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コロンビア航空宇宙軍(コロンビアこうくううちゅうぐん、スペイン語: Fuerza Aeroespacial Colombiana、略称:FAC)はコロンビアの空軍組織。2023年に「コロンビア空軍」(Fuerza Aerea Colombiana)から航空宇宙軍に改称した[1]。
コロンビア航空宇宙軍 Fuerza Aeroespacial Colombiana | |
---|---|
創設 | 1921年 |
国籍 | コロンビア |
軍種 | 空軍 |
タイプ | 軍事航空 |
任務 | 航空戦闘 |
上級部隊 | コロンビア軍 |
渾名 | FAC |
モットー |
Sic itur ad astra 星々へ行く |
主な戦歴 |
コロンビア・ペルー戦争 コロンビア内戦 |
識別 | |
国籍識別標 | |
フィンフラッシュ | |
空軍旗 | |
使用作戦機 | |
攻撃機 |
AC-47T A-37 EMB-314 |
戦闘機 | クフィルC10 |
攻撃ヘリ | U/M/AH-60L |
練習ヘリ | ベル 206 |
汎用ヘリ |
MD530 UH-1 |
偵察機 |
セスナ 208 サイテーションV スキャンイーグル ヘルメス 450 |
練習機 |
T-6C EMB-312 T-37 |
輸送機 |
セスナ 208 キングエア90/350 C-295 C-130B/H |
給油機 | KC-767 |
コロンビア軍の航空部隊は1919年に陸軍航空学校が設立されてから始まった。1916年9月7日法律第15号に基き歩兵科、騎兵科、工兵科、輜重科の技術向上のため同じように海外に送られ教育を受ける事となる。1919年12月31日法律第126号に基き陸軍第5航空連隊が創設され、航空学校も合わせて設立される。1922年に財政難のため閉鎖されたが、1924年11月8日にマドリードにおいて航空学校は再興される。
1932年9月1日、コロンビア・ペルー戦争が勃発し、空軍は初めての実戦を経験する事となる。開戦時点の作戦機は、カーチス・ライト CW-14戦闘機4機とカーチス ファルコン偵察機1機のみだったが、コロンビア議会による予算配分で、アメリカからカーチスF-8F偵察機20機とカーチスF11CホークIIを多数輸入した。また、コロンビア・ドイツ航空公社からユンカース F.13やユンカース Ju52などのドイツ製の輸送機や、ドイツ人を含む民間パイロットが提供された。コロンビア空軍の任務は爆撃や近接航空支援、偵察、輸送が主だったが、1933年5月8日にはペルー空軍との空中戦も展開した。コロンビア軍の艦艇を攻撃中だったペルー空軍機を奇襲し、ダグラスO-38P観測機1機を撃墜した。この間、太平洋に面したブエナベントゥーラと、カリブ海に面したカルタヘナに空軍基地を整備している。戦後、1936年にはP-352PA戦闘機3機を導入した[2]ほか、アマゾン川流域にあった空軍基地が閉鎖され、カケタ県やクンディナマルカ県、サン・ホセ・デル・グアビアーレに新たな空軍基地が設置された。航空学校はサンティアゴ・デ・カリに移転した。また、カルタヘナ基地はコロンビア海軍に引き渡され、ボリバル海軍基地として現在も運用されている。
第二次世界大戦では、コロンビアは枢軸国に宣戦布告した。1942年6月23日、ドイツ海軍の潜水艦(Uボート)がコロンビアのスクーナーを撃沈したことに伴い、戦闘機部隊が沿岸に展開した。これらの部隊には、1943年にAT-6が配備されたほか、練習機としてPT-17とT-6が供与された。
第二次世界大戦後、コロンビアがラ・ビオレンシア(「暴力」の時代)と呼ばれる内戦状態に陥る中、空軍は自由派鎮圧のために軍備を増強することとなった。1948年11月17日には新たにアエア・デ・アピアイ基地が設置されたほか、P-47戦闘機やB-26C爆撃機を導入した。1954年には、初のジェット機としてF-80戦闘機18機を導入したほか、1956年にはF-86セイバー Mk.4戦闘機6機とT-33練習機6機が配備された。1965年には、ゲリラ掃討任務にAC-47ガンシップを導入した。F-86は1966年に退役したが、1972年にはミラージュ5戦闘機が配備された。また、C-130輸送機やT-37練習・COIN機、UH-1ヘリコプターなども導入し、その規模を拡大していった。
1980年代には、コロンビア内戦に伴うゲリラ掃討のため、A-37COIN機を計26機導入したほか、IAI クフィルC7戦闘機を導入した。1990年代にはミラージュ5を近代化改装して、空中給油に対応できるようにしたほか、新たなCOIN機としてOV-10を導入した。さらに、1990年にはリエネグロに空軍基地が設置され、UH-60を装備する第5航空コマンド部隊( Comando Aéreo de Combate No. 5)が編成された。1999年には、「プラン・コロンビア」と称する近代化計画が始まり、AC-47を更新するためにUH-60に兵装を施したAH-60Lや、洋上警備のためにシュワイザー SGM 2-37、セスナ サイテーションVが導入された。COIN機やヘリコプター部隊はコロンビア東部のゲリラ活動地帯で運用されており、2000年にプエルト・カレーニョで編成された東部航空集団(Grupo Aéreo del Oriente)の指揮下にある。
21世紀に入っても、エンブラエル EMB-314やT-6テキサンIIを導入するなど更新が進められており、領空の警戒を行い、不審な機体は撃墜することもある。2015年5月20日には、ベネズエラから密輸目的のコカイン1.2tを空輸していたホーカー 800を洋上で撃墜した[3]。また、隣国ベネズエラがSu-30を導入したことに呼応して、F-16とサーブ 39 グリペン、ダッソー ラファールを候補に、クフィルを代替する戦闘機調達計画を進めている。しかし2021年以降、予算の増加率より高いインフレーションで相対的に予算が減少し、飛行時間の減少や保有する408機のうち91機の整備ができないといったの影響が出ている。2023年5月17日、カルロス・シルバ空軍副司令官は先住民支援や民間機捜索など予算外の任務の結果、燃料や装備品が7月末日までしか持たないと発表した[4]。その後、一部のスペイン語メディアにより、2023年末までの燃料購入費用が5月末に確保されたが、装備品不足の問題は解決していないと報じられた[5]。
航空宇宙軍総司令官(Comandante General de la FAC)の下、以下の職位・組織がある。2007年時点で現役兵総員8,600人、うち徴集兵1,900人[6]。
日本語 | スペイン語 | NATO階級符号 | ||||
---|---|---|---|---|---|---|
士官 | ||||||
空軍大将 | General | OF-9 | ||||
空軍中将 | Teniente General | OF-8 | ||||
空軍少将 | Mayor General | OF-7 | ||||
空軍准将 | Brigadier General | OF-6 | ||||
空軍大佐 | Coronel | OF-5 | ||||
空軍中佐 | Teniente Coronel | OF-4 | ||||
空軍少佐 | Mayor | OF-3 | ||||
空軍大尉 | Capitan | OF-2 | ||||
空軍中尉 | Teniente | OF-1 | ||||
空軍少尉 | Subteniente | OF-1 | ||||
士官候補生 | Cadete/Alferez | OF-D | ||||
下士官 | ||||||
先任技術下士官 | Suboficial Tecnico Jefe | |||||
副技術下士官 | Suboficial Tecnico Subjefe | |||||
1等技術下士官 | Suboficial Tecnico Primero | |||||
2等技術下士官 | Suboficial Tecnico Segundo | |||||
3等技術下士官 | Suboficial Tecnico Tercero | |||||
4等技術下士官 | Suboficial Tecnico Cuarto | |||||
空軍技術官 | Aerotecnico | |||||
兵卒 | ||||||
兵 | Soldado |
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