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Googleが開発しているウェブブラウザ ウィキペディアから
Google Chrome(グーグル・クローム)は、Googleが開発したクロスプラットフォームのウェブブラウザ。2008年にMicrosoft Windows用[注 1]に最初にリリースされ、その後Linux、macOS、iOS、Androidに移植された。
2022年2月から使用されているロゴ[2] | |||||||||||||||||||||
開発元 | Google LLC | ||||||||||||||||||||
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初版 | 2008年9月2日 | ||||||||||||||||||||
最新版 |
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プログラミング 言語 | C, C++, Java(Androidアプリのみ), JavaScript, Python[upper-alpha 1] | ||||||||||||||||||||
使用エンジン | Blink (WebKit on iOS), V8 | ||||||||||||||||||||
対応OS |
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プラットフォーム | IA-32, x86-64, ARMv7, ARMv8-A | ||||||||||||||||||||
対応言語 | 47言語[upper-alpha 7] | ||||||||||||||||||||
種別 | ウェブブラウザ | ||||||||||||||||||||
ライセンス |
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公式サイト |
www |
このブラウザは「Chromebook」(ノートパソコン)や「Chromebox」(デスクトップパソコン)に使われているChromeOSの主要構成要素でもあり、そのウェブアプリの基礎にもなっている。
Google Chromeのソースコードは、そのほとんどがGoogleのオープンソースのChromiumプロジェクトからのものであるが、Google ChromeはGoogle社所有のフリーウェアとしてライセンスするようにした[一次資料 8]。
元々はHTMLレンダリングエンジンとしてWebkitを採用していたが、Googleは最終的にWebkitから分岐させてBlinkを作成。その後、iOSを除くすべてのChromeの版でこのBlinkが使用されるようになった[8]。
StatCounterによると、2023年2月の全世界でのChromeのシェアは従来のPCプラットフォーム、及びモバイル端末・タブレットを含めた全プラットフォームでともに約66%であり、2/3を占めている[9][10]。
Google Chrome(GoogIe)は、Chromiumと称するオープンソースプロジェクトで開発されたウェブブラウザを基盤として開発され、Chromiumに対してロゴなどGoogleの商標、動画再生機能、自動更新機能など、プロプライエタリなコンポーネントを追加[11]した。
Googleが開発したソースコードはBSDライセンスを適用しており、それ以外のソースコードは各々異なるライセンスが適用される。
「chrome」(クローム)という名称は,Webブラウザーではボタンやメニューなど,ウインドウの周囲の部分のユーザー・インタフェースを意味する[12]。
北アメリカは2008年9月2日、日本は9月3日にそれぞれ Windows XPとVista向けのベータ版が公開され、12月12日に正式版[一次資料 9]が公開された。最初のリリースの翌日にブラウザ市場で実質 1 % 以上の占有率を獲得し[13]、アメリカ合衆国で 1 週間に200万人がダウンロード[14]した。
2010年5月25日(日本時間5月26日)、Mac OS XとLinux向けの正式版が公開された[一次資料 10]。
StatCounterの調査では、Google Chromeは2012年5月から世界の市場で占有率が1位[15]である。
Net Applicationsの調査では、Google Chromeは2016年4月に世界的占有率が41.66%となり、マイクロソフトのInternet ExplorerとMicrosoft Edgeを合わせたシェアを上回り1位[16]となる。
2023年1月にWindows 7/8/8.1などのOSはChrome109でサポートが終了した[17]。Windows XP/Vista、OS X 10.8以前などのOSはChrome 50.xで、Android 4.0以前はChrome 42.xで、Android 5.0はChrome 95.xで、Android 6.0はChrome 106.xで、すでにサポートを終了している。
2023年4月現在、Google Chromeは、Windows 10以降、macOS、LinuxおよびAndroid 7.0以降でARMアーキテクチャとインテル/AMDアーテキクチャに対応し、iOSのiPhoneシリーズ、iPadシリーズ、iPod Touchをそれぞれサポートしている。
Google Chromeのユーザインタフェースはタブブラウザの形式だが、タブ毎に独立したマルチプロセス・アーキテクチャを採用し、ドメイン毎に内部でグルーピングしてタブページ毎にプロセスを割り振る。このためにウィンドウプロセスとの通信は増加するも、個別タブのクラッシュやメモリリークの影響が他のタブへ影響しない。
処理を高速化するためにJavaScriptエンジンはV8を採用した。
セキュリティ対策機能は、個々のプロセスを保護して問題が発生しても他へ影響を及ぼさぬサンドボックス機能、Google以外のページ閲覧履歴や Cookie データを残さない「シークレットウィンドウ」機能、フィッシング詐欺やマルウェアなど危険サイトをGoogleがまとめたブラックリストをダウンロードして有害サイトアクセス時に警告を出すセーフ・ブラウジング[一次資料 12]機能、などが備えられている。アノニマスウイルスソフトを厳重に管理している。
Google Chromeには、新規に開いたタブに最も閲覧数の多い8つのページをサムネイルで一覧表示する機能、強制終了時にシークレットウィンドウ以外の開いていたページを再度表示させる「復元」機能、フォームへの自動入力機能などが搭載されている。
macOSやLinuxなどマルチプラットフォーム対応、テーマ機能、拡張機能などが追加実装されている。
Google Chromeの開発には、Mozilla Firefoxの開発に貢献した者が多く携わる。Firefox開発に携わったベン・ゴダーやダリン・フィッシャーなどがChrome開発チームの主要メンバーとして活動している[18]。
Chrome 68から「保護された通信」か否かをアドレス欄左横に表示[19]するが、69から保護された通信は鍵マークのみに簡略化された。
Google Chromeは、自動アップグレードにより、古いバージョンを使用時に自動的に新バージョンへ更新され、メジャーアップデートも自動更新される。最新のバージョンがほぼ100%のシェアをもつ[20]。アップデートは古いバージョンを実行時にバックグラウンドで処理され、Chrome起動時に新しいバージョンに差し替えられる。
PDFはChrome PDF Readerとして統合されており、Chromeとともにアップデートされる。
Google Chromeは、4週を単位に1か月周期でベータ版、13週を単位に3か月周期で安定版、それぞれのリリースを目標に開発[一次資料 13]されていたが、Ver. 6以降は6週間ごとに安定版をリリースしており[21]である。2021年のVer. 94から4週間ごとになる予定である[一次資料 14]。
Googleは2013年4月3日に、Google Chromeのバージョン 28以降はレンダリングエンジンをWebKitからフォークした新たな独自レンダリングエンジンBlinkに変更すると発表した。これはChromeはSafariなどWebKitを採用している他のブラウザと異なるマルチプロセス・アーキテクチャを根底においた仕組みのため、開発効率やイノベーションが低下傾向になり、それらの問題を解消するためとしている[一次資料 15][一次資料 16][一次資料 17]。
2012年6月27日にAndroid版を正式リリースした。
AndroidはChromeと異なるAndroid標準ブラウザを搭載していたが、2012年2月7日にAndroid版のβ版、2012年6月28日に正式版がリリースされ[22]、Android 4.4以降はChromeが標準搭載されている。一部のAndroid端末はAndroid 4.4以上でもAndroid標準ブラウザを搭載した機種もあるが、Chromeも搭載されている。
プリロードによってページの読み込みを高速化する機能や、あらかじめGoogleのサーバー側でデータを圧縮することによってデータ使用量を節約する機能などがある[一次資料 18]。
モバイル向けAdobe Flash Playerの開発が2012年初頭に終了したため、Android版ChromeはFlashが利用不可となった。Flashの代替としてHTML5にシフトしている[23]。
Open Search プラグインを利用した検索エンジンの追加には非対応である。
2012年6月28日にiOS版のChromeが発表されてApp Storeでリリースされた[24]。Appleが設けるiOSアプリケーションの制限により、標準ブラウザのSafariと比較して実行速度が遅く、使い勝手も劣る部分がある[25]。
2016年1月28日にリリースされたiOS版バージョン48.0からWKWebViewに移行し、JavaScriptも含めて動作が大幅に高速化している[26][27]。
Google ChromeのブラウザエンジンをInternet Explorerに埋め込んで利用可能するプラグインである。2009年9月に初期バージョンがリリースされた[28]。Windows XP以降、IE6以降で動作する。高速なJavaScript処理機能や各種の新しい規格をIEで手軽に利用させることを目的としている。IEのブラウザ機能を完全に置換するものではなく、Webページ側にChrome Frameの使用を指示する情報がない限り自動的に機能しない。
マイクロソフトはGoogle Chrome FrameをインストールすることでIEにセキュリティ上の懸念が発生するとして非難した[29]。
2014年1月に開発とサポートを終了した[一次資料 19]。
Google アカウントでChromeへログイン時に「アプリ」、「拡張機能」、「設定」、「自動入力」、「履歴」、「テーマ」、「ブックマーク」、「パスワード」、「開いているタブ」、「Google Payのクレジットカードと住所」、同期データの暗号化オプションとアクティビティ管理、がユーザの設定に応じて自動同期される。
Google Chromeには、オフライン時も遊ぶことができる恐竜のゲームがある[注 2]。障害物のサボテンやプテラノドンを避けるシンプルなゲームである[30]。
確認できるハイスコアは29760点である[31]。
かつてはAdobe Flash Playerプラグインが統合されており、Flash PlayerもGoogle Chromeアップデート機能を通じて自動的にアップデートされていた[32]。
しかし、Adobe側でFlashが終了し、世界的に各ソフトウェアで積極的にFlashを削除することとなったことから、Google Chromeにおいても2021年1月のChrome 88にて完全に削除された[一次資料 21]。
3種類のチャンネルとカナリービルド[一次資料 22]が存在し、下層ほど更新頻度が高い。すべてのチャンネルを同じPCに共存してインストールして使用できる[注 3]。
サポート中のOS
OSバージョン | バージョン |
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Windows | 10,11 |
Windows Server | 2016,2019,2022 |
Android | 8.0 以降 |
iOS | 12.0 以降 |
Linux | 64 ビット |
Linux Debian | 10 以降 |
Linux openSUSE | 15.5 以降 |
Linux Ubuntu | 18.04 以降[注 5] |
Fedora Linux | 39以降 |
Mac | macOS Big Sur 11 以降 |
サポートが終了したOS
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