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アメリカの映画製作会社 ウィキペディアから
オライオン・ピクチャーズ(英: Orion Releasing LLC、商号: Orion Pictures)は、アメリカ合衆国の映画製作スタジオで、Amazonが所有するAmazon MGMスタジオの子会社である。
1978年にユナイテッド・アーティスツ(UA)の重役だったアーサー・クリム(Arthur Krim)、ロバート・ベンジャミン、エリック・プレスコウの3人が当時の親会社トランスアメリカ・コーポレーションと衝突して退社後、ワーナー・ブラザースとの合弁会社として設立。オライオンは作品の制作のみを行い、作品はワーナーに供給・配給された。
1982年に映画製作・テレビ制作配給会社のフィルムウェイズを買収。同社が所有していたアメリカン・インターナショナル・ピクチャーズ(AIP)作品の権利も取得した。これを機にワーナーとの合弁を解消し、自主配給を開始した。ただし日本ではしばらくワーナーによって引き続き配給され、1985年初夏公開の『ターミネーター』(東宝洋画・日劇系)を除き、主として松竹東急系劇場で公開されていたが、80年代後半から徐々にコロンビア ピクチャーズ→ソニー・ピクチャーズ エンタテインメントが配給するようになって行った。例として、『ロボコップ』シリーズは2作目まではワーナー、3作目がソニー・ピクチャーズによって配給された。
80年代から90年代初頭にかけては『ターミネーター』、『野獣捜査線』、『ロボコップ』、『プラトーン』、『羊たちの沈黙』等のヒット作を生み、さらにはジム・ジャームッシュの『ミステリー・トレイン』のような低予算映画、そしてペドロ・アルモドバルの『神経衰弱ぎりぎりの女たち』や、黒澤明の『乱』、『八月の狂詩曲』といった外国語映画も、オライオン・クラシックスの名義で配給が行われた[1][2][3][4]。
しかし、独立後の1980年代後半から次第に財政難に陥り、1992年に破産。この影響で既に完成した作品の公開が数年延期される事態も発生。1996年に破産状態を脱したが、最終的に翌年メトロ・ゴールドウィン・メイヤー(MGM)によって買収された。権利はワーナー・ブラザースが配給した作品はワーナー、独立後はMGMを経て2022年からは同社を買収したAmazonが所有している。
僅か20年足らずの歴史だったが、製作した『羊たちの沈黙』(1991年)がアカデミー作品賞を受賞。配給のみの作品『アマデウス』(1984)、『プラトーン』(1986)、『ダンス・ウィズ・ウルブズ』(1990)まで含めると4度受賞している。
2013年にオライオン・テレビジョンの名称で復活し、テレビ番組制作を再開し、翌2014年10月にアルフォンソ・ゴメス=レホン監督の『The Town That Dreaded Sundown』で配給事業も再開した。
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