クワガタムシ亜科(クワガタムシあか、Lucaninae)とは、昆虫綱・コウチュウ目・クワガタムシ科に属する亜科の一つ。クワガタムシ科最大の亜科であり、ほとんどのクワガタムシはこの亜科に分類される。
概要 クワガタムシ亜科, 分類 ...
クワガタムシ亜科 |
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分類 |
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多くの属に分類されて多様化しており、主な特徴として脚の左右の基節は隣接せず・やや扁平な体付き・触角の片状節は他の亜科ほど集約せず・発達した眼縁突起を持つなどが挙げられる。性的二形は顕著で、オスは大アゴの大きさに合わせての頭部も幅広いものが多いだが、チリクワガタ属・ムナコブクワガタ属・マルガタクワガタ属などでは雌雄共に頭部が小く、キンイロクワガタ亜科の外見に近い。チビクワガタ族やコマルクワガタ属のような性的二形がほぼ見られない群もある。
以下の分類は、Smith 2006 によって提唱され、ルリクワガタ類とチビクワガタ類を含んだ体系となる[1]。
Australognathus・Erichius・Chileistomusの属和名はそれぞれSphaenognathus(シワバネクワガタ属)・Pycnosiphorus(サメハダクワガタ属)・Sclerostomus(ムネツノクワガタ属)と重複になる為、ここで学名のみを記す。
- アラスジクワガタ属 Aegognathus
- ヒサゴネブトクワガタ属 Aegotypus
- ネブトクワガタ属 Aegus
- オウゴンオニクワガタ属 Allotopus
- ユミアシチビクワガタ属 Amneidus
- ペルークワガタ属 Andinolucanus
- コツノノコギリクワガタ属 Aphanognathus
- チリハネナシクワガタ属 Apterodorcus
- ハワイハネナシクワガタ属 Apterocyclus
- Australognathus
- エンマクワガタ属 Auxicerus
- ヒサゴサビクワガタ属 Bartolozziolucanus
- Beneshius
- ボーマンスクワガタ属 Bomansius
- ハイイロクワガタ属 Cacostomus
- コツヤクワガタ属Calcodes
- クビボソツヤクワガタ属 Cantharolethrus
- シカツノオニクワガタ属 Capreolucanus
- コフキクワガタ属 Casignetus
- ギアナクワガタ属 Charagmophorus
- インフラトゥスサビクワガタ属 Cherasphorus
- コツメクワガタ属 Chewlucanus
- チリクワガタ属 Chiasognathus
- Chileistomus
- ヒメオニクワガタ属 Cladophyllus
- マルガタクワガタ属 Colophon
- ホソアカクワガタ属 Cyclommathus
- ミツノツツクワガタ属 Dendezia
- Diasomoides
- クワガタ属 Dorcus
- コマルクワガタ属 Dorculus
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- カンギアヌスオニクワガタ属 Eligmodontus
- Erichius
- ヒメキンイロクワガタ属 Eucarteria
- キバサビクワガタ属 Eulepidius
- オオズコツノクワガ属 Geodorcus
- サビクワガタ属 Gnaphaloryx
- トリアピカルスオニクワガタ属 Gonometops
- カギツノクワガタ属 Heterochthes
- フタマタクワガタ属 Hexarthrius
- メンガタクワガタ属 Homoderus
- カタハリクワガタ属 Hoplogonus
- インカクワガタ属 Incadorcus
- ヌエクワガタ属 Katsuraius
- ホソクワガタ属 Leptinopterus
- コツノクワガタ属 Lissotes
- オオコツノクワガタ属 Lissapterus
- ミヤマクワガタ属 Lucanus
- オオズクワガタ属 Macrocrates
- オオツヤクワガタ属 Mesotopus
- ツヤケシクワガタ属 Metadorcus
- Microlucanus
- マルバネクワガタ属 Neolucanus
- ゲンシミヤマクワガタ属Noseolucanus
- ツヤクワガタ属 Odontolabis
- オノレクワガタ属 Onorelucanus
- コバンクワガタ属 Oonotus
- ヒメコツノクワガタ属 Paralissotes
- サソリクワガタ属 Platyfigulus
- オニクワガタ属 Prismognathus
- ノコギリクワガタ属 Prosopocoilus
- クロツヤシカクワガタ属 Pseudorhaetus
- サメハダクワガタ属 Pycnosiphorus
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- ルリクワガタ族 Platycerini
- ニセルリクワガタ属 Platyceroides
- ムカシルリクワガタ属 Platyceropsis
- ルリクワガタ属 Platycerus
- チビクワガタ族 Figulinae
- ニセネブトクワガタ属 Agnus
- ナンベイツメカクシクワガタ属 Brasilucanus
- サメハダチビクワガタ属 Cardanus
- シシガシラヒョウタンクワガタ属 Dinonigidius
- ヒラタチビクワガタ属 Epipedesthus
- チビクワガタ属 Figulus
- ニセヒョウタンクワガタ属 Ganelius
- ヒョウタンクワガタ属 Nigidionus
- ツノヒョウタンクワガタ属 Nigidius
- ニセツノヒョウタンクワガタ属 Novonigidius
- ツメカクシクワガタ属 Penichrolucanus
- モーリシャスメクラチビクワガタ属Vinsonella
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Kim & Farrell (2015) の分子系統解析により、クワガタムシ亜科の大部分の分岐順序が明らかとなっている。中にルリクワガタ族は最も基盤的で、残り全ての分類と姉妹群をなす。かつて一部の文献に亜科として独自に分類されたチビクワガタ族も、クワガタムシ亜科に含まれることが明らかになった[2]。