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ゴジラシリーズのキャラクター ウィキペディアから
X星人(エックスせいじん)は、東宝の特撮映画ゴジラシリーズに登場する架空の宇宙人。統制官と呼ばれる指導者のもと、綿密な計算にもとづいて地球を侵略しようとする。
公開順。
本作品でのX星は、木星の裏側に位置する13番目の衛星と設定されている[出典 1]。「X星」の名は地球の天文学者が暫定的に命名したもので、星に住む宇宙人もそのことを知っており、星の調査にやって来た主人公2人に向けて「我々は、君たちの言う『X星人』だ」と名乗ったことから、「X星人」と呼ばれるようになる。
X星の岩山と砂の荒涼とした大地の地下に、高度な文明の地底都市を築いて住んでいる。種族はヒューマノイドで、顔以外の全身にまとった灰色のタイツの上半身に大きな襟の立った黒いベスト状の衣装を着込み、両手には黒い手袋を着け、両足には黒いブーツを履いている。男性は細いゴーグル(サングラス[10])で目を隠しており、女性はすべて同じ顔である[出典 2]。あらゆる物を番号で呼び[7]、行動はすべて電子計算機(コンピューター)の計算に従って決定され[出典 3]、唯一の統制官によって統率されている[7][2]。恋愛も結婚も、計算機の指示以外の行動は許されない[11][15]。宇宙航行技術においては、「光速に近づくことが目標」という信条を持っている。X星では化学合成でなければ生存に必要な水分が得られないため、水の豊富な地球を狙う[8][5]。秘密裏に先遣隊を放って設立したダミー会社「世界教育社」を隠れ蓑にし、とある湖畔に立つ別荘を秘密基地としている。基地では、24時間表記のアナログ時計を使う。とある特定の不協和音(高周波)が弱点で[2][12]、これを浴びると活動に著しい支障をきたす[5]。
X星調査のために派遣された宇宙飛行士の富士一夫とグレンの前に姿を現し、統制官はX星を荒らし回る「怪物0(ゼロ)」(キングギドラ)に対抗するため、癌の特効薬のデータと引き換えに「怪物01(ゼロワン)」(ゴジラ)と「怪物02(ゼロツー)」(ラドン)を貸してほしいと申し出てゴジラとラドンを無重力コースでX星へ連行し、キングギドラと交戦させて撃退するが、キングギドラの襲来はX星人のコントロール装置による自作自演であり、真の目的はゴジラとラドンにもコントロール装置を取り付け、3頭を地球侵略用に使役することであった。まもなく地球へ宣戦布告すると、3頭を地球へ送り込んで破壊活動を展開し、地球人に降伏を要求する。一方、鳥居哲男が作った防犯ブザー「レディガード」が偶然X星人の苦手な高周波を出す仕様だったため、それを事前に察知して「世界教育社」で買い取っての始末に動いたところ、女性工作員の1人・波川に裏切られたために彼女を射殺するが、波川の遺書やレディガードの秘密に気付いた哲男とグレンを取り逃がしたことから、弱点と基地の場所が地球側に露呈する。その後、Aサイクル光線車によって3頭のコントロールを解除され、基地は高周波攻撃を受ける。完全に攻撃手段を失った統制官は「未来へ向かって脱出する」と言い遺して円盤もろとも自爆し、基地も爆発する。
『ゴジラ FINAL WARS』に登場。
X星の位置は不明であり、母星の本来の名は地球人には発音不能であるため、あえてX星人と名乗る[37]。一見すると地球人と同様で、男女を問わず黒コート姿のヒューマノイドだが、正体は地球人より一回り小さく醜悪な異形の者であり、人工外皮を付けて人間に成りすましている[39]。親衛隊は小型のエネルギーガンのような、人間を一撃で殺害できる熱線を放つ銃を装備するが、人間の姿でも地球人を上回る高い身体能力を持ち[39]、格闘戦を好む[37]。また、瞬きをしない[39]。
地球人のことを家畜と捉えており、統制官曰く「自分たちは地球人の細胞中のミトコンドリアを摂取しなければ生きていけない」とされ[39]、それを地球侵略の理由として地球人の家畜化を目論む[40]。1万2千年前にも地球に襲来したことがあり[38]、当時は栄えていたとされるインファント島のモスラが守っていた古代文明を、ガイガンを使って滅ぼしている[39]。その際にX星人は地球人と交わり、後にミュータントと呼ばれる身体能力に優れた新人種を生み出すことになった[40]。その生まれた者の血脈に、数万分の1の確率でカイザーと呼ばれる高いサイキック能力を持つ個体が誕生するとされる[40][39]。地球人ではミュータント兵士のみが持つ第4の未知の塩基であるM塩基を遺伝子に保有しており、これはテレパシー能力に強く作用する性質があるため、X星人はM塩基が埋め込まれた他の生物を思うがままに操ることが可能となっている[40][39]。
本編では球体型の宇宙船で地球に来訪し、世界各地にて暴れていた怪獣たちを捕獲したり、妖星ゴラスによる地球への衝突危機を教えたうえでゴラスの破壊を約束したりするなど、地球との交友を望んでいるように見せかける[41]。しかし、ゴラスの存在を否定されたうえ、国連事務総長の醍醐、地球防衛軍司令の波川と参謀の国木田をはじめとする要人たちを秘密裏にすり替えていたことを暴露されるや、司令官に反感を持っていた参謀が司令官を射殺して統制官を自称し、高性能の戦闘機とコントロールした怪獣たちを使って地球に総攻撃を加える。統制官はカイザー能力で怪獣のみならず地球防衛軍の主力だったミュータント兵士をも支配下に置き、防衛軍を壊滅同然に追いやるが、唯一残った新・轟天号とそのクルーたちが封印されていたゴジラを蘇らせ、怪獣たちはゴジラによって次々と駆逐される。統制官およびその親衛隊は、新・轟天号で母艦に突入してきた尾崎がカイザー能力に覚醒した結果、彼らとの白兵戦にも敗れ、統制官は母艦とX星人全員を道連れに自爆して滅びる。なお、それに際して呼び寄せていた怪獣モンスターXはカイザーギドラに変貌するが、尾崎がカイザーエネルギーを分け与えたゴジラによって完全に息の根を止められる。
暗黒大皇帝率いる暗黒銀河帝国の一員として登場。種族はヒューマノイドで、コスチュームは『怪獣大戦争』に登場したX星人に類似した宇宙服だが、上半身の大きな襟の立った黒いベスト状のジャケットにはマントが付いており、両腕はノースリーブで[53]オペラグローブを着けている。下半身には緑色のタイツ、両足には黒いブーツをそれぞれ履いている。
まず、地球攻撃隊隊長としてザグレスが派遣されるが、ゴジラアイランドに住むゴジラをはじめとする怪獣たちや防衛部隊Gガードによって地球攻撃計画の失敗が重なった結果、ザグレスは更迭されて二代目隊長としてランデスが派遣される。
ファミリーコンピュータのゲーム『ゴジラ』、セガサターンの『ゴジラ 列島震撼』に登場する。
アニメーション映画版『GODZILLA』では、『怪獣大戦争』のX星人から着想を得て設定された異星人エクシフが登場する[55]。詳細はGODZILLA (アニメ映画)#種族・生物を参照。
フィールズのパチンコ『P ゴジラ対エヴァンゲリオン〜G細胞覚醒〜』およびその続編『P ゴジラ対エヴァンゲリオン セカンドインパクト G』では、『怪獣大戦争』に準拠した容姿のX星人がストーリーの裏側で暗躍しており、前者ではキングギドラを、後者ではカイザーギドラをそれぞれ地球襲撃に差し向けている[56]。
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