オーストラリアのゴンドワナ多雨林群
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オーストラリアのゴンドワナ多雨林群(オーストラリアのゴンドワナたうりんぐん)は、ユネスコの世界遺産に登録されているオーストラリアのクイーンズランド州とニューサウスウェールズ州の一部に広がる自然保護地域の総称である。
当初、1986年には「オーストラリア東海岸の温帯および亜熱帯雨林公園」(Australian East Coast Temperate and Subtropical Rainforest Park)の名称で登録されていたが、1994年の登録地域拡大にともなって「オーストラリアの中東部の多雨林保護区群」(Central Eastern Rainforest Reserves (Australia))に変更。さらに2007年に現在の登録名称となった。
34の自然保護地域などを抱えるこの遺産は、年間のべ200万人が訪れる。オーストラリア大断崖沿いにある広大な地域を抱え保護地域ごとに違った種類の多雨林を見せるほか、多くの楯状火山と侵食カルデラも見られる[1]。
これらの雨林は石炭紀のシダ植物、ジュラ紀の針葉樹、そして白亜紀前期の原始顕花植物、白亜紀中後期の双子葉植物および第三紀初期と中新世の被子植物の進化を示す重要なサイトである。特にナンキョクブナ科のオーストラリアブナとナンヨウスギ科の樹木が多く、希少な植物も200種以上を抱える。動物もヒメウォンバット、アルバートコトドリ、クチニセマウス、パルマワラビーなどの希少種、絶滅危惧種または固有種が生息しており、特にスズメ目のうち、白亜紀後期に分岐したと見られる比較的に原始的なコトドリ科、クサムラドリ科、キノボリ科、ニワシドリ科の鳥類が非常に多い。また、近い時期または進行中の種分化が起きている独特の生息地もこれらの雨林の中に点在している[1]。
また、オーストラリア大陸が他の大陸から分離する前の痕跡なども残す貴重な遺産でもある。
この世界遺産は世界遺産登録基準のうち、以下の条件を満たし、登録された(以下の基準は世界遺産センター公表の登録基準からの翻訳、引用である)。
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