ハイフォン
ベトナムの都市 ウィキペディアから
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ハイフォン市(海防市、ハイフォンし、ベトナム語:Thành phố Hải Phòng / 城庯海防 )は、ベトナム第4の都市で北部最大の港湾都市である。ハノイ市、ホーチミン市、ダナン市と並ぶ中央直轄市でもある。全市面積1503km2、市区面積は1.7%を占める。人口約202.8万人、市区人口は約50万人である。行政区域は市区7区、郊外県8県(うち2県は島嶼)となっている。
紅河(ソンコイ川)河口に位置し、首都ハノイから約100キロメートルの位置にある。
ケッペンの気候区分では、温帯冬季少雨気候に区分される。冬から春にかけては日照時間が少なく曇りがちであり、肌寒い日が多い。一方で夏は日照も多く気温が上がるが、モンスーンの影響等で降水量が多く、高温多湿な季節である。
ハイフォン (キエンアン区)の気候 | |||||||||||||
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月 | 1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 | 年 |
最高気温記録 °C (°F) | 30.4 (86.7) |
34.4 (93.9) |
35.4 (95.7) |
37.4 (99.3) |
41.5 (106.7) |
38.5 (101.3) |
38.5 (101.3) |
39.4 (102.9) |
37.4 (99.3) |
36.6 (97.9) |
33.1 (91.6) |
30.0 (86) |
41.5 (106.7) |
平均最高気温 °C (°F) | 19.8 (67.6) |
19.7 (67.5) |
22.0 (71.6) |
26.2 (79.2) |
30.5 (86.9) |
31.8 (89.2) |
32.1 (89.8) |
31.5 (88.7) |
30.7 (87.3) |
28.7 (83.7) |
25.5 (77.9) |
22.2 (72) |
26.7 (80.1) |
日平均気温 °C (°F) | 16.3 (61.3) |
16.7 (62.1) |
19.2 (66.6) |
22.9 (73.2) |
26.5 (79.7) |
28.0 (82.4) |
28.4 (83.1) |
27.8 (82) |
26.8 (80.2) |
24.5 (76.1) |
21.3 (70.3) |
18.1 (64.6) |
23.0 (73.4) |
平均最低気温 °C (°F) | 14.2 (57.6) |
14.9 (58.8) |
17.5 (63.5) |
20.9 (69.6) |
24.0 (75.2) |
25.4 (77.7) |
25.9 (78.6) |
25.2 (77.4) |
24.2 (75.6) |
21.8 (71.2) |
18.6 (65.5) |
15.5 (59.9) |
20.7 (69.3) |
最低気温記録 °C (°F) | 5.9 (42.6) |
4.5 (40.1) |
6.1 (43) |
10.4 (50.7) |
15.5 (59.9) |
18.4 (65.1) |
20.3 (68.5) |
20.4 (68.7) |
15.6 (60.1) |
12.7 (54.9) |
9.0 (48.2) |
4.9 (40.8) |
4.5 (40.1) |
雨量 mm (inch) | 26 (1.02) |
29 (1.14) |
49 (1.93) |
93 (3.66) |
202 (7.95) |
247 (9.72) |
226 (8.9) |
359 (14.13) |
253 (9.96) |
155 (6.1) |
39 (1.54) |
20 (0.79) |
1,698 (66.85) |
平均降雨日数 | 8.3 | 13.4 | 17.1 | 13.9 | 12.3 | 14.6 | 13.5 | 17.4 | 13.8 | 10.6 | 6.3 | 5.2 | 146.4 |
% 湿度 | 83.1 | 87.7 | 90.8 | 90.5 | 86.9 | 86.1 | 85.8 | 87.8 | 85.3 | 81.4 | 77.9 | 78.3 | 85.1 |
平均月間日照時間 | 87 | 46 | 43 | 88 | 190 | 183 | 207 | 179 | 187 | 190 | 156 | 139 | 1,695 |
出典:Vietnam Institute for Building Science and Technology[1] |
ハイフォン市は、以下の行政単位に区分される。
古代には辺鄙な小漁村に過ぎなかったが、10世紀頃から海上交通が始まり、15世紀には外国船も往来するようになった。 1870年、阮朝はこの地に波止場を建設し、外国船と交易できる商館を設置、同時に海防のための兵力を駐屯させたので、いつしかハイフォン(海防)と呼ばれるようになった。
1881年10月、台風によってハイフォンとその周辺は甚大な被害を受け、ハイフォン台風と呼ばれるようになった。
1888年7月、仏領インドシナ植民地政府の下で市に昇格し、フランス海軍の極東最大の基地として、またホンゲイ石炭の輸出港として発展した。
1955年5月、最後のフランス部隊がハイフォンを出航し、植民地時代は終わる。しかしベトナム戦争では、1964年以降しばしば米軍の猛烈な空襲を受けて破壊され、戦争末期には航空機による機雷封鎖によって大きな被害を受けたが、戦後工業都市として再建された。
1993年、ハイフォンはベトナム最初の輸出加工区として認可され、香港などから投資を集めて輸出基地として発展している。
2007年、ハイフォン市人民評議会はキエントゥイ県の行政地域を変更し、新たにズオンキン区(Dương Kinh / 陽京)とドーソン区(Đồ Sơn / 塗山)の2つの区を設けた。
ハイフォンはベトナム周辺圏において特筆されるベトナム北部の「重要経済中核」のひとつであるとされる。フランス植民地時代には、サイゴン(現在のホーチミン市)およびハノイと並んで第一級都市とされており、19世紀末にフランスはハイフォンを「インドシナの経済首都」にすることを考えていた。
ハイフォンは北ベトナムで第二の工業地帯でもある[2]。2007年には紅河デルタのGDPのうちハノイについで2位の11.8%を占め、工業部門でもヴィンフック省に継ぐ2位で10.6%を占めている。また、紅河デルタにおける重要な米の産地であり、漁業でも4番目に大きな漁場を持つ。
また北ベトナムにおける重要な港町として知られるためサービス業が大きな割合を占め、地域の貿易にとって重要な位置にある。2007年の貿易額は輸出で12億6千万ドル、輸入で15億5千万ドルである[3][4]。
2013年、市内のディンブー工業団地で、信越化学工業のレアアース磁石原料精製工場が稼働開始した[5]。
2019年、「丸亀製麺 ビンコム インペリア店」がビンコム インペリアへ出店した。
2020年、「ホテル・ニッコー・ハイフォン(Hotel Nikko Hai Phong)」と「イオンモール・ハイフォン・レチャン(AEON MALL Hai Phong Le Chan)」(10 Vo Nguyen Giap, phuong Kenh Duong, quan Le Chan, TP. Hai Phong)がイオンモールのベトナム6号店、北部紅河デルタ地方ハイフォン市では初として開業した。また、「丸亀製麺 イオンモールレーチャン店」が出店した。
主要工業団地
主要企業
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