19]。
2017年、累計で100万枚以上のセールスを記録したセカンド・アルバム『イン・ヴィジブル・サイレンス』のリリース30周年を記念して、リブート・ツアーが行われた[20]。また、アン・ダッドリーによるアート・オブ・ノイズのセルフ・カバー・アルバム『プレイズ・アート・オブ・ノイズ』が発表された[21]。
出演
1986年のMTV Video Music Awardsの表彰式にて、ギタリストのデュアン・エディと共に「Peter Gunn」のスタジオ・ライブを行った。来日時の1986年[8]8月6日には、フジテレビの番組「夜のヒットスタジオ」に出演し「Paranoimia」を披露している。(日本青年館にて東京公演が行われた。)また、本国イギリスでは1988年10月27日にBBCの人気テレビ番組「トップ・オブ・ザ・ポップス」へトム・ジョーンズと共に出演し、プリンスの原曲で知られる「Kiss」のカバーバージョンを披露した。
ディスコグラフィ
要約
視点
詳しくはw:Art of Noise discographyを参照。
アルバム
- 『誰がアート・オブ・ノイズを…』 - Who's Afraid of the Art of Noise? (1984年)
- 『イン・ヴィジブル・サイレンス』 - In Visible Silence (1986年)
- 『イン・ノー・センス? ナンセンス』 - In No Sense? Nonsense! (1987年)
- 『ビロウ・ザ・ウェイスト』 - Below the Waste (1989年)
- 『ドビュッシーの誘惑』 - The Seduction of Claude Debussy (1999年)
- Reduction (2000年) ※アウトテイク集
ライブ
- Noise In The City (Live In Tokyo, 1986) (2021年)
コンピレーション&リミックス・アルバム
- 『ダフト』 - Daft (1986年)
- 『リ・ワークス・オブ・アート・オブ・ノイズ』 - Re-works of Art of Noise (1986年)
- 『ザ・ベスト・オブ・アート・オブ・ノイズ』 - The Best of the Art of Noise (1988年)
- 『アンビエント・コレクション』 - The Ambient Collection (1990年)
- 『THE FON MIXES』 - The FON Mixes (1991年)
- 『ドラム・アンド・ベース・コレクション』 - The Drum and Bass Collection (1996年)
- The Abduction of the Art of Noise (2003年)
- 『リコンストラクテッド』 - Reconstructed (2004年)
- 『神よ、私の身体に何を…』 - And What Have You Done with My Body, God? (2006年) ※4CDボックスセット
- 『INFLUENCE』 - Influence (2010年) ※2CD
- At The End of a Century (2015年) ※2CD+DVD
- Art Of Noise As The Image Of A Group At The End Of The 20th Century - Balance (Music For The Eye) (2022年)
- Worship With The Art Of Noise (2023年)
シングル
- "Beat Box" (1983年)
- 「モーメンツ・イン・ラヴ (ビートゥン)」 - "Moments In Love" (1983年) and (1985年)
- 「クローズ」 - "Close (To the Edit)" (1984年)
- 「クローズ・アップ」 - "Close-Up" (1984年) ※「Close (To the Edit)」の変名12インチ盤
- 「レッグス」 - "Legs" (1985年) ※「Mr.マリックのテーマ」として知られる。[22]
- 「パラノイミア」 - "Paranoimia" with Max Headroom (1986年)
- 「ピーター・ガン」 - "Peter Gunn" featuring Duane Eddy (1986年)
- "Legacy" (1986年)
- 「ドラグネット」 - "Dragnet" (1987年)
- 「キッス」 - "Kiss" featuring Tom Jones (1988年)
- "Yebo!" featuring Mahlathini and the Mahotella Queens (1989年)
- 「アート・オブ・ラヴ」 - "Art of Love" (1990年)
- "Shades of Paranoimia" (1992年)
- "Dreaming in Colour" (1998年)
- "Metaforce" featuring Rakim (1999年)
脚注
外部リンク
Wikiwand - on
Seamless Wikipedia browsing. On steroids.