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ニンテンドーゲームキューブ専用ソフト ウィキペディアから
『スーパーマリオサンシャイン』(Super Mario Sunshine)は、2002年7月19日に任天堂から発売されたニンテンドーゲームキューブ専用ゲームソフト。
2020年9月18日には本作と『スーパーマリオ64』、『スーパーマリオギャラクシー』の3本をまとめた、『スーパーマリオ 3Dコレクション』がNintendo Switch専用ソフトとして2021年3月末までの期間限定で発売された。
前作『スーパーマリオ64』のシステムを踏襲した続編的作品で、マリオが南国のリゾート地「ドルピック島」を舞台に様々な冒険を繰り広げていく。ゲームキューブの性能を生かした緻密な水の描写が特徴的で、背中に背負った「ポンプ」で落書きや汚れを落とす、水を放射するなどの水を駆使したアクションをゲームの中心に据えている。前作同様、箱庭を探索するステージ構成となっており、ゴールは特に決められていない。
操作は前作とほぼ同じであるが、ヘッドスライディングやポンプアクションが追加された代わりにパンチ、キックなど従来の一部攻撃アクションが削除されている点も今作の特徴として挙げられる[注 2]。ポンプのノズルは変更可能で、それぞれのノズルによって能力や効果に違いがある為、場面ごとの使い分けが非常に重要になってくる。このため、他シリーズの変身マリオの要素は概ねポンプのノズルチェンジ能力に当てられている。
ダメージを受けると画面右上にオレンジ色のライフメーター(水中では水色の酸素メーター)が出現してダメージごとに減っていき、メーターが完全になくなる(8回ダメージを受ける)か奈落などに落ちると1ミスでマリオの残数が減る(モンテマンレースやタイムコースで負けるか、イカサーフィンでは壁や障害物にぶつかると即ミスとなる。また、ピンナパークの『ジェットコースターでフーセン割り』では3周する間にロケットで風船を全て割らないと即ミスになるので残数を増やすことがオススメ)。残数が0の時にミスしたらゲームオーバーとなり、タイトル画面に戻るか、セーブした状態からやり直すことができる。ライフメーターはコインを取ると回復(コイン1枚毎にライフ1回復)し、1UPキノコを取るとフル回復。水中ではコインか気泡を取る、もしくは息継ぎをすると回復。なお、前作では落下する高さや攻撃によってライフの減りが異なっていたが、今作ではコロナマウンテンの障害物に触れたとき以外は、1つずつしか減らない。リコハーバーの『GO!GO!イカサーフィン』では制限時間が過ぎたときにゴールすると、ステージから追放されてやり直しになる(この際、1ミスでマリオの残数が減ることはない)。
本作はヨッシーも登場する。ヨッシーのタマゴを持ったニセマリオを倒す事で出現するようになる。乗る事ができ、乗っている間は口からジュースを発射可能。ただしヨッシーに乗るには、タマゴのふきだしに描かれた「欲しがっているフルーツ」を与えてタマゴを孵化させる必要がある。胃袋メーターは時間が経つと減っていき、ジュースを発射しても減っていく。また、本作では従来のヨッシーとは異なり水が苦手であるため、水に入ったり(これは今回のヨッシーは魔法の絵具の力で具現化されたものだからという説がある)、胃袋メーターが空になったりするとヨッシーの体が緑になってその場で消えてしまう。落ちているフルーツを食べて補給でき、フルーツによって身体やジュースの色が変わる(ピンク、オレンジ、紫の全3色)。
また、本作で探すのは「スター」ではなく、太陽の形をした「シャイン」である。シャインを集めると、少しずつドルピック島の太陽の光が強くなる。シャインを一定数集めるとマリオがサングラスをかけたり、アロハシャツを着たりすることができるようになる。
一定時間操作しないでいるとマリオが寝はじめる。最初はその場に座りこんで寝ているが、更に一定時間経つと横になって眠ることになる。本作以降は眠っている時に「Zzz…」のマークがつくようになり、鼾の音もリニューアルされているほか、マリオが寝はじめるタイミングも早くなっている。体力が残り3以下のときはうなだれて喘ぐようになる。
中心の街ドルピックタウンから、8つのステージに移動しクリアしていく形となる。各ステージは8つのSTORYからなり、STORYの違いにより、同一マップのステージの状況が逐一変化していく。1つのSTORYで最低1つのシャインが取得できるほか、隠しステージやコイン集めなどで取得できる。シャインは119個以下で通常エンディングだが、全120個のシャインを集めた後にもう一度コロナマウンテンに行ってクッパを倒すとパーフェクトクリアでハッピーエンディングとなる。なお、STORY7は全ステージでニセマリオを倒す条件に統一されている。
物語はマリオがピーチ姫たちと共にドルピック島という南国の島をバカンスで訪れる所から始まる。
マリオたちが乗る王族専用の飛行機がドルピック島の空港に着陸しようとしていた。しかし不思議な力を持つ絵の具の力で、落書きされた滑走路の中心部が陥没した為に、危うく着陸を失敗して事故を起こしかける。空港で出会ったポンプとともにこの問題を解決するマリオであったが、そこへ警察官が近づいてきて、マリオは逮捕されてしまう。それというのも、ドルピック島ではあちこちで同じような落書きと、それにともなう被害が発生、島の守り神である光の象徴「シャイン」たちが逃げてしまい、太陽の光が十分に届かない事態にまで発展しており、島の各所でマリオにそっくりな人(ニセマリオ)が落書きをしていたという目撃情報が寄せられていたためである。裁判でもピーチ姫たちの異議も却下され、無実にもかかわらず有罪判決を受け、島をきれいにするまで島を出てはならないことを宣告されてしまう。 マリオたちは潔白の証明と島民たちのために、落書きを消しながらシャインを集め、真犯人を追うことにする。
途中でニセマリオによってピーチ姫がさらわれてしまい、さらにはニセマリオの正体がクッパの息子であるクッパJr.であることが発覚する。クッパJr.はクッパから「ピーチ姫はクッパJr.の母親であり、悪人であるマリオにさらわれた」と吹き込まれており、今回の事件はクッパJr.によるピーチ姫の「奪還作戦」なのであった。
最終的にマリオたちはクッパたちとコロナマウンテンの奥で決戦を行い、撃破する。本来の明るさを取り戻したドルピック島で、ポンプを交えて改めてバカンスをやり直すマリオたち。 一方、クッパはクッパJr.にピーチ姫が実際には母親ではないことを告げようとするが、クッパJr.はそれを知っていたことと、大きくなったらまたマリオと戦いたいことをクッパに話す。クッパは息子の頼もしさを喜ぶが、今はゆっくり休もうと言うのであった。
この節の加筆が望まれています。 |
北米版には声の追加など、様々な微調整が行われている[3]。
評価 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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本作はゲーム批評家から高く評価された。IGNはゲームプレイを快適にする背中のポンプを賞賛[16]、GameSpyは「多彩なアクションと美しく造形された環境」と述べた[15]。Nintendo Powerは本作を「グラフィックと音楽に優れ、レイアウトが絶妙、面白いムービーシーン、独創的なパズル」と賞賛、満点のスコアを記録した[18]。
GameProは「ゲームデザインに優れ、バラエティに富んだゲームプレイ、創造性、生涯の傑作」と賞賛、満点のスコアを記録した[19]。Game Informerは本作を「おそらくマリオ史上最高のゲーム」と述べた[13]。ComputerAndVideoGames.comは『スーパーマリオ64』より優れていると述べた[8]。Official Nintendo Magazineでは任天堂全世代最高のゲーム100において46位にランクインした[20]。Allgameは「スーパーマリオ64からスーパーマリオサンシャインの6年間でプラットフォームゲームはより壮大となり、よりインタラクティブで、より美麗になった」と評した。だが「複数に分けられた世界のアイテムを集めるという主な要素は変わりない。なので本作は続編に期待がかかる機能強化の他、多くの新しいアイデアが生み出されたわけではないので失望した」と語った[7]。
いくらかの批評家は特定の側面に注目した。GameSpotのジェフ・ゲルストマンはポンプやヨッシーなど要素を批判、「単なるギミック」であるとした。ゲルストマンはカメラワークについても不満を述べた[14]。ゲルストマンはゲームが洗練されていないと感じ、Computer and Video Gamesのマット・ウェールズも同じ感想を述べている[21]。日本ではゲーマガの満足度ランキング横丁のコーナーで2009年に読者投票として行われた「期待外れだったゲーム」で10位中6位にランクインしている(票数は不明)[22]。
日本では発売4日間で40万本を売り上げた[23]。アメリカでは発売後10日間でPlayStation 2のグランド・セフト・オートIII、XboxのHalo: Combat Evolvedを上回りNINTENDO64よりもゲームキューブの販売を伸ばしつつ、35万本を売り上げた[24]。ヨーロッパでは発売後1週間で175,000本を売り上げた[25]。日本では2002年10時時点で624,240本を売り上げ、年間第2位のベストセラー作品となった[26]。The NPD Group調べでは2002年のアメリカ国内で10番目に売り上げの多かったゲームだった[27]。2003年、Player's Choiceシリーズの1つとして再発売された[28]。2006年7月時点で250万本を売り上げ、アメリカのみで8,500万ドルの収益を上げた。Next Generationは2000年1月から2006年7月の間に発売されたPS2、Xbox、ゲームキューブソフト中で9番目に多く売り上げた作品としている[29]。2006年6月時点で全世界販売本数550万本に到達している[30]。
2020年9月18日に任天堂からNintendo Switch専用ソフトとして、本作(後期版)と『スーパーマリオ64』、『スーパーマリオギャラクシー』の3本を収録して2021年3月末までの期間限定で発売された。
多言語対応しており全言語において北米版及び日本後期版の変更点が取り入れられている他、ボタンの割り当てやHD解像度への対応や画面比率が4:3から16:9へ変更するなど、Nintendo Switchで遊びやすいように少しずつリニューアルされており、2020年11月17日に配信された更新データでゲームキューブ コントローラに対応した[31]。このデータによりカメラのリバース化が可能になるなどで操作方法は概ねゲームキューブ版と同じになったがボタンの表示は前のままで、ゲームキューブ版の表示になっていない。
また、3本のソフトのサウンドトラックの曲が聴ける。サウンドトラックには本作のステージ曲の他、北米版や後期版で使用されたモンテマンレース専用BGMや、各ムービーのイントロ、差分などが収録されている。また、全曲音源化されたのは初めてである。
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