IPhone SE (第2世代)

2020年に発売されたAppleのスマートフォン ウィキペディアから

IPhone SE (第2世代)

iPhone SE(第2世代)(アイフォーン エスイー)は、Appleが開発・販売していたスマートフォンで、iPhone 11iPhone 11 Pro、iPhone 11 Pro Maxと同じiPhoneの第13世代目のモデルである。

概要 開発者, 製造者 ...
iPhone SE2
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iPhone SE第2世代
開発者 Apple
製造者
キャッチコピー 英語: Lots to love. Less to spend.
日本語: 手にしたくなるものを手にしやすく
世代 第13世代
販売開始日 2020年4月24日 (4年前) (2020-04-24)
先代機 iPhone SE (第1世代)
後継機 iPhone SE (第3世代)
関連機種 iPhone 8
iPhone 11
iPhone 11 Pro/11 Pro Max
フォームファクタ スマートフォン
サイズ138.4 mm
67.3 mm
厚さ 7.3 mm
重量 148 g
OS iOS 13.4(初期搭載)iOS 18.4
SoC Apple A13 Bionic 2.66GHz 6コア
GPU Apple A13 GPU(アップル独自設計 4コア)
メインメモリ 3 GB LPDDR4X RAM
ストレージ 64, 128, 256 GB
メモリーカード なし
バッテリー 1821 mAh
ディスプレイ 4.7インチ
1334 x 750ピクセル 326 ppi
Retinaディスプレイ
背面カメラ シングル1200万画素カメラ(広角)
F1.8(広角)
最大5倍のデジタルズーム
4K60fpsビデオ撮影(HDR対応)
1080p240fpsスローモーションビデオ撮影(HDR非対応)
前面カメラ 700万画素カメラ
F2.2
1080p60fpsビデオ撮影(HDRは解像度に関係なく30fpsまで対応)
スローモーション撮影非対応
ポートレートモード
サウンド ステレオスピーカー
接続 2G3GLAA対応4GEVS-SWB)・Wi‑Fi 6(802.11ax)Bluetooth 5.0
比吸収率 頭 0.98 W/kg
体 0.99 W/kg
補聴器との両立 T3, M4
ウェブサイト iPhone SE(第2世代)
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iPhone SE(第1世代)及びiPhone 8両方の後継機とした位置付けになっている。

概要

2020年4月16日木曜日にAppleのWebサイト上で発表[2]。価格を抑えたスマートフォンとして2016年に発売された、iPhone SEの第2世代モデル[3][4]となる。予約注文は4月17日から開始され、Apple Storeからは2020年4月24日、ドコモauソフトバンクの3キャリアからは2020年5月11日から発売される[5]#COVID-19による影響も参照)。

画面サイズは4.7インチ。

iPhone 8の筐体にiPhone 11iPhone 11 Pro、iPhone 11 Pro Maxと同じSoCであるA13 Bionicチップを組み込み、高音質な音声通話規格EVS-SWB (VoLTE) 、4G LTE-Advancedに対応したモデル。2016年3月31日に発売されたiPhone SE(第1世代)と同様、旧モデルの筐体をベースに最新のSoCを組み合わせている。

iPhone 11iPhone 11 Pro、iPhone 11 Pro Maxとの違いは、カメラがシングルレンズ(広角)、RAMが3GB[6]、フロントカメラが7MP、ディスプレイはRetina HDディスプレイ 、ホームボタンがあり、Face ID非搭載でTouch ID認証であることなど[7]である。

歴史

2020年3月、iPhone 8のサイズのボディに通常モデルのカメラレンズ1個を搭載したiPhoneを示すケースが[8]ベスト・バイに出荷されていると報じられていた[8]。このスマートフォン用のベルキンの画面保護商品もAppleで販売されており、通常サイズのiPhone 8とiPhone 7に対応していた。このことから「iPhone SE」または「iPhone 9」との名で近いうちに発売されると予想された[8][9]

日本時間の2020年4月16日にAppleのWebサイト上で発表された[2]

2020年8月21日Y!mobileUQ mobileからも発売されることが報じられた[10][11]

2022年3月9日、後継機となるiPhone SE (第3世代)が発表。これに伴いApple Storeでの販売を終了した。

仕様

要約
視点

ハードウェア

64GB、128GB、256GBの3つの内部ストレージ容量の構成がある[12]

重量は148g、寸法は138.4×67.3×7.3mm(縦×横×厚さ)であり、iPhone 8と同等である[13]。しかし、フロントガラスの表面カーブにおいては微妙に違いがあり、エッジ部分が浮き上がって、iPhone 8用の画面保護のガラスフィルムを貼ることができない[14]

ディスプレイは、iPhone 11同様にHaptic Touchに対応したiPhone 8、Retina HDディスプレイを採用している[12]

なお、Apple及び正規プロパイダー以外で修理した場合、警告が表示される[15]

SoC

SoCiPhone 11iPhone 11 Pro、iPhone 11 Pro Maxと同じA13 チップを搭載。

しかし、iPhone 11より処理能力は少し劣るものとなっていて、メモリもiPhone 11シリーズの4GBより1GB減量されて3GBとなっている。その影響もありAnTuTu Benchmark(Ver10)で計測すると、iPhone 11よりも低い値が算出される[16]。平均値は75万点〜90万点ほどである。

電源

iPhone 8同様にQiに対応する[12]他、USB-PDで最大18Wでの急速充電に対応し30分で50%充電できる[17]

通信

4G

ソフトバンクでは受信最大500Mbps/送信最大46Mbpsである[18]

FDD‑LTE(バンド1、2、3、4、5、7、8、11、12、13、17、18、19、20、21、25、26、28、29、30、32、66)

TD‑LTE(バンド34、38、39、40、41、42、46、48)

3G

CDMA EV‑DO Rev. A(800、1,900MHz

UMTS/HSPA+/DC‑HSDPA(850、900、1,700/2,100、1,900、2,100MHz)

2G

GSM/EDGE(850、900、1,800、1,900MHz)

iPhone 11同様に、リーダーモード対応NFCFeliCa、及び予備電力機能付きエクスプレスカードに対応している[12]。SIMスロットはiPhone SE(第1世代)と同じくnano-SIMである。Wi-Fi6(IEEE802.11ax)と、eSIMを使用したデュアルSIMデュアルスタンバイ(DSDS)も搭載している[17]

その他

IEC規格60529の防塵・耐水性ではIP67の評価を受けており、水深1メートルで最大30分間利用できる[12][19]

iPhone SE(第1世代)にあったイヤホンジャックは、省略されている[20]

一部のパーツはiPhone 8と共通である[15]

カメラ性能[7]

iPhone 11iPhone 11 Proのワイドカメラと同等の12MPのリアカメラを搭載しており、4K・60fpsまでのビデオ撮影も可能である。また最大63MPのパノラマ撮影、バーストモードでの撮影にも対応している[12]

前面カメラは、ƒ/2.2 絞りとオートフォーカスを備えた7MPのカメラである[12]

しかし、前面カメラ、背面カメラともiPhone 11や11 Proなどとは異なり、60 fpsでのHDR撮影とナイトモードに対応していない。また、ポートレートは人物にのみ適用できる。

詳細スペックは以下を参照。

iSightカメラ

  • 12MP広角カメラ
  • ƒ/1.8絞り値
  • 最大5倍のデジタルズーム
  • 進化したボケ効果と深度コントロールが使える ポートレートモード
  • 6つのエフェクトを備えたポートレートライティング(自然光、スタジオ照明、輪郭強調照明、ステージ照明、ステージ照明〈モノ〉、ハイキー照明〈モノ〉)
  • 光学式手ぶれ補正
  • 6枚構成のレンズ
  • LED True Toneフラッシュとスローシンクロ
  • パノラマ(最大63MP)
  • サファイアクリスタル製レンズカバー
  • Focus Pixelsを使ったオートフォーカス
  • 写真とLive Photosの広色域キャプチャ
  • 次世代のスマートHDR(写真)
  • 高度な赤目修正
  • 自動手ぶれ補正
  • バーストモード
  • 写真へのジオタグ添付
  • 画像撮影フォーマット:HEIF、JPEG

動画撮影(iSightカメラ)

  • 4Kビデオ撮影(24fps、30fpsまたは60fps)
  • 1080p HDビデオ撮影(30fpsまたは60fps)
  • 720p HDビデオ撮影(30fps)
  • ビデオの拡張ダイナミックレンジ(最大30fps)
  • ビデオの光学式手ぶれ補正
  • 最大3倍のデジタルズーム
  • LED True Toneフラッシュ
  • QuickTakeビデオ
  • 1080pスローモーションビデオ(120fpsまたは240fps)に対応
  • 手ぶれ補正機能を使ったタイムラプスビデオ
  • 映画レベルのビデオ手ぶれ補正(4K、1080p、720p)
  • 連続オートフォーカスビデオ
  • 4Kビデオの撮影中に8MPの静止画を撮影
  • 再生ズーム
  • ビデオ撮影フォーマット:HEVC、H.264
  • ステレオ録音

FaceTimeカメラ

  • 7MPカメラ
  • ƒ/2.2絞り値
  • 進化したボケ効果と深度コントロールが使える ポートレートモード
  • 6つのエフェクトを備えたポートレートライティング(自然光、スタジオ照明、輪郭強調照明、ステージ照明、ステージ照明〈モノ〉、ハイキー照明〈モノ〉)
  • 1080p HDビデオ撮影(30fps)
  • Retina Flash
  • QuickTakeビデオ
  • 写真とLive Photosの広色域キャプチャ
  • 写真の自動HDR
  • 自動手ぶれ補正
  • バーストモード
  • 映画レベルのビデオ手ぶれ補正(1080pと720p)
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第2世代では7以降のiPhoneと同じようなカメラが浮き出たデザインとなっている。
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7以降のiPhone同様イヤフォンジャックは廃止されている。
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第1世代と第2世代のどちらもnano-SIMスロットを搭載

ソフトウェア

iPhone SE(第2世代)はiOS 13.5.1がプリインストールされ、Apple Payに対応している[12]

デザイン

iPhone SE(第2世代)はアルミフレームを採用したデザインが特徴で、前面及び背面がガラスと、基本的なデザインはiPhone 8とほぼ同じだが、iPhone 11と同様にAppleのロゴが中央に移動している[21]。また、「iPhone」の表記がなくなっている。

カラーはホワイト、ブラック、(PRODUCT)REDの3種で、ホワイトモデルでも前面がブラックになっている。

また側面のデザインからは、ステンレスベゼルがなくなり丸型のデザインに変更された[22]

前面の上下にはベゼルがあり、Touch IDと一体化したホームボタンが搭載されている[23]

さらに見る カラー, 前面 ...
カラー前面
ホワイトブラック
ブラック
(PRODUCT)RED
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iPhone 87用のケースと一部互換性がある[24]

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iPhone SE(第2世代・左)は基本的にiPhone 8(右)のデザインを引き継いでいる。

第1世代との比較

iPhone SE(第1世代)との違いは、防塵・耐水性を備え、画面サイズが4インチからiPhone 66s78と同じ4.7インチとなったこと、SoCがA9チップからA13 Bionicチップになったこと、LAA対応LTE Advanced, Wi-Fi 6やeSIMに対応したことなどである[25]

Appleによると、A9チップに比べ最大2.4倍速いCPU、最大4倍速いGPU、またモバイルデータ通信接続が最大60%速くなり、Wi-Fi接続が最大38%速くなった[26]

新たに、Taptic Engineを搭載し、Haptic TouchNeural EngineFeliCaなどを搭載しているため、感触フィードバックがあり、店舗でApple Payの決済が可能である[27]

そしてQiに対応したワイヤレス充電と、USB-C - Lightningケーブルでの18Wでの急速充電も可能になった[28]

同梱物

以下、発売当初は同梱されていたが、2020年10月以降は付属しないものである。[29]

  • EarPods with Lightning Connector
  • Lightning - USBケーブル
  • 5W USB電源アダプタ

2020年10月以降の付属品は

  • USB-C - Lightningケーブル

のみが同梱している。

なお、iPhone 11 Pro/Pro Maxに付属している18Wの電源アダプタは付属していない為、充電には同時期に発表、発売されたiPhone 12シリーズ同様、USBもしくはUSB Type-Cに対応した充電器を別途購入する必要がある。

また、iPhone 7/8に付属しているLightning - 3.5 mmヘッドフォンジャックアダプタも付属していない[30]

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iPhone SE(第2世代)の同梱物

2020年10月のiPhone 12シリーズ発表と同時にiPhone SEシリーズ同梱物が見直され、iPhone本体とUSB-C - Lightningケーブルのみと簡素化された[29]

COVID-19による影響

COVID-19の感染拡大防止のため、SoftbankNTTドコモKDDI (au) の3社は発売延期を発表した[31][32][33]

発売当初は日本国内のApple Storeも無期限で全店舗休業しており、実店舗での購入は家電量販店のみ可能であった[34]

またAppleは、2020年9月までに購入されたiPhone SE (PRODUCT) REDの収益の一部をCOVID-19対策基金に寄付すると発表した[35]

iPhoneのモデルのタイムライン

iPhone 16 ProiPhone 16 ProiPhone 16iPhone 16iPhone 16eiPhone 15 ProiPhone 15 ProiPhone 15iPhone 15iPhone 14 ProiPhone 14 ProiPhone 14iPhone 14iPhone 13 ProiPhone 13 ProiPhone 13iPhone 13iPhone SE (第3世代)iPhone 12 ProiPhone 12 ProiPhone 12 MiniiPhone 12iPhone 11 ProiPhone 11 ProiPhone SE (第2世代)iPhone XSiPhone XSiPhone XiPhone 11iPhone XRiPhone 8iPhone 8iPhone SE (第1世代)iPhone 7iPhone 7iPhone 6SiPhone 6SiPhone 6iPhone 6iPhone 5CiPhone 5iPhone 5SiPhone 4SiPhone 4iPhone 3GSiPhone 3GiPhone (初代)
出典: Apple Newsroom Archive[36]

脚注

外部リンク

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