『夢・フラグランス』(ゆめ・フラグランス、英:Dream and Fragrance、仏:Reve et Fragrance)は1992年1月1日から2月11日に宝塚大劇場、同年4月4日から4月29日まで東京宝塚劇場、
同年9月12日から10月4日まで地方公演(9月12日・守山、13日・江南、15日・豊川、16日・豊田、18日・武蔵野、19-20日・市川、22-23日・川口、25-26日・仙台、27日・多賀城、29日・宇都宮、10月1日・高松、3-4日・鹿児島)で上演されたレビュー作品。
宝塚歌劇団月組公演。作・演出は岡田敬二。併演作品は『珈琲カルナバル』。
ロマンチックレビューシリーズ第7弾にあたるこのレビューは、1992年の新春公演に相応しくネオ・ジャパネスクをプロローグにして、花をテーマにした作品でバラエティに富んだ内容になっている。作品前半は日本をはじめとしたアジアの場面で構成され、後の『Asian Sunrise(アジアン・サンライズ)』(2000年)、『ASIAN WINDS! - アジアの風 -』(2005年)先駆けとなった。なお、『夢・フラグランス』はロマンチック・レビューシリーズにとって最後の旧宝塚大劇場時代の作品となった。
- 第一章 オープニング <祭囃しは流れる>
- ネオ・ジャパネスク調の華麗なシーン。1992年の幕開けを祝い、全員が歌い踊る。
- 第二章 ザ・ストレンジャー
- 哀愁に満ちた前奏曲で、三度笠、マントにブーツの旅姿の男が仲間と出る。やがて男達は勇壮に踊りだす。
- 第三章 あじさいの思い出 <大正ロマン 蕗谷虹児風>
- 大正時代、海辺で出会った青年と少女の初々しい恋。しかし、少女は両親が決めた求婚者と結婚してしまう。教会の側にたたずみ、青年は切ない思いを胸に、嫁いでゆく少女を見送るのであった。
- あじさいの歌手 - 羽根知里
- 青年 - 涼風真世
- 花婿 - 天海祐希
- 花嫁 - 麻乃佳世
- 第四章 月下の蘭
- 場所は東南アジアのジャングル。妖しくも美しい蘭の精が、生き物を次々と虜にしていく。
- 月下の歌手(男) - 久世星佳
- 月下の蘭 - 涼風真世
- 月下の男A - 若央りさ
- 第五章 ラベンダー・ローズ <デビュタント、社交界へのデビュー>
- 今宵の舞踏会で社交界にデビューする少女達が、期待と不安を込めて歌う。やがてプリンスが登場し、華麗な大舞踏会の幕が開く。
- 歌う恋人、踊る軍人 - 天海祐希
- デビュタントの淑女A - 朝吹南、風花舞
- 歌う王子 - 涼風真世
- デビュタントS - 麻乃佳世
- 第六章 地底の花
- 地底の大きな穴で働く男達が、仕事を終えて作業着を脱ぐと実は美しい女達であった。幻想的な女達の踊りが月光の下で繰り広げる。
- ワーキングマンS、ファンタジック・ダンサーS - 涼風真世
- ファンタジック・ダンサー - 旭麻里、幸風イレネ、若央りさ、久世星佳、登羽歩、真織由季、越はるき、大海ひろ、天海祐希、卯城薫、水月静
- 第七 - 八章 フィナーレ
- ロケットダンスから、二人の紳士の歌う「ラバー・カムバック・トゥー・ミー」による8組のカップルの踊りとなる。大階段で紳士が歌う「カンツォーネ」で3人の美女が踊る。やがてパレードになる。
- 歌う紳士 - 久世星佳、天海祐希
- 歌う男 - 涼風真世
- 踊る淑女 - 若央りさ、真織由季、麻乃佳世
- 歌手、青年、月下の蘭、王子、ダンサー - 涼風真世
- ネオ・ジャパネスクの男A、花婿、恋人、紳士 - 天海祐希
- ネオ・ジャパネスクの女、花嫁、踊る淑女 - 麻乃佳世
- 父 - 汝鳥伶
- ファンタジック・ダンサー - 旭麻里、幸風イレネ
- デビュタントの淑女 - 舞希彩
- ネオ・ジャパネスクの男A、月下の男A、踊る淑女 - 若央りさ
- 母 - 若菜あん
- ネオ・ジャパネスクの男A、月下の歌手男、紳士 - 久世星佳
- ネオ・ジャパネスクの女A、歌手、淑女 - 羽根知里
- 月下の歌手女 - 夏妃真美、夏河ゆら
- 恋人、踊る軍人、踊る淑女、真織由季
- 淑女 - 蘭玲花、美原志帆
- 恋人、踊る軍人 - 大海ひろ、汐風幸
- 恋人、淑女 - 朝吹南、風花舞
※氏名の後ろに「宝塚」、「東京」の文字がなければ両公演共通。
- 作・演出:岡田敬二
- 作曲・編曲:吉崎憲治、高橋城、甲斐正人
- 音楽指揮:橋本和明(宝塚)、伊沢一郎(東京)
- 振付:喜多弘、羽山紀代美、尚すみれ、謝珠栄
- 振付助手:立ともみ
- 装置:大橋泰弘
- 衣装:任田幾英
- 照明:今井直次
- 小道具:万波一重
- 効果:市成秀二
- 音響監督:松永浩志
- 演出補:中村暁、小池修一郎
- 演出助手:木村信司
- 製作担当:相原正一(東京)
- 制作:佐分孝
- 制作・著作:宝塚歌劇団