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『エックス・メン チルドレン オブ ジ アトム』 (X-MEN CHILDREN OF THE ATOM)は、マーベル・コミックの人気アメリカン・コミックス『X-メン』を原作に、日本のゲーム制作会社カプコンが開発・発売をした2D対戦型格闘ゲーム。1994年12月16日にアーケードゲーム(基板はCPシステムII)として日本、アメリカ、ヨーロッパなどの地域で発売され、日本以上にアメリカでヒットした。
家庭用移植版は日本・アメリカ・ヨーロッパでセガサターン版が、さらにアメリカとヨーロッパではパーソナルコンピュータ(DOS)版、PlayStation版が発売された。また、『マーベルVSカプコン ファイティングコレクション アーケードクラシックス』では、本作が収録されている。
善悪入り乱れたミュータントのどれかを選び、それぞれの目的のために勝ち抜いていくストーリー。対CPU戦では同キャラクター対戦が発生しない(対人戦では可能)。ラウンド開始直前に動くことができ、またラウンドを終えると倒れたキャラクターが起き上がり、双方の体力ゲージが満タンに戻って次のラウンドが開始される。この要素は、のちのVS.シリーズや『スターグラディエイター』シリーズに引き継がれた。
隠しキャラクターとして、『スーパーストリートファイターIIX』の隠しボスである豪鬼が登場する。以後のカプコンとマーベル・コミックのクロスオーバーの先駆けとなった。
『ストリートファイターII』『ヴァンパイア』などと同じ6ボタン(パンチ・キックそれぞれに弱・中・強がある)の格闘ゲームだが、人間を越えた超能力を持つミュータント同士の戦いを再現するため、以下の特徴がある。
また、以下のような既存の格闘ゲームにない新しい要素も加えられている。
デモ画面や勝利セリフ画面など、戦闘中以外の一枚絵のグラフィックは全て原作の画風に忠実である。また勝利セリフ画面「X」のバック背景色はX-MENサイドは黄色でヴィランサイドは赤色となっている。戦闘中のキャラクターグラフィックは、『ヴァンパイア』からの「アニメ調の絵による多枚数の滑らかな動画」という路線が(隠しキャラクターの豪鬼を除いて)引き継がれており、より高いクオリティで動くようになっている。またヒットスパークなどの各種エフェクトは、これまでになく派手でかつ大きくなっている。
括弧内は、英語版ウィキペディアの各キャラクター記事へのリンクを示す。
Ver1.00(94年12月8日バージョン)には以下のような問題点があり、短期間でVer2.00(94年12月17日バージョン)にアップデートされた。
Ver2.00をバランスを調整したver2.10(94年12月19日バージョン)、ver2.20(94年12月22日バージョン)、ver3.00(95年1月5日)などが出され、また国外にもver1.00、ver2.10、ver2.20、ver3.00などのバージョンが存在し(アジア、北米、スペイン語圏、欧州)、最終的にver3.00が出回り家庭用移植もver3.00ベースで行われ(セガサターン版のverナンバーはver3.01となっている。また国外のみPlayStation版が存在する)、ver3.00は上記4地区バージョン全て存在する。なおマグニートーはCPU専用ボスキャラクターだがver2.00以降、飛行時以外の空中ダッシュや一部バグがなくなったものの、必殺技のEMパルスが3wayに強化されるなど、十分強力だったCPUキャラクターがさらに手強くなっている(ver1.00のEMパルスは1本だった)。一方でXパワーのマグネティックフォースフィールドがver2.00以降は1ラウンドにつき1回限りの制限となっている(ver1.00は回数無制限で、持続時間はVer2.00以降の約半分程度だった)。
開発者の西谷亮は、本作は『ストリートファイターII』の開発を終え『ストリートファイターIII』の制作依頼があった際に請けた仕事であり、行動と技の組み合わせで戦法のバリエーションが生まれる「ベクトル理論」という『ストリートファイター』シリーズでは難しい表現にチャレンジしたこともあり、心の中では『X-MEN』=『ストIII』のつもりで開発したと語っている[7][8]。
開発にあたり、西谷はマーベル・コミックのゲーム化作品を遊んでみた際、原作のキャラクターとかけ離れた展開が多いことように感じており、厳しいことを言われてもおかしくないだろうと考えていたと、ゲーム文化保存研究所・所長の大堀康祐との対談の中で振り返っている[8]。西谷によると、当初はマーベル側から懐疑的な雰囲気が出ており、一部を除く全キャラクターの2Pカラーを許可しないということもあったが、途中から態度が変わり、最終的には自分たちに任せても大丈夫だろうと思われたとされており、この信頼感が『マーヴル・スーパーヒーローズ』や、『X-MEN VS. STREET FIGHTER』へつながっただろうと推測している[8]。ただし、センチネルの場合は原作では単なる人型ロボットだったため、派手な演出をたくさん取り入れたところマーベルに指摘され、岡本吉起とともにニューヨークまで謝罪しに行ったと西谷は振り返っている[8]。
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